現行のRAV4は2019年4月に登場したモデルで、走行性能の高さやアウトドアにふさわしいデザインなどで高い人気を誇っています。
トヨタの代表的クロスオーバーSUVという立ち位置になっているRAV4は、プラグインハイブリッドを選択できるなど、燃費性能の高さでも魅力的です。
燃費性能を求めるのであれば、コンパクトなハイブリッドカーが良いと感じるかもしれませんが、悪路での走破性を考えるとSUVも捨てがたいと感じる方もおられます。
コンパクトカーやセダンタイプと比較すると、ハンデがあるといえるSUVジャンルに位置しているRAV4ですが、どのくらいの燃費になるでしょうか?
この記事では、RAV4のカタログ燃費や実際に計測した実燃費などをご紹介します。
RAV4の燃費の特徴

画像引用元:トヨタ
RAV4には、ハイブリッドシステムとして、「2.5Lダイナミックフォースエンジン」とモーターを組み合わせたパワーユニットが搭載されています。小型・軽量・効率化されたシステムで、動力性能は高く、燃費は低くなっているのが特徴です。
ガソリン車には、「2.0Lダイナミックフォースエンジン」が2019年4月時点でトヨタブランド初となる搭載となり、直噴インジェクタやロングストローク化されたことによって高効率化されました。さらに吸気バルブの開閉タイミングを最適制御されたVVT-iEが採用されたことで、レスポンスも良くなっています。
ガソリン車の最大熱効率は40%になっています。低燃費性を確保しながらも、全域でのトルクアップも実現させました。
RAV4の概要

トヨタが発売しているRAV4は、クロスオーバーSUV型自動車です。初代モデルは、1994年から発売されており、5ナンバーサイズのコンパクトなSUVとして登場しました。
その後、北米市場のニーズに応えて、徐々にボディサイズが拡大しており、2代目以降では3ナンバーサイズとなっています。2013年から2018年の4代目モデルは、国内での販売は見送られました。
2018年から北米市場において現行の5代目が発表され、日本国内においては2019年4月に約2年8か月ぶりに販売されます。悪路走破性にも優れていますが、街乗りでも快適に走行できるSUVとして人気を集めます。
サイズとしては全長4,600mm/4,610㎜×全幅1,855mm×全高1,685mm/1,690mmのミディアムクラスのSUVで、悪路でも余裕の走破性を見せてくれるなど、機能が優れているだけでなく、実用性のバランスにも優れているモデルです。
RAV4の特徴
RAV4の特徴を見ていきましょう。ハイブリッドモデルを選択できるので、SUVといっても燃費が良いことが魅力的です。
また街乗りだけでなく、ちょっとした悪路であれば余裕の走破性を見せてくれるなど、SUVらしい走りも特徴となっています。
ハイブリッドシステムを選択可能

画像引用元:トヨタ
RAV4の特徴として、ハイブリッドシステムを搭載したモデルを選択できることです。搭載されているハイブリッドシステムはトヨタの「THS Ⅱ」です。
トヨタの車がづくりの設計思考である「TNGA」に基づいているもので、パワーと燃費を両立させています。ハイブリッドモデルでは、2WD車の他に4WD車には、「E-Four」が採用されています。
これは、前輪はエンジンとモーターで駆動し、後輪はモーターのみで駆動する四輪駆動方式のことです。エンジンで駆動するタイプの4WDと比較してモーターで後輪を駆動させるので、トルクの強化が期待できること、また前後輪のトルク配分を100:0から20:80に調整できるので、旋回しているときの挙動を安定させることが可能です。
機械式4WDと比較すると、安定した操縦性や燃費の向上に期待できるシステムを選択できます。
悪路走破性が高くなっている

