ミニバンは、車内の広さが魅力となっていてファミリーカーの定番ですが、気になるのは荷室の大きさです。家族の荷物やレジャーや買い物したものを積載することが多くなります。
しかしミニバンの荷室比較で、容量だけで判断してはいけません。シートアレンジや積みやすさ、サードシート格納時の使い勝手も考慮しましょう。この記事では、ミニバンの人気車種の荷室を徹底比較していきます。


ミニバンの荷室を比較する前に知っておきたいポイント

各ポイントを理解し、あなたのライフスタイルに最適な一台を見つけましょう。
荷室容量とシートアレンジの関係
ミニバンの荷室選びでは、荷室容量だけでなく、シートアレンジの多彩さも重要なポイントです。同じ荷室容量でも、シートアレンジによって積載できる荷物の種類や量は大きく変わります。
そのため、以下の点を確認しましょう。
- セカンドシート
- サードシート
- スライド機構
- リクライニング機能
とくに、長尺物や背の高い荷物を積む機会が多い方は、シートアレンジの自由度が高いモデルがおすすめです。
また、シートアレンジが簡単にできるかどうかも、実際に試すことをおすすめします。販売店で、シートアレンジを試させてもらうことが可能か確認してみましょう。
用途に応じた荷室の重要性
ミニバンの荷室は、用途によって重視すべきポイントが異なります。
- 家族旅行で使う:全員分の荷物が積める容量が必要
- アウトドアで使う:汚れに強い素材や大きな荷物も出し入れしやすい開口部が重要
また、ベビーカーを積むことが多いなら、ワンタッチでシートを格納できる機能があると便利です。日常の買い物から仕事まで、さまざまなシーンを想定し、後悔のない選択をしましょう。
購入前には、用途をしっかりイメージすることが大切です。事前に確認しておくことで、不要なオプションを避けられます。
荷物の積み下ろしが快適になる工夫
荷物の積み下ろしが多い方にとって、開口部の広さや地上からの高さは重要なポイントです。とくに、重い荷物や大きい荷物を頻繁に扱う場合は、これらのポイントが快適性を大きく左右します。
たとえば、開口部が広いモデルは、荷物の出し入れがスムーズに行えます。また、リアバンパーが低い、またはステップが低いモデルは、身体への負担を軽減可能です。
さらに、パワースライドドアやパワーテールゲートなどの便利な装備があれば、さらに快適性が向上します。
人気ミニバンの荷室スペックを徹底比較
ミニバン選びでは、荷室に重点を置いて選ぶことが多いです。そこで、以下の車種を対象に、荷室の広さを比較しました。
- アルファード/ヴェルファイア
- ステップワゴン
- セレナ
- ノア
それぞれの荷室容量・シートアレンジ・使い勝手など、気になる人は参考にしてください。
トヨタ アルファード/ヴェルファイアの荷室

項目 | 詳細 |
荷室容量 | 通常時:約813L(3列目使用時メーカー公表値)最大時:約1,357L以上(2列目・3列目格納時) ※グレードにより異なる |
シートアレンジ | 多彩2列目ロングスライド3列目5:5分割床下格納式 |
トヨタの高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」は、広々とした荷室と多彩なシートアレンジが魅力です。3列目シートを床下に格納すれば、広大なラゲージスペースが出現します。
また、2列目シートのロングスライド機構により、荷物の大きさに合わせてスペースを調整可能です。
サードシートは、跳ね上げ式の為、格納時に多少力が必要になります。
荷室容量は広く、シートアレンジも多彩ですが、普段使いから検討するとオーバースペックといえるでしょう。ファミリー向け・アウトドア向けなので、用途に応じて購入を検討することをおすすめします。
ホンダ ステップワゴンの荷室

項目 | 詳細 |
荷室容量 | ―(開口部最大高約1,195mm、荷室幅約1,195mm、) |
シートアレンジ | 3列目床下格納マジックシートでワンタッチで収納可能 |
ホンダ ステップワゴンは、低床設計と使い勝手の良いシートアレンジが特徴です。3列目シートは床下に格納でき、フラットで広い荷室空間を実現できます。
また、マジックシートで、ストラップを引き上げると背もたれを前に倒して、フラットなスペースを作り出せます。
さらに、テールゲート開口部も、広く設計されています。そのため、ベビーカーなどの大きな荷物の積み込みもしやすい設計です。
日産 セレナの荷室

