冬の運転に必見!路面凍結への対策方法とテクニック 

路面凍結

冬の季節になると、地域によっては降雪したり朝方に路面が凍結している可能性があるため、より一層注意して運転する必要があります。

路面凍結は道路に積もった雪や水たまりが凍った状態になっていることですが、運転手から見たときに通常の路面との区別がつかないブラックアイスバーンになっていることもあります。

そこでこの記事では、冬の運転で気をつけておきたい路面凍結への対策方法や運転のポイントをご紹介します。 

目次

路面凍結による事故の危険性と原因

路面凍結すると車のコントロールができなくなり事故が起きる危険性が高くなります。路面凍結の原因を理解しておくと危険なエリアや道路を予測して安全運転できるでしょう。

路面凍結による事故の多い時間帯と地域

路面凍結が起こりやすい時間帯は朝方と夜です。特に夜になると気温は下がっていくため路面温度も徐々に下がります。そして真夜中になると氷点下になり水たまりや圧雪された路面が凍ってしまうのです。

雪が降る地域であれば路面凍結が予測しやすいかもしれません。しかし天気予報などで氷点下の温度は予測されていなかったとしても路面の温度は低いこともあります。

そのため路面凍結していない地域だと思っていたとしても、複数の要素が重なり路面が凍っていることはあり得るのです。特に雪や雨の後は路面凍結しやすくなるため注意しましょう。

路面凍結しやすい場所とその理由

路面凍結しやすい原因が重なると路面が凍ってスリップしてしまいます。たとえば橋やトンネルなどは風が通りやすいため路面温度も低くなりがちです。

天気予報で発表されている気温よりも橋の上の風が通る部分はさらに温度が下がります。そのため昼間に溶けた雪が夜になると氷点下になり凍ってしまいます。路面温度が低くなりそうな場所で一度溶けた雪が再び凍ることによって路面凍結してしまうのです。

また交差点やカーブなどで日陰になっている部分は直射日光が当たらないため路面温度が低くなりがちです。カーブを曲がるときはスリップしやすいため、慎重に運転する必要があるでしょう。

冬の運転に備えよう!タイヤ選びと注意点

冬の運転にはスタッドレスタイヤの装着が欠かせません。凍結する前にスタッドレスタイヤを選んでおき、突然凍結した路面があってもよいようにしておきましょう。

ポイント1:スタッドレスタイヤの選び方

凍結している路面のサマータイヤで走ることは非常に危険です。そのため凍結するシーズンの前にはスタッドレスタイヤを選んで装着しておきましょう。冬に装着できるタイヤとしてオールシーズンタイヤもあります。

しかし凍結した路面ではオールシーズンタイヤよりもスタッドレスタイヤの性能が高く安心して運転できます。スタッドレスタイヤを選ぶときには氷上性能が高いタイプを選択しましょう。

氷上でのブレーキ性能を比較しておくと凍結した路面でも安心して停車できるタイヤを選択できます。

ポイント2:スリップ防止剤の種類と使い方

冬の運転に備えて道端に設置しているスリップ防止剤の種類や使い方も抑えておきましょう。凍結しやすい路面には塩化カルシウムや滑り防止のための砂や砕石が設置されていることがあります。

路面が滑って安全が確保できないと感じるなら砂や塩化カルシウムなどのスリップ防止剤を取り出して凍結した路面に散布しましょう。 

ポイント3:運転時の注意点と技術

凍結した路面では通常の路面異常に注意して運転する必要があります。ハンドルやブレーキの操作のポイントはありますが簡単に言うならば「急」がつかない運転をするだけでスリップしにくい運転になります。

急ハンドルや急ブレーキ、急加速をするとタイヤのグリップを失ってしまいますし、止まろうとしているところでスリップしてしまうでしょう。

スタッドレスタイヤやチェーンなどを装着したとしても同様に、急がつく運転をしないように心がけましょう。

万が一スリップした時の対処法と注意点

凍結した路面でスリップしてしまったときの対処法や運転の注意点を見ていきましょう。

スリップしたときの対処法

  • アクセルは踏みすぎない
  • ハンドル操作は急にしない
  • タイヤはロックさせない

カーブを曲がっているときにスリップしてしまったならアクセルから足を離します。そしてハンドルの向きはスリップした方向と同じ向きになるようにハンドル操作しましょう。

タイヤが車が進んでいる方向とまっすぐになるとグリップが回復しやすくなります。可能な限り早くグリップを回復させるためにハンドル操作します。

ブレーキを踏んでいるときにスリップしたならタイヤをロックさせないように注意しましょう。タイヤを完全にロックさせると逆効果となり制動距離が長くなるからです。

路面凍結に備えた車の準備

冬場の路面凍結に備えて車の準備をしておきたいものですグッズやタイヤチェーンなどスタック防止具などを用意しておきましょう。ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに交換するのはもちろんですが、さらに下記のようなものを準備しておくと安心です。

防寒グッズやスタック防止具の用意 

路面凍結に備えて用意しておきたいものとして防寒グッズやスタック防止具があります。

防寒具

  • ダウンジャケット
  • 手袋
  • 長靴

スタック防止具

  • タイヤチェーン
  • スコップ

防寒具やスタック防止具を用意しておくことも大切です。凍結した路面で車がスリップしてしまうと、路肩にはまってしまったり、スタックしてしまう可能性があります。

その場合には、車外に出て車が再度動けるように作業しなければいけません。車外で活動するためには、防寒具が必要です。冬の寒い時期でも暖かく作業できるように、ダウンジャケットや手袋、マフラーや帽子などがあるとよいでしょう。

