車をきれいに保つには、洗車をしたり、コーティングを施したりする必要があります。新車の納車と同時にコーティングを施す方もおられますが、後からコーチングをする場合もあるでしょう。
しかし、コーティングといっても種類がたくさんあり、どのようなコーティングが適しているのか、ワックスと何が異なるのか理解している人は少ないでしょう。
この記事では、車のコーティングとはどのようなものか、コーディングをするメリットや選び方について詳しく解説します。
車のコーティングとは

車に施すコーティングとは、ボディーやガラスに薄い膜(コート)をかけるカーケアのことを意味します。
車は道路を走行しますが、汚れや砂などにあたる可能性がありますが、ボディー塗装を守る目的でコーティングを施します。
コーティングは、分子と分子の結合による皮膜です。そのため、持続期間が長い傾向があり、3か月から1年、コーティングの種類によっては5年ほどの耐久性があります。
ワックスとの違い
ワックスの主な成分は、油と蝋でできており車に塗った時に深い艶が出るのが主な特徴です。種類が豊富で安価に手に入れることができ、比較的容易に施工できるので、メンテナンスの方法として選ばれています。
一方で、ワックスを塗ったとしても、塗装面にそれほど定着しないという特徴もあり、洗車を繰り返したり雨天の走行で流れ出てしまうデメリットもあります。
ワックスを塗りっぱなしにしてしまうと、蝋の成分がボディーに残ってしまい、水垢の原因になってしまったり、色がくすんでしまうこともあります。
ワックスはコーティングと比較すると艶が出ますが、効果は1~2週間ほどです。皮膜の違いによる効果の違いも考慮しておきましょう。
車にコーティングするメリット

車にコーティングを施すには、以下のメリットがあります。
- 撥水する
- ツヤが出る
- きれいな状態を維持しやすくなる
撥水する
コーティングの種類によって異なりますが、多くのコーティングは撥水するようになっています。コーティングをすると、雨の日に撥水しており、見た目の気持ちがよくなります。
撥水していると、車に付着した汚れも水滴と一緒に落ちやすくなり、汚れが付着しにくいというメリットも期待できるでしょう。
また撥水するコーティングは、撥水性能を目視で確認しやすいので、性能の変化が分かりやすいメリットもあります。撥水の具合を確認して、必要なタイミングでメンテナンスできます。
ツヤがある
車のボディには、ホコリや泥、砂や油分などが付着します。しかしコーティングの被膜があれば、ツヤを維持できます。
ワックスでもツヤができますが、持続性の面でコーティングの方が優れているのが特徴です。コーティングはガラスのような膜ができるので、ワックスとは異なったツヤの出方になります。
きれいな状態を維持しやすくなる
コーティングを施工していると、きれいな状態を維持しやすくなります。もちろんきれいな状態を保つためには、洗車が必要です。
コーティングをしたからといって、洗車が不要になる訳ではありません。しかし水洗いやシャンプー洗車をしただけで、きれいな状態に戻せるのはコーティングのメリットです。
コーティングしている車の方が汚れが落ちやすくなります。洗車にかかる時間も短くできるでしょう。
一方で、コーティングをしているなら、洗車のときに使う洗剤を中性の物を使用するように注意しましょう。
車のコーティングのデメリット

車にコーティングした場合にもデメリットがあります。
- 水垢がつきやすくなる
- 施工費用が高くなる
水垢がつきやす
コーティングの種類によっては、水垢がつきやすい場合があります。イオンデポジットとも呼ばれますが、水滴の跡が白く残るものです。
撥水性があるコーティングでもどうしても水滴が残ってしまうものです。水垢が残りにくい商品もありますが、どうしても水垢が固着しやすくなってしまいます。
定期的なメンテナンスが必要となるので、コーティングをしても手間が変わらないと感じる方もおられるでしょう。
施工費用が高くなる
コーティングを施工するのに、費用が必要です。当然ですが、コーティング施工するためには、洗車から下地の処理などの複数の工程が必要なので費用も高くなります。
場合によっては、十万円を超える金額になることもあるほどです。洗車とは異なり、高額な施工費用になると、本当にコーティングが必要なのか考慮する場合もあるでしょう。
特にボディが大きな車は、施工費用も高くなります。施工費用とどのようなコーティングを選択するのかの確認が必要です。
メンテナンスが必要になる
コーティングをすればメンテナンスが不要という訳ではなく、逆に定期的なメンテナンスが必要となります。
月に1回ほど洗車やコーティングの種類に合わせて皮膜のメンテナンスをしなければいけません。
既述したように、水垢がついてしまったり、撥水性が弱くなってしまったりするので、メンテナンス剤による補修が必要です。
コーティングをするだけでも費用がかかりますが、メンテナンスにも費用がかかるのであれば、デメリットになると感じる方もおられるでしょう。
特徴別コーティングの選び方