項目 | 詳細 |
荷室容量 | 通常時:約293L(3列目使用時)最大時:約800L(2列目・3列目格納時) ※測定方法やグレードにより異なる |
シートアレンジ | 3列目シートはワンタッチ跳ね上げ式格納デュアルバックドア(バックドアの上半分のみの開閉が可能)多彩なシートアレンジが可能オプションで「マルチベッド」設定あり。 |
日産 セレナは、ファミリー層から人気があるミニバンです。3列目シートは、ワンタッチで跳ね上げ式の格納ができます。
また、バックドアはデュアルバックドアが採用されています。そのため、バックドアの上半分のみの開閉が可能です。高さ制限がある駐車場で、荷物の出し入れに重宝します。
さらに、シートアレンジの豊富さも特徴です。クラス最大級の広さを活かして車中泊も楽しめます。オプションの「マルチベッド」を装着すると、大人2人が寝られるベッドになります。
トヨタ ノアの荷室

項目 | 詳細 |
荷室容量 | 通常時:約414L(3列目使用時)最大時:約1,732L(3列目格納時) ※測定方法やグレードにより異なる |
シートアレンジ | セカンドシートを前方にスライド可能(7人乗り)サードシートはワンタッチ跳ね上げ式格納 |
トヨタ ノアは、バランスの取れた性能と、使い勝手の良さが魅力のミニバンです。荷室容量も広く、シートアレンジも多彩です。
セカンドシートを前方にスライドすれば、サードシートを利用したままでも、大きな荷物を積載可能です。また、サードシートは、ワンタッチで跳ね上げ式の格納が可能。
価格も、他のミニバンに比べると低価格なため、エントリーモデルとしても人気です。バランスの取れた性能は、幅広いニーズに対応するでしょう。
ミニバンの荷室を選ぶ際のポイント

ミニバンの荷室は、単に容量だけでなく、使い勝手も重要なポイントです。家族構成やライフスタイルによって、重視すべき点は異なります。
長距離移動やアウトドアなど、用途に合わせたシートアレンジや、荷物の積み下ろしやすさも確認しましょう。また、日常の買い物から趣味まで、様々なシーンを想定することも大切です。
家族構成やライフスタイルに合わせた選び方
ミニバンの荷室選びは、家族構成やライフスタイルによって最適な選択が異なります。たとえば、小さな子供がいる家庭では、ベビーカーやチャイルドシートを積むスペースが必要です。
また、乗車人数が多い場合は、3列目シートの広さやアクセス性も重要になります。さらに、趣味や仕事で大きな荷物を積む機会が多い方は、荷室容量や開口部の広さ、シートアレンジの自由度を重視すべきです。
一方、普段の買い物中心なら、過剰な広さは不要かもしれません。家族構成やライフスタイルを考慮し、将来的な変化も考慮しつつ、最適な荷室を選びましょう。
長距離移動や旅行を考えた荷室の実用性
長距離移動や旅行では、荷室の容量だけでなく、使い勝手も重要です。長時間のドライブでは、飲み物や着替えなどをすぐに取り出せる収納スペースがあると便利です。
また、車中泊をする場合は、シートアレンジでフルフラットになるかどうかも確認しましょう。さらに、大きな荷物を積む際には、開口部の広さや高さなどが、積み下ろしの負担に大きく影響します。
とくに、重いスーツケースや大型のクーラーボックスなどを積み込むなら、身体への負担を軽減できるかという点を確認することが大切です。
快適な長距離移動や旅行のために、実用性の高い荷室を選びましょう。
アウトドア派におすすめの荷室アレンジ
アウトドアを楽しむ方にとって、ミニバンの荷室は重要な役割を担います。
そのため、汚れや傷に強い素材や、防水加工が施された荷室がおすすめです。
また、キャンプや釣りなど、趣味の道具を効率よく積載するためには、シートアレンジの自由度が高いモデルが便利です。
たとえば、セカンドシートやサードシートを跳ね上げたり、床下格納できるタイプは、大きな荷物を積む際に役立ちます。さらに、車中泊を楽しむなら、フルフラットになるシートアレンジが必須です。
自分のアウトドアスタイルに最適な荷室アレンジで、より充実したアウトドアライフを満喫しましょう。
荷室比較で見るミニバンの便利機能

