【徹底解説】車を2台持ちすると維持費はいくら?メリット・デメリットと節約術

車 二台持ち

車を所有する環境によっては、家族で車を2台所有する必要があるケースもあります。ファミリーカーとして1台あれば十分でも、もう1台あると便利に使えるということもあるでしょう。

車を2台持ちすると、どのようなメリット・デメリットがあるでしょうか?車販売店のスタッフの2台持ちの考察も合わせてご覧ください。

目次

車を2台持ちするメリットとデメリット

料金

家族のライフスタイルに合わせた利便性

車を2台持つと生活の自由度を一気に引き上げられることがあります。例えば通勤用に軽自動車を用意すれば、燃費も良いし駐車もラクにこなせます。休日や家族旅行のときにはワンボックスやSUVみたいな大きめの車を使うなら、荷物も人もたくさん積んで出かけるわけです。

つまり、1台で全部まかなうとどこかで妥協が必要になりますが、2台あれば「用途にピッタリ合わせる」という贅沢な選択ができるわけです。

子どもがいるご家庭なら成長にあわせて車を買い替えることも出てきます。子どもが免許を取ったら、セカンドカーをそのまま譲ることもできるでしょう。

家族の予定を聞かなくても使えるのは便利ですね

急な移動や通勤・買い物での安心感

実際の生活シーンで便利になるのが「同時利用できる」という点です。夫が通勤で車を持ち出している間に、妻が子どもの送り迎えをする。あるいは買い物に行くことができます。

1台しかなければどちらかが待たされますが、2台あればそれぞれが好きなタイミングで動けます。だから、生活の中での“移動の取り合い”がなくなるんですよね。

急に通勤や買い物をする必要が出てくるシーンもあるでしょう。同じタイミングで別の目的地で用事をする必要があるなどです。そうした時に、車の心配をしなくても良いのはメリットとなります。

維持費が2倍になるデメリット

車を2台持つとなると、まず避けられないのが税金の負担です。車は1台ごとに課税される仕組みです。つまり、台数が増えれば負担も自動的に増えるわけです。自動車税は年に1回、4月1日時点で車検証に名前が載っている所有者に請求が来ます。そしてもうひとつが自動車重量税です。これは新車登録時や車検のときに次回の車検までの分をまとめて払うのが一般的です。

自動車税は排気量が大きいと税金は上がりますし、年式が古くなると「重課税」といって高くなります。逆に、エコカーやハイブリッドだと減税の恩恵を受けられる場合もあります。購入を検討する段階で「この車は減税対象なのか?」をきちんと確認しておくことが大事です。ここを見逃すと、毎年の固定費で後悔するパターンになります。

税金だけでは終わらないので、任意保険料も当然2台分になります。そして忘れちゃいけないのがメンテナンス。オイル交換、タイヤ、バッテリー、ブレーキパッドといった消耗品は必ず寿命が来ます。もちろん車の状態や走行距離で差はありますが、2台持ちだとその出費も2倍。予期せぬ故障に備えて、ある程度のメンテナンス費用をプールしておくと安心です。

車検も忘れてはいけません。新車は最初が3年で、その後は2年ごとにやってきます。ナンバーを付けて公道を走る限り、必ず定期的に費用が必要なタイミングとなります。。税金と同じく「所有し続ける限り出費が続く」という仕組みになっています。

駐車場や保険など見落としがちなコスト

車を2台持とうとすると、まず問題として当たるのが「駐車スペース」です。持ち家で敷地に2台分の駐車場が確保できるなら、問題ありません。しかしアパートやマンション住まいの場合、これが一気に厄介になります。

単純に2台目を停めるために月極駐車場をもう一枠契約しないといけません。地域によっては1万円どころか2万円以上かかることも珍しくないので、維持費のなかでかなり重い固定費になります。マンションの駐車場に空きがないケースだと、さらに別の場所で借りる必要があるため、「駐車場が家から遠い」という不便さまで背負うことになってしまいますね。

次に忘れてはいけないのが自動車保険料。一般的に1台あたり年間3万〜5万円くらいが目安とされていますが、これも実は条件次第で上下に大きくブレます。車種や走行距離はもちろん、運転者の年齢、等級、免許証の色、さらに加入する補償の内容によって、同じ車でも金額が全然違ってきます。

例えば、典型的な試算として「30歳男性・無事故・等級6・車両保険あり」で計算すると、普通車が年間でおおよそ5万円、軽自動車なら3万円くらいが目安です。つまり2台合わせて8万円ほどとなります。これが固定費として毎年積み重なるわけです。