画像引用元:トヨタ
RAV4は悪路走破性が高い機能が装備されているのも特徴です。例えば、Adventure、G“Z package”には、「ダイナミックトルクベクタリングAWD」が搭載されており、走行状況に合わせて前後トルク配分や後輪トルクを左右独立で制御して、旋回時の安定性を高める「トルクベクタリング機構」が搭載。
4輪駆動が不要な場合には、プロペラシャフト前後で動力伝達しないことで燃費向上につながる「ディスコネクト機構」も採用されています。
路面状況によって、タイヤごとに適したトルクを配分してくれるので、自動で滑りやすさに合わせた伝達をしてくる機能です。
ガソリン4WD車には、「マルチテレインセレクト」が搭載されており、路面状況に応じて「MUD&SAND/NORMAL/ROCK&DIRT」という3つのモードから選択できるシステムが搭載。
4WDとブレーキを最適に制御して、路面が悪い状態でも走破できるようにサポートします。システムが作動しているときには、マルチインフォメーションディスプレイに表示されているので、どの状態なのか一目でわかります。
安全装備が充実している

画像引用元:トヨタ
安全装備も充実しています。Toyota Safety Senseが全グレードに標準搭載されており、ドライバーが安全に運転できるようにサポートします。
搭載されているのは、以下の機能です。
- プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼・夜]、自転車[昼]検知機能付き衝突回避支援タイプ/)
- レーントレーシングアシスト
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
- オートマチックハイビーム
- ロードサインアシスト
ミリ波レーダーと単眼カメラで歩行者などを検知して、危険があれば警告し、ぶつからないをサポートします。またレーダークルーズコントロールで、ドライバーの疲労を軽減してくれます。
G“Z package”にはデジタルインナーミラーが標準装備(その他のグレードはオプション)されており、車内で視界が遮られていても、後方を確認できるので安心です。
合計7つのエアバッグも標準装備されているので、万が一の事故でも乗員を守ってくれます。
RAV4のカタログ燃費
RAV4のWLTCモードのカタログ燃費は以下の通りとなっています。
| X | 2WD 15.8km/L |
| 4WD 15.2km/L | |
| G/G”Z Package” | 4WD 15.2km/L |
| Adventure | 4WD 15.2km/L |
| HYBRID X | 2WD 21.4km/L |
| E-Four(4WD)20.6km/L | |
| HYBRID G | E-Four(4WD) 20.6km/L |
| HYBRID Adventure | E-Four(4WD) 20.3km/L |
ガソリン車、ハイブリッド車がありますが、ハイブリッドモデルの燃費が際立っているといえるでしょう。
ガソリンモデルでも、ディスコネクト機構が活かされているので、4WD車と2WD車のカタログ燃費の差がそれほど開いていません。もちろん4WD性能が必要となる状況では、素早くコネクト状態となるので悪路や滑りやすい路面でも安心して走行できます。
RAV4の実燃費
RAV4の実燃費を見ていきましょう。
燃費計測サイトであるe燃費では、RAV4の燃費データではRAV4の実燃費は以下の通りとなっています。
ハイブリッド車
- ハイブリットX、G・4WD車:17.55km/L
- ハイブリッドX・2WD車:19.38km/L
ガソリン車
- X・2WD車:12.61km/L
- G/G”Z Package”、Adventure・4WD:15.20km/L
RAV4のカタログ燃費でも採用されているWLTCモードは、JC08モードとは異なり、実際の走行シーンを考慮された計測方法になり、カタログ燃費と実燃費の乖離が少ない方法となっています。
しかし実際の燃費データを見てみると、2WD車はカタログ燃費と実燃費に少しの差が出ていますが、4WD車はカタログ燃費と同等の数値です。
低燃費を実現する技術が活かされているといえるでしょう。もちろん2WD車の実燃費とカタログ燃費の差も、低金的な値となっているので、極端に燃費が悪いわけではありません。
RAV4の実燃費を計測してみた
弊社カミタケモータースのスタッフがG”Z Package”を購入しました。
毎日の通勤で30分ほど乗っているときの燃費は走行距離3479kmで13.3km/Lでした。通勤なので、停車・発進がある状態ですが、2.0Lエンジン車で4WDということを考えると、良い燃費といえるでしょう。
郊外での走行や高速道路の走行シーンが多いのであれば、さらに燃費が良くなることが期待できます。
カミタケチャンネル
弊社スタッフのRAV4が納車されました。G”Z Package”の内装から使い勝手、普段の燃費まで詳しくご紹介しています。2名が仲良く同じグレードを選択!こだわりのポイントもありますよ!
パワートレインの違いと燃費への影響