ミニバンの荷室は、容量やシートアレンジ以外にも、便利な機能が備わっているか確認することが重要です。メーカーによって装備内容は異なるため、事前に確認が必要です。
それぞれ詳しくまとめたので、ミニバン選びの参考にしてください。
床下収納の有無
ミニバンの荷室の使い勝手を向上させる重要な要素の一つが、床下収納の有無です。床下収納があれば、普段使わない物を収納したり、背の高い荷物を積む際に高さを抑えたりできます。
とくに、ベビーカーやゴルフバッグなど、かさばる荷物を日常的に積む方には重要なポイントです。また、床下収納は、車内の整理整頓にも役立ちます。
しかし、全てのミニバンに床下収納があるわけではありません。たとえば、スペアタイヤが搭載されている場合などは、床下収納が設けられていないこともあります。
床下収納の深さや広さもモデルによって異なります。そのため、購入前に、床下収納の有無と容量を確認しましょう。
パワーバックドアやゲート
重い荷物の積み下ろしを楽にする、パワーバックドアやパワーテールゲート。近年では、多くのミニバンに採用されている人気の装備です。
両手がふさがっている時や、雨の日などに便利さを実感できます。また、足をかざすだけで開閉できるハンズフリー機能付きなら、さらに快適です。
ただし、パワーバックドアは、開閉に時間がかかる場合があり、後付けできないことが多いです。そのため、必要かどうかを事前に検討することが重要です。自分にとって、本当に必要な機能かどうか、見極めましょう。
ミニバンの荷室比較で失敗しない選び方
ミニバンの荷室比較で失敗しないためには、自分のライフスタイルや使用目的を明確にすることが最も重要です。
以下の点を考慮して、必要な容量やシートアレンジを検討しましょう。
- 家族構成
- 乗車人数
- 趣味や仕事での荷物の量
また、実際に店舗で実車を確認することも大切です。荷室の広さや使い勝手、シートアレンジの操作性などを、自分の目で確かめましょう。
さらに、床下収納やパワーバックドアなどの便利機能の有無も確認することも大切です。
これらの機能は、後付けできないことが多く、慎重な検討が必要です。また、販売店スタッフに相談することで、より具体的なアドバイスを得られます。
まとめ
ミニバンの荷室は、容量だけでなく、シートアレンジや便利な機能も重要な選択ポイントです。家族構成やライフスタイル、用途に合わせて、最適なモデルを選びましょう。
今回紹介した内容を参考に比較検討し、後悔のないミニバン選びを実現してください。
よくある質問
- ミニバンの荷室を比較するポイントは?
-
セカンドシートやサードシートの使い勝手や格納の仕方をチェックしておきましょう。荷室を広げる方法は使い勝手に大きく影響します。
- 荷室が広いおすすめのミニバンは?
-
トヨタのノアはファミリーカーとして人気があります。シートを格納すると大きな荷物も積載しやすいです。またクラストップレベルの室内の広さを誇る日産のセレナも広さを求める方におすすめです。
カミタケチャンネル!
ミニバンを選ぶ際に重要なポイントの一つが「荷室の広さ」と「シートアレンジのしやすさ」です。今回は、トヨタ「ノア」、ホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」の人気3車種を比較し、それぞれの荷室の特徴や使い勝手を詳しくチェックしてみました。
比較するミニバンはこの3台
車種 | グレード | 乗車人数 | ボディカラー | 車両本体価格 |
ノア | HYBRID S-Z | 7人乗り | ホワイトパールクリスタルシャイン | 3,735,600円 |
ステップワゴン | e:HEV SPADA | 7人乗り | プラチナホワイトパール | 3,850,000円 |
セレナ | e-POWER ハイウェイスターV | 8人乗り | プリズムホワイト3コートパール | 3,670,000円 |
そこで今回は、実際に使って、荷室の広さを比較してみました!
ステップワゴン

今回のこの車両はSPADAなので、電動でリアゲートを開閉できます。
SPADAはパワーテールゲート搭載
ステップワゴンポイント
3列目シートを格納するためのスペースを床下収納として利用できる〇
ステップワゴンは「3列目シートを床下に格納できるマジックシート」を採用。これにより、荷室をフルフラットにできるのが特徴です。
ポイント
- 地上高が低いため、荷物の積み下ろしがしやすい
- 3列目シートを床下収納することで広大な荷室を確保
- ベビーカーやゴルフバッグも積みやすい
- 開度を記憶できるパワーテールゲート搭載(任意の位置で停止可能)
荷室の広さをスタッフが計測してみます。
図ってみた荷室の寸法
- テールゲート開口部最大高1,260mm
- テールゲート開口部最大幅1,115mm
- テールゲート開口部地上高約500mm
- 荷室底からの最大高1,470mm
- 2列目一番下げての荷室奥行き約900mm
- セレナとシートポジションは同じ1,150mm
ステップワゴンポイント
ステップワゴンの方が地上高が少し低いので、荷物の積み下ろしがしやすい
お子さまが小さいのであれば、立ったまま着替えることもできそうですね。
ベビーカーも横と縦で積載できるか確認してみました。どちらも積載できますね。男性用の大きなバッグであれば、積載できないケースもあるかもしれません。
さらにステップワゴンのポイントは、ゲートを記憶してストップさせることができる点。
ステップワゴンポイント
開度を記憶できるパワーテールゲート
後ろに障害物がある場合、任意の位置でも止めることができる
またシートアレンジでは2列目の調整幅が大きいのもポイントとなるでしょう。
ステップワゴンポイント
2列目の前後に動く幅が大きい
ステップワゴンは、開度を調整できるパワーテールゲートやシートアレンジが豊富なのが特徴です。またフラットになる荷室もステップワゴンのポイントとなるでしょう。
セレナ

