ブレーキクリーニングは車のメンテナンスを行う際に重要な作業内容の1つです。
ブレーキクリーニングという言葉を聞くと「車検と同時に行う作業」と認識している方が多いのではないでしょうか。
中には「ブレーキクリーニング」という言葉を聞いたことがない方もいます。
そこでこの記事では、ブレーキクリーニングの特徴や作業を行うメリット、費用について解説します。
車のブレーキクリーニングとは?
ブレーキクリーニングとは、ブレーキ部分の洗浄やグリス塗りを行う作業のことです。
ブレーキクリーニングを行うことで、ブレーキ内部に溜まる汚れの除去やブレーキの摩耗を防ぐ効果が期待できます。
ディーラーやカー用品店に車検で車を引き渡しすると、場合によっては無料でブレーキクリーニングの作業がついてくるケースも考えられます。
ブレーキクリーニングの具体的な分解整備方法
ブレーキクリーニングの分解整備を行う具体的な方法は以下の手順です。
- 手順1:ブレーキを踏んだ状態でタイヤがロックされ動かないことを確認
- 手順2:ブレーキペダルを話すとタイヤが正常に回るのか確認
- 手順3:タイヤを取り外す
- 手順4:キャリパーの取り付けボルトを外す
- 手順5:ブレーキディスクの摩耗や消耗、損傷がないのか目視確認
- 手順6:ブレーキパッドを外して部品を清掃
- 手順7:ブレーキパッドの厚さを測る
- 手順8:ブレーキパッドにグリスを塗る
- 手順9:キャリパー上下にあるパットスプリングを外す
- 手順10:スライドピンを外して清掃する
- 手順11:スライドピンにもグリスを塗る
- 手順12:清掃した部品を取り付けして作業完了
詳しく解説します。
手順1:ブレーキを踏んだ状態でタイヤがロックされ動かないことを確認
まずはブレーキを踏み、タイヤがロックされているのかを確認します。
手順2:ブレーキペダルを話すとタイヤが正常に回るのか確認
次にブレーキペダルを離して、タイヤが正常に回るかを確認します。
手順3:タイヤを取り外す
タイヤを取り外します。
手順4:キャリパーの取り付けボルトを外す
キャリパーの取り付けボルトを外します。
キャリパーを外す際には、付着しているグリスをウエスでしっかりと拭き取りましょう。
手順5:ブレーキディスクの摩耗や消耗、損傷がないのか目視確認
ブレーキディスクを厚さや摩耗、損傷がないのか目視確認します。
ブレーキディスクの厚さが「使用限度値1mm」を下回る場合は交換が必要です。
ブレーキディスクがレコード盤のような状態の場合、研磨してディスクの損傷をカバーします。
手順6:ブレーキパッドを外して部品を清掃
ブレーキパッドを外す際にパッド表面に付着したグリスもパーツクリーナーで綺麗に取り除きます。
溝に溜まっているダストもパーツクリーナーを活用して綺麗に除去しましょう。
ブレーキパッドの表面は「サンドペーパー」を使用して研磨します。
手順7:ブレーキパッドの厚さ測る
ブレーキパッドの厚さを測ります。
ブレーキパッドの厚さが2mmを下回る場合には交換が必要です。
また、ブレーキパッドの左右の厚さが極端に差がないのかも確認しましょう。
ブレーキパットの厚さに左右差がある場合「キャリパーの異常」が考えられます。
最悪の場合、ブレーキパッドの厚さが原因で車検が通過できない可能性もあります。
手順8:ブレーキパッドにグリスを塗る
キャリパーに接触する部分と金属と金属が接触する箇所にグリスを塗ります。
手順9:キャリパー上下にあるパットスプリングを外す
キャリパー上下にあるパットスプリングを外し、パーツクリーナーを使用して綺麗に清掃します。
手順10:スライドピンを外して清掃する
スライドピンを外して清掃します。スライドピンに付着しているグリスも綺麗に除去しましょう。
手順11:スライドピンにもグリスを塗る
スライドピンにもグリスを塗ります。
スライドピンにグリスを塗ることで「固着予防」に繋がります。
手順12:清掃した部品を取り付けして作業完了
清掃した部品を取り付ければ作業完了です。
ブレーキクリーニングを行うメリット
ブレーキクリーニングを行うメリットは3つあります。
- ブレーキダストを清掃できる
- ブレーキ鳴きの原因を解明できる
- ブレーキパッドの現状の消耗具合を把握できる
それぞれのメリットを詳しく解説します。
ブレーキダストを清掃できる
ブレーキクリーニングは、ブレーキを一度分解した状態で清掃します。
ブレーキパッドの周辺は車の使用頻度や「止まる」「動く」動作を行うと汚れが発生します。
ブレーキパッドの汚れは劣化に繋がり、大きな事故に発展する可能性が高くなるでしょう。
ブレーキ鳴きの原因を解明できる
ブレーキクリーニングを行うことで「ブレーキ鳴きの原因」を解明できます。
ブレーキパッドは消耗が進むにつれて、パットが薄れていき摩擦により異音が発生します。
ブレーキ鳴きの原因は、パットの表面上で判断できるものではありません。
ブレーキパッドを分解して内部を確認する必要があります。
ブレーキパッドを分解して内部を確認することで、ブレーキ鳴きの症状の原因を判断できます。
ブレーキパッドの現状の消耗具合を把握できる
ブレーキパッドは「止まる」動作に大きく関係する部品です。
使用年数が経過するごとにブレーキパッドの残量は少なくなります。
ブレーキパッドの残量が少なくなれば、ブレーキがかかるまでの時間が遅くなり、結果的に大きな事故に発展しやすくなります。
ブレーキパッドの現状の消耗具合を確認する意味でも、ブレーキクリーニングは欠かせない点検内容の1つです。
ブレーキクリーニングは車検時の必須項目なの?