コスパ重視の2.0Lガソリンモデル
まずはガソリン車です。搭載されているのは2.0Lの「ダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)」で、これはトヨタが誇る高効率直4ユニットです。ポイントはDirect Shift-CVTというトランスミッションです。普通のCVTだと「加速がもっさりしている」と感じることが多いのですが、こちらはギヤ機構を組み合わせることで発進時のレスポンスが鋭くなっています。低速から高速までスルスルっと加速していくあの“ダイレクト感”が気持ちいいエンジンです。
最高出力は171ps/6,600rpm、最大トルクは21.1kgm/4,800rpmです。数字だけ見ると派手さはないのですが、実際に走らせると“軽快でよく回る”タイプのエンジンだと感じます。しかも車両価格もハイブリッドより抑えられているので、「コスパ重視でRAV4の走りを楽しみたい」という方には適したパワートレインでしょう。
高効率ハイブリッド
次に2.5Lハイブリッドモデルです。これはダイナミックフォースエンジン(A25A-FXS)×ハイブリッドシステムの組み合わせで、まさに“トヨタハイブリッドの王道”といえる仕様です。このエンジンは燃焼効率が高く、熱効率でいえば世界トップクラスです。さらにモーターが加勢することで、発進から中速域の加速がとにかくスムーズです。モーターが押しているなと感じる静かなトルク感が癖になります。
システム最高出力はE-Four(4WD)が222ps、2WDが218psです。どちらも十分なパワーがあり、高速道路の合流でも余裕たっぷりに感じます。燃費性能も素晴らしく、街乗りでも郊外でも安定して低燃費をキープできます。まさに「静かで速くて燃費もいい」という、万能型のパワートレーンだといえます。
プラグインハイブリッド(PHEV)
そして最後はRAV4の頂点に立つプラグインハイブリッドです。ベースは同じ2.5Lダイナミックフォースエンジン(A25A-FXS)ですが、ここにTHS II Plug-inシステムと18.1kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを組み合わせています。
モーター主体で走るので、普段の街乗りならほぼEV感覚で運転できます。アクセルを踏むだけでスッと動き出し、しかも音が非常に静かです。しかし本気を出すとシステム最高出力は306psもあるパワーで走り出します。
「エコカーなのに加速が速い」というギャップがこのモデルの魅力です。0-100km/h加速も一瞬で、まるで電動スポーツSUVのようなフィールを味わえます。さらにEV走行距離も長く、通勤や買い物レベルならほぼガソリンを使わずに済むのもポイントです。E-Four(電動4WD)専用で、雪道や悪路でも安定した走りを楽しむことができます。
燃費を向上させるコツ
運転方法の見直し
走行モードを上手に使うことがポイントですRAV4の燃費を伸ばしたいなら、まずは走行モードの使い分けを意識すると良いです。たとえばPHVモデルの場合、エコモードを選ぶとアクセル操作やエアコンの出力を自動で控えめにしてくれるので、無駄な燃料消費を抑えられます。市街地での落ち着いた走りにはぴったりですね。
一方でEVモードでは、短距離かつ低速の走行時にモーターだけで走れる仕組みになっています。朝夕の渋滞や近場への買い物など、ストップ&ゴーが多い場面で使うとかなり効率的です。
また、ガソリン車やハイブリッド車の場合は、急加速や急ブレーキを避けることが基本中の基本です。アクセルをじわっと踏み込むだけでも燃費は確実に良くなります。小さな積み重ねが燃料代の差につながっていきます。
信号が多い道では“早めのアクセルオフ”がコツです。信号が多いエリアでは、前方の流れを読みながら早めにアクセルを離すのがおすすめです。
減速時には回生ブレーキが働き、車の運動エネルギーを電気に変えてバッテリーへ充電してくれます。これがハイブリッド車やPHEVの燃費を抑える方法です。
丁寧なアクセルワークを心がけるだけで、エネルギーの再利用効率が上がり、燃費の違いがはっきり出ます。ちょっとした意識の差が、結果としてガソリンスタンドに立ち寄る回数を減らしてくれます。
定期的なメンテナンス
燃費を良くするには、運転だけでなく車のコンディション維持も欠かせません。特に見落としがちなのがタイヤの空気圧です。空気圧が低いと転がり抵抗が増え、エンジンが余計な力を使ってしまいます。結果的に燃費が5〜10%悪化することもあります。月に一度は空気圧をチェックして、規定値に保つようにしましょう。
もう一つ大事なのがエンジンオイルの交換です。劣化したオイルは潤滑性能が落ちて、エンジン内部の摩擦が増えます。定期的に適切な粘度のオイルに交換すれば、エネルギー効率が向上し、燃費が最大で10%ほど良くなることもあります。
競合車種とRAV4の燃費を比較
競合車種とRAV4の燃費を比較してみましょう。車を購入するときには、車検などの維持費の他に燃費がどのくらいなのかも気になるものです。
ここでは、ホンダのCR-Vとスバルのフォレスターの燃費を比較してみます。
ホンダ CR-V