セレナは、ミニバン唯一の「デュアルバックドア」を採用。テールゲート全体を開けるだけでなく、ガラス部分だけを開けて荷物を出し入れすることも可能です。
セレナポイント
デュアルバックドア
買い物の帰りでちょっとした荷物を積載したいのであれば、半分だけを開けられるのは便利です。
セレナポイント
オプション電動パワーゲートの設定がない
電動パワーゲートの設定がないので、欲しいという方は別の選択肢になるでしょう。
セレナポイント
3列目が前後にスライドできる〇
荷室の寸法
- テールゲート開口部最大高1,240mm
- テールゲート開口部最大幅1,150mm
- テールゲート開口部地上高約540mm
- 荷室底からの最大高約1,480mm
- 2列目一番下げての荷室奥行き1,115mm

荷室の高さはちょっと高めになります。あまり重視することがないかもしれませんが、使い方によっては低い方が使いやすいかもしれません。
ポイント
ステップワゴンより1cm高い
ベビーカーを積載してみると、横ではバックドアも閉められます。しかし縦の場合にはちょっと閉まりません。床下ボードを取り外すと縦にベビーカーを積載できます。
セレナポイント
- 3列目真ん中ヘッドレスト専用収納
- デュアルバックドアで狭い駐車場でも荷物の出し入れが可能
- 3列目シートが前後スライド可能で、荷室スペースを調整しやすい
- 荷室の高さが1,480mmと広く、大きな荷物も積みやすい
3列目の収納に力はいらないものの、跳ね上げ式になっているのが気になる方もおられるかもしれないですね。

セレナポイント
3列目シートを格納しても床下収納が使える
3列目シートを跳ね上げて格納しても、床下収納が仕えるのは嬉しい点です。
ステップワゴンとセレナを比較すると、シートの調整の仕方やレールの配置などが異なるのは比較しておくと良いポイントになるでしょう。
ノア

快適利便パッケージ(High)が付いているなら電動リアゲートが装着されます。今回の車両はついてない状態です。
ポイント
快適利便パッケージ(High)148,500円
パワーテールゲートが欲しいという方にとっては、ちょっと高めになるかもしれません。

ノアポイント
フリーストップバックドア
世界で初めて手動で途中の位置に保持できるバックドア
10cmほど押しておくとドアを固定させておくことができます。このフリーストップバックドアは、標準装備されているので電動でなくても良いという方も多いでしょう。
パワーバックドアはオプションがあります。
ノアポイント
パワーバックドア
(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能・パワーバックドアスイッチ(車両サイド)付)
車両の横に立って必要な分だけ開閉できるのがポイントです。
荷室の寸法
- テールゲート開口部最大高1,230mm
- テールゲート開口部最大幅1,190mm
- テールゲート開口部地上高約490mm
- 荷室底からの最大高1,470mm
- 2列目一番下げての荷室奥行き約880mm
3列目はスライドなしになっています。3列目の格納方法は跳ね上げ式になっていますが、シートが薄型になっているので荷室の邪魔をしにくいです。

ノアポイント
ゴルフバッグ3セットが余裕で積載できる
3列目を収納するのはワンタッチで可能です。
ノアポイント
ワンタッチホールドシート(5:5分割サードシート)
下の部分を押して、ぐっと持ち上げる感じで格納していきます。同じ跳ね上げ式でもセレナとはちょっと異なった雰囲気です。

ノアポイント
ワンタッチ格納で荷室スペースを拡大
床下収納も使用可能
シートアレンジや収納スペースに違いがあります。
ノアポイント
跳ね上げている3列目に干渉せずに2列目が最大限に後ろの下がる〇
荷物 | ステップワゴン | セレナ | ノア |
ベビーカー(横) | 収納可能 | 収納可能 | 収納可能 |
ベビーカー(縦) | 収納不能 | 出っ張りが不可能 (ボードなしなら可能) | 収納可能 |
ゴルフバッグ | 横置き可能(倒す必要なし) | 縦向きなら2本収納可 | 縦向きなら3本収納可 |
自転車 | 3列目収納+2列目調整で収納可 | 3列目スライドで収納可 | シート調整で可能 |
まとめ:どのミニバンがオススメ?
荷室の広さ&利便性重視なら「ステップワゴン」
3列目の床下収納があるため、大きな荷物も積みやすく、キャンプやアウトドア派におすすめ!
小回りが利く便利機能なら「セレナ」
デュアルバックドアは、狭い駐車場での荷物の出し入れに最適。3列目に人を乗せる方にぴったり。
バランスの取れた性能なら「ノア」
荷室の広さ、シートアレンジのしやすさのバランスが良く、家族で使うにはちょうどいい選択肢。