車に施工するコーティングは、種類によって特徴が異なるので、希望する効果を考慮しながらコーティング選びをしておきましょう。
コーティングの種類
コーティングには、以下の種類があります。
- ガラスコーティング
- ガラス系コーティング
- ポリマーコーティング
- ワックス
それぞれにメリット・デメリットがあるので、好みや希望する効果に合わせて選択しましょう。
ガラスコーティング
ガラスコーティングは、ボディ表面にガラス質の皮膜ができるタイプです。ボディの塗装面に傷が入るのを防いだり、汚れがつきにくくしてくれたりします。
コーティングの皮膜が硬いので皮膜が剥がれるということが少なく、効果が長続きする期待ができます。カラーコーティングを施工していると、水洗いするだけでも汚れを落としやすくなるなど、愛車のメンテナンスもしやすくなるでしょう。
一方で、ガラスコーティングは塗装面を整えてから施工するので、施工時間が必要です。新車であればそれほど問題ないものの、中古車の塗装面のコンディションによっては下地処理に時間と費用が必要です。
また再施工する際には、塗装面を整える必要があるため、研磨が必要になる場合があります。
ガラス系コーティング
ガラス系コーティングは、市販されているコーティング剤で普及しているタイプのコーティング剤です。
ガラスコーティングは硬い皮膜を形成する性質上、プロによる施工が必要なことが多いです。しかしガラス系コーティングは、シリコン樹脂成分が含まれているなど、施工性が高くなります。
ガラスコーティングより皮膜が柔らかいので、時間が経過すると劣化します。定期的に再施工が必要となるコーティングです。
ポリマーコーティング
ポリマーコーティングは、樹脂のコーティングです。化学合成による化合物でできているコーティング剤で一般的にケミカル用品に使用される成分です。
低価格で簡単に施工できる特徴を持っており、 初心者が施工するのにも適したコーティングです。
ポリマーコーティングには、フッ素が原料に含まれているフッ素系コーティングも選択できます。ポリマーコーティングよりも値段は高くなりますが、効果の持続期間が長くなります。
ポリマーコーティングは一般的なタイプで3か月、高級なもので1年の持続期間です。ポリマーコーティングもガラス系コーティングなどと同じように定期的なメンテナンスが必要です。
ワックス
ガラス系コーティング以外の選択肢となるのは、ワックスです。化学合成でできたコーティングとは異なり、ワックスは天然の蝋から作られているので、天然素材がメインといえるでしょう。
施工が簡単という特徴がありますが、効果は短めです。また蝋の成分が流れ落ちてしまったり、ワックスに研磨剤が含まれている可能性もあるので注意が必要です。
しかしワックスのツヤはコーティングで出るものと異なるので、ツヤを重視する方はあえてワックスを選ぶ場合もあります。
硬度
コーティングを選択する場合には、ガラスコーティングの硬度に注目できます。ガラスコーティングでは、皮膜の硬さを硬度で表す場合があります。
国内のコーティング剤では、鉛筆硬度で7Hのように、数字の後に「H」を加えて表示している場合が多いです。
硬度が高いほど引っ掻き傷には強くなりますが、硬すぎるとクラックが入る危険性があります。
そのため、6~8Hほどの硬度がよいとされています。コーティング剤を選択する場合には、硬度にも注意しておきましょう。
コーティングの手順
コーティングする際の手順は、以下の通りです。
- 洗車
- 水垢落とし
- 鉄粉除去
- 研磨
- 脱脂
- コーティング
コーティングをして終わりではなく、施工前に複数の工程があるので、施工時間が必要です。一般的に1日ほど必要です。
下地処理に時間が必要なケースでは、数日必要なケースもあるので注意しましょう。
ボディ以外のコーティング
コーティングにはボディ以外のコーティングもあります。
ガラス
ガラス面のコーティングです。特にフロントウィンドウは、雨天の水滴をはじくため、視界を確保しやすくなります。
撥水がよいコーティングであれば、ワイパーも不要なほど視界を確保できます。自分でDIYもできますが、専門店のコーティングの方が効果が長く続くのでおすすめです。
ヘッドライト
ヘッドライトもコーティングでき、紫外線などから守ってくれます。コーティングは傷から守ることも期待できますが、ヘッドライトのコーティングは、カバーの素材であるポリカーボネートを紫外線から守ります。
クリアな状態を長持ちさせるのに有効なコーティングです。
ホイール
ホイールをコーティングすると、ブレーキダストや泥汚れがつきにくくなり、汚れを落としやすくなります。
洗車の際に簡単にきれいにできるため、ボディーと一緒にコーティングするとよいでしょう。
コーティングの費用
コーティングの費用は、コーティングの種類や車のサイズによって異なります。
- ガソリンスタンド:5,000円~
- コーティング専門店:3万円~30万円
- ディーラー:10万円
コーティングは、依頼先の技術や必要な工程によって費用が変化します。たとえば、ガソリンスタンドの洗車機による簡易的なコーティングであれば、数千円でできます。
しかしコーティング専門店と同じ種類のコーティングであれば、数万円~10万円以上もするほどの違いです。
そのため、コーティングにどの程度の効果を求めるのか、そして依頼先の費用がいくらなのかを比較することをおすすめします。
コーティングの依頼先と特徴
コーティングを依頼できる業者には、それぞれ特徴があります。
コーティング専門店
コーティング専門店は、コーティングを専門にしているだけに、質が高いコーティングと施工技術を期待できます。
専門店のみ取り扱っているガラスコーティングも選択でき、ツヤのある仕上がりを期待できるでしょう。
下地処理もしっかりしてくれるコースも選択できるため、仕上がりを重視するならコーティング専門店がおすすめです。
ディーラー
ディーラーでもコーティングができます。車の購入時と同時にコーティングできることも多く、きれいな状態を維持しやすいです。
一方でディーラーではコーティングの種類が限られているので、店舗によって選択できるコーティングが少ないのはデメリットです。
ガソリンスタンド
店舗の数が多いので、近場でコーティングしやすいのがガソリンスタンドです。ガソリンスタンドによって選択できるコーティングが異なるので、事前に対応しているコーティングをチェックしておきましょう。
またコーティングを施工するスタッフによって技術が異なるので注意が必要です。
車にコーティングした場合の注意点

