自分の車を持っているなら、「タイヤローテーション」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
タイヤローテーションとは、前輪と後輪の偏摩耗を防ぐために、定期的に位置交換することを意味しています。
定期的にタイヤローテーションすると、タイヤの摩耗を原因とする振動がなく安定した走行が可能です。
しかしタイヤローテーションは駆動方式によって、またタイヤによっても異なります。そこでこの記事では、タイヤローテーションとはどのようなものか、DIYでのやり方、必要な時期まで詳しくご紹介します。
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車検のコバック枚方店
自動車整備士学校在学中に二級自動車整備士を取得。卒業後カミタケモータースへ入社し整備士歴6年が経過。 期間中飛躍的な成長力でカミタケモータース整備士の中でも、2人目となるシニアトレーナーとして現在活躍しながら お客様にとって安心できるカーライフを送って頂くために、日々腕を磨いております。
タイヤローテーションとは?
タイヤローテーションとは、現在のタイヤの位置を変えることです。タイヤは外から見ると同じ減り方をしているように見えます。しかし走っているうちに、前輪と後輪の減りのスピードが違ったり、左右に偏りが起きてしまったりするものです。
車の駆動方法は、一般的な前輪駆動のFF車の他に、後輪駆動のFRやMR、4輪駆動の4WDと複数あります。これらの駆動方式によって、タイヤにかかる力も異なります。
タイヤの偏摩耗を防ぐ
同じ位置にタイヤがあると、どうしても摩耗するスピードが異なってしまい、タイヤに偏りが発生するのです。偏摩耗を防いで、タイヤを長持ちさせるためにもタイヤローテーションは不可欠です。
タイヤの偏摩耗は、「運転の仕方が上手でないのでなってしまう」というものではなく、駆動方式やホイールの角度などの要素によるもの。どの車やドライバーであっても定期的にタイヤローテーションが求められます。
タイヤが偏摩耗したまま放置すると、走行中にハンドルに振動が伝わってきて乗り心地が悪くなったり、タイヤのグリップ力が低下して駆動力が路面に伝わりにくくなったりします。
長くタイヤを使える
定期的にタイヤローテーションすることで、タイヤが均等に減っていくので、最後までタイヤを使い切ることが可能です。タイヤが偏摩耗すると、一定部分のみ摩耗していくことになります。
例えば、FF車の場合にはタイヤのショルダー部分(端)が良く摩耗します。タイヤローテーションせずに使い続けてしまうと、ショルダー部分のみ摩耗が進んで、車検に通らないタイヤ溝が1.6mm未満になってしまうでしょう。
タイヤローテーションを行うなら、タイヤの特定部分の摩耗を防止できます。
タイヤローテーションの方法
タイヤローテーションの方法を見ていきます。駆動方式によってタイヤにかかる駆動力が異なることから、摩耗の仕方が異なります。そこで、駆動方式に合わせてタイヤローテーションする必要があるのです。
ローテーションを行う注意点として、事前にタイヤの回転方向が指定されているなら左右の入れ替えをしないこと、またタイヤサイズが異なるならローテーションしないことです。
その他の問題がなければ、以下のようにタイヤローテーションします。
FF車
フロントドライブ(FF車)はフロントにエンジンがあり、前輪を駆動させる駆動方式。以下のようにタイヤローテーションします。
- 前輪→後輪
- 後輪右→前輪左
- 後輪左→前輪右
FF車のフロントタイヤは、駆動・操舵の両方を担っているので、摩耗がリアタイヤと比較して早く進みます。特にタイヤのショルダー部分の摩耗が進みます。そのため、早いタイミングでタイヤローテーションが必要です。
FR車・4WD車
リア駆動させるFR車や4WD車の場合には、リアタイヤをフロントに入れ変える方法です。
- 後輪→前輪
- 前輪左→後輪右
- 前輪右→後輪左
リアが摩耗するので、フロントに移動させる形ですが、4WD車はフルタイムなのか、切り替えなのかによっても消耗度合いが異なるので注意です。
タイヤを取り外したときに、タイヤのセンター部分をよく確認して、異常摩耗していないか見ておきましょう。
回転の方向性が決まっている場合
タイヤの回転方向が指定されているタイヤもあります。このようなタイヤの場合には、左右の入れ替えができないので、前後のローテーションのみとなります。