ただし、ここで登場するのが「セカンドカー割引」。これは2台目の保険料がグッと抑えられる仕組みで、条件を満たせばコストを節約できる制度です。例えば家族で既に1台目に保険をかけている場合、その契約をベースに2台目が割引になります。2台持ちを考えるならチェックしておくべきポイントです。

2台持ちにかかる主な維持費の内訳

お金

自動車税・重量税などの税金

車の税金は、一台ごとに必ず発生するため、台数が増えるほど負担も大きくなっていきます。まず「自動車税」ですが、これは年に一度課税されるもので、基準日は4月1日です。この日に車検証上の所有者として登録されている人に対して課税されます。

そして「自動車重量税」は少し仕組みが異なり、新車登録時や車検の際に、次の車検までの分をまとめて支払うのが一般的です。そのため、車検を通すたびに一括での負担が発生します。

毎年5月頃に支払うことになる自動車税は、車の台数だけ負担が増えます。家計に大きな影響を与えるといえるでしょう。特に自動車税は、普通車の方が金額が大きいため、2台持ちの場合の金額が大幅に増えます。

自動車保険

自動車保険というのは、基本的に「人」にかけるものではなく「車」にかける保険です。ですから、一人で2台の車を所有している場合でも、それぞれの車ごとに1つずつ契約が必要になります。「自分の車だからまとめて1つの保険で大丈夫だろう」と考える方もおられますが、そのような仕組みにはなっていません。

ただし、運転者を限定する特約をつけていなければ、その車を家族や友人が運転した場合でも補償の対象に含まれます。つまり「車単位での契約ではあるけれど、必ずしも所有者本人しか運転できないわけではない」という点がポイントです。

また、「2台目の車はほとんど使わないから、1日自動車保険や他車運転特約で対応できないのか」と考える方もおられます。しかし残念ながら、これらの仕組みは「自分が所有していない車」にのみ適用されます。つまり自分の名義で所有している車については対象外なのです。

自分が所有している車については、それぞれきちんと自動車保険に加入する必要があります。少し手間に感じるかもしれませんが、これは保険のルール上、避けて通れないことです。

車検・メンテナンス費用

車検の費用は一律ではなく、車種や年式、走行距離によっても大きく変わってきます。目安をお伝えすると、軽自動車であればおおよそ3万〜5万円、普通車であれば4万〜8万円ほどが相場です。ただし、これはあくまで基本的な目安にすぎません。ここに部品交換が加わると、費用は一気に高くなります。例えば、ブレーキパッドやタイヤといった消耗品が寿命を迎えるタイミングと車検が重なれば、数万円単位で追加費用が発生することも珍しくありません。

さらに注意したいのは、最近では車検の際に「ガラスコーティングを一緒にどうですか」「下回りの防錆加工を追加しませんか」といった提案を受けるケースが増えている点です。確かにこれらを行えば外観の維持や錆対策に効果がありますが、選択すればその分だけ費用は積み上がっていきます。そのため、「車検は〇万円で済む」と一言で片付けられるものではないのです。

車検は最低限通すだけであれば比較的安く済ませることができますが、愛車を長く快適に維持したいと考えるなら、しっかりと整備を兼ねて行う必要があり、その分の費用がかかります。車検費用を考える際には、基本料金に加え、部品交換やオプション費用まで含めてシミュレーションしておくことが安心につながります。

ガソリン代

ガソリン代に関しては、一定ではなく走行距離や使い方によって変わります。また購入した車がハイブリッドカーなのか、それとも大排気量の車なのかによっても変化するでしょう。

最近の軽自動車は燃費がよいモデルも多いですし、ハイブリッドモデルの選択肢も増えています。購入時の価格は上がりがちですが、毎月のコストを考えるならハイブリッドモデルを選択しておくのもよいでしょう。ガソリン代も高くなっているので、燃費の違いが維持費にも影響します。

駐車場代

2台持ちを考えるときは、維持費のことばかり気になりがちですが、実は同じくらい重要なのが「駐車場問題」です。特に都市部では、2台分の駐車スペースを確保するのがハードルが高いのです。

一戸建てで敷地内に2台分停められるなら話は簡単ですが、マンションやアパートではそうはいきません。そもそも1台分しか契約できない物件も多く、仮に「2台目OKです」となっていても空きが出るまで長く待たされるケースも珍しくないのです。やっと見つかったとしても、当然ながら駐車場代は2台分かかるため、毎月のコストが大きく響いてきます。

さらに厄介なのが「車庫証明」の条件です。これは車を登録するときに必須なのですが、原則として自宅から直線距離で2km以内の場所でなければならないのです。つまり「少し離れた格安駐車場を借りればよい」と考えても、証明が通らない可能性があるのです。ここを軽視すると「契約できたのに登録できない」という事態になりかねません。