車にコーティングした場合の注意点を見ていきます。
洗車機の利用を避ける
洗車機の使用を避けるのは、コーティング後の注意点です。コーティングは、ガラス質の硬さがあるので傷がつきにくいという特徴はありますが、洗車機は細かな傷がつく可能性があります。
もちろん新しい洗車機は傷がつきにくいとはいえ、きれいな状態を維持したいのであれば、洗車機の利用を避けて手洗いするのをおすすめします。
定期的にメンテナンスの時間を取る
コーティング施工したのであれば、定期的にメンテナンスする時間を取りましょう。コーティングの種類によって必要なメンテナンスの頻度が異なりますが、推奨されているタイミングで皮膜のメンテナンスをしましょう。
洗車後に水気を取る
洗車の後に水気を取ることも必要です。洗車をした後に水気が残っていると、シミの原因となります。そのため、洗車をするのであれば、水気をしっかりと取るようにしましょう。
拭き上げることで、きれいな状態を維持できます。特にガラス系コーティングは水垢が残りやすいので、注意しましょう。
自分でコーティングできる?
カーコーティングは、自分でもDIYできますが、必要なものや注意点があります。
一般的なコーティングは、下地処理が必要です。通常の洗車だけでなく、水垢や鉄粉を落とすなど、普段の洗車より一手間必要となります。
さらに、洗車道具や場合によってはポリッシャーも必要となるので、道具や技術が必要です。
自分でコーティングする場合の注意点
自分でコーティングする場合は、コーティング施工の後に雨にぬらさないことや直射日光に注意が必要です。
施工してから完全硬化するまでに半日から1日、さらに安定するまでに時間が必要です。コーティングが安定するまで天候を気に掛ける必要があるので、事前にチェックしておきましょう。
また真夏の炎天下などで外で施工すると、どうしてもムラになりやすいので、施工環境も必要です。
DIYする場合の手順
自分でDIYする場合の手順は以下の通りです。
- 洗車
- 水垢落とし
- 鉄粉除去
- 研磨
- 脱脂
- コーティング
カミタケモータースでの施工の様子からご紹介していきます。
洗車