左右の入れ替えをしてしまうと、タイヤの性能が発揮できないだけでなく、抵抗となります。タイヤの側面を確認して、「ROTATION→」というマークがある場合は、回転方向が指定されているタイヤです。
タイヤローテーションを自分でする方法
タイヤローテーションを行う手順を見ていきましょう。
- タイヤのホイールナットを緩める
- ジャッキアップ
- タイヤの入れ替え
- タイヤの取り付け
- ホイールナットを締める
- トルクレンチで増し締め
必要となる工具は以下の通りです。
- 十字レンチ
- トルクレンチ
- ジャッキ
- リジットラック
パンクなどでタイヤを交換するときと異なり、タイヤローテーションする際には車を支える必要があります。簡単に言うと、ジャッキで1つのタイヤを上げても、入れ替えるタイヤを上げられないということです。
そのために必要となるのがリジトラックです。ウマとも呼ばれるものですが、ジャッキアップしてから車を支えるのに必要となります。
ジャッキが2つあるとしても、ジャッキはあくまでも車体を上げるためのもの。安全に作業するためにリジットラックを用意しましょう。
またタイヤを交換した後に、トルクレンチで適切なトルクで締められているかも確認しましょう。ホイールナットはタイヤを止めている重要な部品です。走行中に外れないためにも、トルクレンチでの増し締めが必要です。
タイヤローテーションの相場
タイヤローテーションはカー用品店やタイヤ専門店などで行うことができます。ディーラーやガソリンスタンドのように、依頼する場所によって異なるものの、目安となる工賃の相場は2,000円からです。
カー用品店やガソリンスタンドの方が、ディーラーなどよりも安めです。
タイヤローテーションをする時期
タイヤローテーションはどの時期に行うべきでしょう。適したタイミングを見ていきます。
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに履き替えるとき
冬の時期には、スタッドレスタイヤに履き替える方も多いでしょう。ノーマルタイヤに戻すタイミングでローテーションするとよいでしょう。ローテーションのためにタイヤの取り外しをする必要がないのはメリット。
ノーマルタイヤを外したときに、どの位置についていたタイヤなのかをメモしておき、ノーマルタイヤに戻す際にローテーションできるようにします。
点検のとき
12か月点検をする場合、タイヤを取り外してブレーキの確認をします。タイヤを取り外すのであれば、このタイミングでローテーションすることが可能です。
履き替えのタイミングと同様に、ローテーションのために工賃を支払う必要がないのはメリット。整備士が作業してくれるので、ローテーションが必要かどうかも判断してもらえるでしょう。
前輪の溝が少なくなったとき
フロントタイヤの溝がリアタイヤよりも減ってきているなら、タイヤローテーションをすべきです。フロントタイヤは、一般的なFF車の場合に駆動と操舵の両方を兼ねています。そのため、リアタイヤよりも早く減りやすい傾向にあります。
フロントタイヤの溝が少なくなってきていると感じるなら、溝の減りが遅いリアタイヤと入れ替えて、均等に溝が減るようにするのです。定期的にフロントタイヤの溝を確認しておくなら、異常摩耗に早く気が付くこともできます。
1万kmなどの走行距離に達したとき
走行距離が多い方であれば、点検やスタッドレスの交換のタイミングまでに1万kmを超える場合もあるでしょう。その場合、走行距離を目安にできます。
5,000kmや1万kmなどの走行距離を目安として、タイヤローテーションできます。それほど車に乗らない方であれば、点検やスタッドレスの交換の方が早いタイミングとなるでしょう。
まとめ
タイヤローテーションすることで、タイヤの偏摩耗を防ぎ、タイヤを長く使うことができます。自分でタイヤローテーションすることもできますが、工具を揃える必要があることを考えると、カー用品店やガソリンスタンドに依頼することも検討できるでしょう。
点検やスタッドレスタイヤへの交換のタイミングで、タイヤローテーションするなら工賃を抑えてタイヤを長持ちさせられます。もし普段からよく車に乗る方なら、走行距離を目安にローテーションすることをおすすめします。
弊社カミタケモータースでは、登録済未使用車や新車の販売はもちろんのこと、車検や整備も行っています。タイヤローテーションが気になっているなら、ぜひお気軽にお問合せください。
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