ブレーキクリーニングは「車検時の必須項目」ではありません。
ブレーキクリーニングを実施しなくても車検は通せますが「車を長年使用するためには欠かせない作業内容」です。
車検に不必要という理由で、数年に渡り点検を実施していない場合、車に危険な状態が発生している可能性も高くなります。
おすすめの点検期間としては「2年に1回」のタイミングです。
車検と合わせてブレーキクリーニングを実施依頼しても良いでしょう。
ブレーキ検査について再検査が必要になる条件
ブレーキ検査で再検査が必要になる条件は「ブレーキの制動力に異常がある」場合です。
具体的には「ブレーキの片効き」や「ブレーキを踏んでいないのにブレーキが利いている」などが挙げられます。
ブレーキテスターの数値が適正値を示していれば、車検も問題なく通せます。
ブレーキクリーニングに必要な施工費用
ブレーキクリーニングを行う際に必要になる施工費用は、おおよそ「5,000円〜10,000円」です。
施工業者によって費用が異なります。
一部の業者では、車検時を依頼すると無料でブレーキクリーニングを行ってくれる場合もあります。
ブレーキクリーニングを行う際は「車検時にまとめて依頼する」ことをおすすめします。
※カミタケモータースでは、6,600円でブレーキクリーニングを承っています。
ブレーキ修理が必要だった場合の目安費用
ブレーキ修理が必要な場合の目安費用は「10,000円〜50,000円」です。
ブレーキ修理を行う箇所によって修理費用が異なります。
ブレーキ修理の箇所ごとの修理費用は以下の表を参考にしてください。
【交換種類】 | 【交換費用】 |
ブレーキパッドの交換費用 | 10,000円〜17,000円 |
ブレーキオイルの交換費用 | 2,000円〜50,00円 |
ブレーキディスクの交換費用 | 4,000円〜10,000円 |
ブレーキクリーニングの清掃頻度
ブレーキクリーニングの清掃頻度が「2年に1回」のペースがおすすめです。
ブレーキは車の「止まる」動作の中で重要な部品です。
ブレーキに異常があると、大きな車両事故に発展しかねません。
ブレーキクリーニングは、ブレーキを分解して清掃する簡単な作業のため、ほとんどの業者が車検時であればサービスで行ってくれます。
そのため、車検時にブレーキクリーニングをまとめて依頼することをおすすめします。
ブレーキクリーニングについてよくある質問
ブレーキクリーニングについてよくある質問を以下にまとめました。
- ブレーキクリーニングは必要なの?
- ブレーキクリーニングの施工費用は?
- ブレーキクリーニングの施工頻度を教えて
それぞれ詳しく解説します。
- ブレーキクリーニングは必要なの?
-
ブレーキクリーニングは車のメンテナンスのために必要な作業です。
ブレーキは車の「止まる」動作の基本となる部品になります。
ブレーキクリーニングを行うことで、ブレーキ内部の汚れの清掃やグリスの充填ができ、安心安全な運転がより実現可能です。
- ブレーキクリーニングの施工費用は?
-
ブレーキクリーニングの施工費用はおおよそ「5,000円〜10,000円」です。
業者によっては車検時にまとめて依頼すると、無料で実施してくれるケースもあります。
ブレーキクリーニングの作業はそこまで時間が必要な作業ではありません。
場合によっては、サービスで実施してくれるケースもあります。
- ブレーキクリーニングの施工頻度を教えて
-
ブレーキクリーニングの施工頻度は「2年に1回」のタイミングがおすすめです。
2年に1回のタイミングは、ちょうど「車検時期」と重なります。
そのため、車検を依頼する際にブレーキクリーニングも一緒に依頼すると良いでしょう。
ブレーキクリーニングのことならカミタケモータースへお任せ!
ブレーキクリーニングのことでお悩みの方はカミタケモータースへご相談ください。
弊社カミタケモータースでは、ブレーキクリーニングやブレーキ騒音の改善対策にも力を入れています。
ブレーキ鳴きの原因に多いケースは「ブレーキクリーニング不足」です。
定期的にブレーキクリーニングを実施することで、車のコンディションを保ちつつ、車の不具合が起こりにくくなります。
また「ブレーキクリーニング」に関する知識と経験豊富な整備スタッフが対応するため、作業を依頼しても安心して自分の愛車を任せられるでしょう。
カミタケでのブレーキクリーニング
カミタケでのブレーキクリーニングの様子を画像で解説しましょう。
ドラムブレーキは、以下のようにクリーニングしています。
ディスクブレーキのクリーニングは以下のように行います。
まずは電話でのご相談でも心配はいりません。
ブレーキクリーニングに関するお悩みがある方は、ぜひ弊社カミタケモータースへご連絡ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。