洗車する場合には、普段よりも細部の洗浄をしましょう。下地をしっかりすることは、仕上がりに大きな影響を与えます。細かな汚れを取っておくと、コーティング後の見た目に違いがでます。
水垢落とし
普段の洗車では落ちない水垢や油分を落としましょう。ケミカルを上手に活用しながら、落としきれなかった汚れを落とします。
鉄粉除去

鉄粉除去剤などを活用して、鉄粉を取り除きます。
油膜取り

ガラスの油膜を取ります。油膜取りなどを使ってガラスの油膜を取ります。
研磨
塗装面のコンディションによっては研磨が必要です。コンパウンドを活用して、塗装面を整えていきましょう。
脱脂
コーティング前に脱脂しておきます。研磨をしたのであれば、洗車をしてから脱脂しましょう。
コーティング


コーティングを施工します。施工が終っても硬化するまで水分がつかないように注意しましょう。

カミタケモータースで取り扱っているコーティング
リアルガラスコート
R

画像引用元:ガラス系コーティング【G’ZOX】
美しい光沢と撥水性能があるガラス系ボディコーティングです。硬質ガラス系コーティング皮膜で、撥水性能をキープしながら、硬質ガラス状皮膜でボディを守ります。
リアルガラスコートRの価格
- 軽自動車69,800円
- 普通車89,800円
- ミニバン99,800円
M

画像引用元:ガラス系コーティング【G’ZOX】
協力な撥水性と耐久性だけでなく、艶感も重視した最上位モデルになります。テストピースによる試験でも、深い艶性能が証明されているほどです。
H

画像引用元:ガラス系コーティング【G’ZOX】
水キレ性能が優れているコーティングで、疎水性のガラス系ボディコーティングです。雨がボディに残りにくいので、雨染みや水アカが気になる方におすすめです。
リアルガラスコートM・Hの価格
- 軽自動車89,800円
- 普通車109,800円
- ミニバン119,800円
ハイモースコート
エッジ

画像引用元:ガラス系コーティング【G’ZOX】
2層構造のガラス状皮膜でボディを保護します。ベース層には、バリア性が高い「超高硬度ガラス系プライマーコート」を施工し、トップ層には撥水性能がある「高反応型シロキサン系トップコート」が施工されます。
グロウ

画像引用元:ガラス系コーティング【G’ZOX】
エッジと同様に、バリア性が高い「超高硬度ガラス系プライマーコート」がベース層に施工されます。その上に、ベース層と反応して艶が長続きする「新開発ガラス系トップコート」が塗り重ねられています。
ハイモースコートの価格
- 軽自動車 149,800円
- コンパクトカー・コンパクトSUV 199,800円
- ミニバン・SUV・大型車 229,800円
カミタケモータースでは、車のコーティングの相談も承っています。ぜひこちらから、お気軽に問い合わせください。

よくある質問
- 車のコーティングとは
-
コーティングはガラスコーティングが一般的です。ガラス質の成分のガラス系コーティングも選択でき、仕上がりに合せて選択できます。
- コーティングのメリット・デメリット
-
コーティングは、防汚性や撥水性が期待できます。効果は1年から5年ほどと、コーティングの種類によって異なりますが、いずれにしてもメンテナンスが必要です。コーティングをしたからといって、メンテナンスが不要になるのではなく、月に1回ほどの洗車が必要なので、注意しましょう。