2台持ちを考えるときは単に駐車場があるかどうかだけでなく、費用負担や空き状況、そして車庫証明の条件まで細かく確認しておかないと後で困ることになるのです。

車を2台持ちした場合の年間維持費シミュレーション

コンパクトカー+軽自動車の組み合わせ

コンパクトカーと軽自動車を組み合わせたケースを考えてみましょう。

コンパクトカー(排気量1,000cc)

  • 自動車税:約30,500円
  • 自動車重量税:約16,000円
  • 自賠責保険:約12,000円
  • 任意保険:約90,000円
  • ガソリン代:約81,000円
  • 車検費用:約25,000円(※2年で50,000円を年換算)
  • メンテナンス費用:約15,000円
  • 駐車場代:約120,000円

 合計:約 389,500円/年

軽自動車(年間維持費の目安)

  • 軽自動車税:10,800円
  • 自動車重量税:3,300円
  • 自賠責保険:約11,000円
  • 任意保険:約70,000円
  • ガソリン代:約70,000円
  • 車検費用:約20,000円(※2年で40,000円を年換算)
  • メンテナンス費用:約15,000円
  • 駐車場代:約120,000円(月10,000円)

 合計:約320,100円/年

コンパクトカーと軽自動車の組み合わせの場合の費用は、合計すると年間約70万円です。任意保険は、割引を使うならさらに費用を抑えることができるでしょう。また車両保険などの補償を限定することで、コストを抑えることもできます。

しかし駐車場代やガソリン代など、避けて通れないコストもあるので、2台持ちすると負担は増えてしまいます。

ミニバン+軽自動車の組み合わせ

ミニバンと軽自動車の組み合わせのケースも見てみます。まずは、ミニバンの場合の維持費の例は以下の通りです。

ミニバン(排気量2,000cc)

  • 自動車税:約43,500円
  • 自動車重量税:約16,000円
  • 自賠責保険:約12,000円
  • 任意保険:約90,000円
  • ガソリン代:約130,000円
  • 車検費用:約30,000円(※2年で60,000円を年換算)
  • メンテナンス費用:約23,000円
  • 駐車場代:約120,000円

合計:約 464,500円/年

これに軽自動車の年間の費用である、年間約32万円を追加すると、計約78万円が年間の費用です。簡単に計算すると、軽自動車との組み合わせよりも、約8万円高くなっています。

2台とも普通車の場合の費用感

普通車の2台持ちであれば、上記の費用からすると、年間で約92万円となります。どの組み合わせよりも費用は高くなってしまうので、2台持ちのコストが気になる維持の仕方となるでしょう。

使い方によっては費用負担が気になりますね

2台持ちを検討する際のポイント

ポイント

世帯年収と車にかけられる予算の目安

車を購入するときの予算は、一般的には「年収(手取り)の半分程度に収めるのが理想」と言われています。たとえば手取りが500万円の方であれば、おおよそ250万円くらいを2台分の購入額の目安と考えるイメージです。数字にしてみると、「なるほど、そういう基準か」とわかりやすいですよね。

ただ、これはあくまでも目安にすぎません。実際には車を買って終わりではなく、その後にはローンの返済や維持費が必ず発生します。ガソリン代や保険料、車検費用など、日常的にかかるコストが毎月じわじわ積み重なっていきます。「年間でどのくらい」「月々どのくらい」かを具体的にシミュレーションしておくことが大切です。

さらに、考えるべきは車のローンだけではありません。すでに住宅ローンを支払っている方や、これから住宅ローンを組む予定の方にとっては、その支払いが毎月の家計に大きく影響してきます。だからこそ、車の支払い計画を立てるときには、住宅ローンも含めた全体のバランスを見て「無理なく払えるラインはどこか」をしっかり確認しておく必要があるのです。

要するに、車の購入予算を考えるときには「本体価格=ゴール」ではなく、ローンや維持費、さらには他の固定費まで含めたトータルの視点を持つことが、長く安心してカーライフを楽しむための鉄則だといえるでしょう。

利用頻度から見直す「必要な車種」選び

どの車を購入するかは、維持費を抑えることにつながるケースがあります。例えば、同じ2台持ちでも1台を維持費が安く燃費がよい軽自動車にしてコストを抑え、もう1台を家族向けのミニバンにするといったケースです。

通勤でよく距離を乗る車はハイブリッドカーや軽自動車にしておき、ファミリーカーは使い勝手を優先すると、車の維持費を抑えながら便利なカーライフを送れます。

カーシェアやレンタカーとの比較

頻繁に車を利用されないのであれば、わざわざ2台目を所有するのではなく、カーシェアリングやレンタカーを活用するのも有効な選択肢です。実際、コスト面やライフスタイルの柔軟性を考えると、とても合理的な方法だといえます。