画像引用元:ホンダ
ホンダのCR-VはRAV4とサイズが似ていることから、競合車種となるでしょう。
CR-Vは、パワーユニットとして1.5Lターボエンジン、もしくは2.0Lエンジン+モーターのe:HEVが搭載されています。
1.5Lターボエンジンは、低回転からトルクが発揮されるエンジンで、2.4L自然吸気エンジンに匹敵するパワーを誇ります。維持費は抑えながらも力強く走ることが可能です。
ハイブリッドモデルであれば、ほとんどの走行シーンでエンジンは発電に徹して、低回転から最大トルクを生むモーターの特性を活かして力強い走りが楽しめます。
エンジンが得意としている高速クルーズのみエンジンと車輪が直結されたモードとなります。その他の走行シーンでは、エンジンで発電した電気でモーターを駆動して走行するハイブリッドシステムです。
これらのパワーユニットが搭載されているCR-Vのカタログ燃費は以下の通りです。
- e:HEV(FF):21.2km/L
- e:HEV(4WD):20.2km/L
- ガソリン車(FF):14.2km/L
- ガソリン車(4WD):13.6km/L
カタログ燃費だけをRAV4と比較してみると、ハイブリッドでは互角、ガソリン車の場合にはRAV4に劣る燃費といえます。
車体価格でもRAV4の方が低いグレードが多いことから、手に入れやすいともいえるでしょう
スバル フォレスター

スバルが発売しているフォレスターも、ボディサイズが似ていること、また本格的な悪路走破性があるモデルなので、RAV4の競合車種といえるでしょう。
燃費の面では、フォレスターにはe-BOXERが搭載されています。スバルの自慢の水平対向エンジンに電動技術が組み合わされて、エンジン駆動をベースに走行シーンに合わせてモーターも制御します。
軽快な走りをサポートしてくれるだけなく、燃費にも寄与してくれる技術です。フォレスターのカタログ燃費は以下の通りです。
- e-BOXER車:14.0km/L
- 1.8Lターボ車:13.6km/L
フォレスターのe-BOXERは、低燃費を重視しているというよりも、軽快な走りをサポートしてくれるパワーユニット。燃費を比較するのであれば、RAV4に軍配が上がるといえるでしょう。
燃費だけでなく、走りや悪路走破性なども考慮して車選びすると良いでしょう。2021年8月には新型にフルモデルチェンジが予定されているので、今後の変化にも期待していものです。
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RAV4とフォレスターどっちがおすすめ?性能や装備を比較してみました
RAV4をお得に購入するには?
RAV4をお得に購入する方法をご紹介します。できる限りお得に車を購入したい方におすすめしたいのは、低金利ローンを利用するということ。
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超低金利ローンでお得に新車を購入する方法については、こちらもご覧ください。