まずカーシェアリングですが、これは会員登録を行った利用者同士で車を共有する仕組みです。スマートフォンから事前に利用したい車を予約し、指定されたステーション(駐車場)に行けば、そのまま利用することができます。購入費用がかからないためローンは不要ですし、駐車場代も不要です。さらに、ガソリン代や自動車保険も料金に含まれているため、維持費をほとんど気にせずに利用できるのが大きな魅力です。利用頻度が少なめの方であれば、「所有するより借りたほうが総合的に得になる」というケースは決して珍しくありません。

ただし、注意点もあります。必ずしも使いたいときに空いているとは限らないのです。近くに複数のカーシェアステーションがあれば不便は少ないですが、1か所しかない場合には「借りたいのに利用できない」という状況も起こり得ます。これはカーシェアならではの弱点といえます。

一方で、もし毎日のように車を利用する場合には、2台目を所有したほうがコスト面で有利になることが多いです。利用頻度が高ければ、借りるより持っていたほうが合理的だからです。ただし、カーシェアリングにもさまざまなサービス形態がありますし、最近では個人向けカーリースも選択肢が広がっています。そのため、「2台目をどんな目的で持ちたいのか」「どの条件を重視するのか」によって、最適な選び方は変わってきます。

維持費を抑えるための節約術

ポイント

自動車保険の見直し(セカンドカー割引など)

車の任意保険には「セカンドカー割引」という制度があります。これは、一台目の任意保険が一定の等級、例えば11等級以上になっているなど、いくつかの条件を満たすことで、二台目の保険料が割引される仕組みです。

任意保険の等級は1等級から20等級まであり、等級が上がるほど割引率が高くなり、保険料も安くなります。通常であれば、新しく契約する車は6等級からスタートするのが一般的ですが、セカンドカー割引を利用すると、二台目は7等級から始まります。わずか1等級の差ではありますが、この違いによって年間の保険料が大きく下がることもあります。

つまり、一台目の保険をしっかりと継続して等級を上げておくことで、二台目を購入した際にも恩恵を受けられるのです。二台持ちを検討する際に「保険料が2倍になるのでは」と心配される方も多いと思いますが、この制度を知っているかどうかで、実際の負担感は大きく変わってきます。

燃費性能やハイブリッド車の活用

燃費の良い車を選ぶときは、単にカタログに書かれている数値だけを見ればよいと思いがちですが、実際には自分のライフスタイルに合っているかどうかをしっかり考えることがとても大切です。たとえば日常の買い物やお子さまの送迎がメインであれば、軽自動車やコンパクトカーの方が断然使いやすいです。車体が小さい分、取り回しがしやすく、狭い駐車場でもスッと停められます。

一方で、週末に長距離ドライブを楽しみたい方には、走行安定性の高い車が適しています。高速道路での直進安定性や、横風に煽られにくい低重心の設計などが、ドライブ中の安心感につながります。

また、近年とくに人気を集めているのがハイブリッド車です。エンジンに加えてモーターを搭載し、状況に応じて二つの動力を効率よく切り替えたり組み合わせたりすることで、低燃費な走行を実現しています。街中ではモーターで静かに、燃費よく走れますし、高速道路ではエンジンをメインにして力強い加速が可能です。

さらに減速時にはエネルギーを回収して再利用するため、効率がぐっと高まります。その結果、「燃費の良さ」と「しっかりとした走り」という両立を実現できるのがハイブリッドの大きな魅力です。

ライフスタイルにあった車への乗り換え

2台持ちの状態から、維持費を抑えるためにライフスタイルに合った車に乗り換えるという方法もあります。

通勤に車を使わないのであれば、買い物に使うだけか、もしくは家族の1人だけが時々仕事に行くのに車を使うということもあるでしょう。それなら、誰もが使いやすい車に乗り換えるのもおすすめ。

結婚や出産などのライフスタイルの変化に合わせて、柔軟に車を乗り換える方も多いです。

所有する車を1台にしてどんなときでも使いやすい車にするのもよいですね

まとめ

車の維持費も大きな負担となるため、2台持ちを続けるのか検討する方もおられます。ライフスタイルの変化に合わせて使いやすい車に乗り換えていくのもおすすめの方法です。弊社カミタケモータースでは、新車低金利プランの「OPプレミアムプラン」を提供しており、お得に新車を購入していただけます。

乗り出しに便利なオプションもセットになっていますし、今お乗りの車の残債も合わせられるリセットローンも選択できます。ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。

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