外に出るだけでも防寒具は必要ですが、路面凍結している道路を通る予定なら、路面凍結に伴う車外での活動を予測して防寒具を用意しておきましょう。

タイヤチェーンも用意しておきたい装備です。路面凍結していると、スタッドレスタイヤを履いていても動かないこともあるでしょう。凍結した路面でも、タイヤと路面との摩擦力を増加させて、走行しやすくなります。

路面が凍結しているときには、高速道路でチェーン規制がしかれて、チェーンを装着しないと走行できないこともあるでしょう。

車内で必要な準備物のチェックリスト

  • 毛布
  • 懐中電灯
  • ぞうきん

車内に毛布や懐中電灯を用意することも、路面凍結対策の1つとして考えられます。万が一車両がスリップして道路脇に止まってしまった場合、寒さに耐えるために必要なものです。

スリップして車が止まってしまったときが夜間なら、気温が下がって冷えてきますし、ライトがなければ視界を確保するのが難しくなるでしょう。そのため、同乗者が寒さをしのぐために毛布など暖かく過ごせるものを用意し、懐中電灯のようなライトを用意しておきます。

路面凍結するほどの寒さの中で車を運転する場合、駐車中に窓が曇ってしまうことがあります。ぞうきんなど窓の水滴を取り除けるようにしておき、視界を確保するようにしましょう。

インテリアやエンジンルームの対策

  • ブースターケーブル
  • 解氷スプレー

路面が凍結していると、バッテリーが上がってしまうというトラブルが起こることがあります。このような場合には、ブースターケーブルがあるとよいでしょう。

ブースターケーブルは、車のバッテリーに充電を与えるためのケーブルです。車が凍結している状態では、エンジンをかけるための電力が不足してしまっていることが多く、バッテリーが充電されることでエンジンを始動させることができます。

しかし、ブースターケーブルを使用する際には、正しい接続方法を確認してから行う必要があります。誤った接続方法を取ると、車や人体に危険が及ぶ恐れがあるため、注意が必要です。

解氷スプレーは、窓ガラスやワイパーの上に付着した氷を取り除くためのスプレーです。氷が付着している部分に吹きかけることで、氷を取り除きやすくすることができます。解氷スプレーを使用することで、スクレーパーだけでは取り除けない厚い氷を取り除けます。

路面が凍結している場合には、車の起動や運転が困難になることがあります。その際には、ブースターケーブルや解氷スプレーを使うことで、車の起動や運転を可能にすることができます。しかし、ブースターケーブルや解氷スプレーを使用する際には、正しい使用方法を守り、安全に取り扱うようにしましょう。

路面凍結時の緊急事態への対処法

スリップ時のハンドル操作のポイント

路面が凍結していると、車がスリップしてしまうことがあります。スリップしたときには、以下のポイントに気をつけて運転しましょう。

ハンドルをしっかり握る

スリップしたときにハンドルをしっかり握ることは重要です。握り方は、指先ではなく手のひらを使うことが大切です。9時15分の位置に手を添えるようにしておき、正しいハンドル操作をしましょう。ただし、急なハンドル操作はNGなので、無理に立て直ししないようにします。

ステアリングを切らずに踏ん張る

スリップしたときには、ステアリングを急に切らずに、踏ん張って方向を維持します。カウンターステアといって、旋回方向とは逆向きにハンドル操作をするのも有効です。その場合でも急にステアリングを切るのではなく、ゆっくりと操作します。

軽くアクセルを踏んで車を立て直す

スリップしたときには、まずは何もしないことが先決です。その後、グリップが回復したらゆっくりとアクセルを踏んで、トラクションを確保します。このときも、急激にアクセル操作をしないようにしましょう。

スリップを抑えられたら、ステアリングを切って方向を修正する

車を立て直したら、ステアリングを切って方向を修正します。急激なハンドル操作とアクセル操作は、グリップが回復したときに思わぬ方向に進む原因となります。スリップが抑えられたなら、ステアリングを進行方向に戻しておき、方向を修正していきましょう。

ブレーキ操作の方法とポイント

路面が凍結している場合、車両がスリップして制御が効かなくなることがあります。ブレーキ操作によってスリップを回避し、路面とのトラクションを確保することが大切ですが、正しい操作が必要です。

スリップしたときのブレーキ操作のポイントを見ていきましょう。

パニックブレーキをしない

急ブレーキをすると、タイヤがロックしてしまい、スリップの原因になります。そのため、パニックブレーキをしないようにしましょう。

ブレーキペダルを踏み続ける

スリップしたと感じたら、ブレーキペダルを踏み続けましょう。ただし、ペダルを踏みすぎるとタイヤがロックしてしまうため、適度な力加減が必要です。ポンピングブレーキといって、タイヤをロックさせないように、断続的にブレーキを踏みましょう。

ABSがある場合はそのままブレーキを踏んでおく

ABS(アンチロックブレーキシステム)が搭載された車両の場合は、ブレーキを踏んだままでOKです。ABSが自動的にタイヤのロックを防いでくれます。

シフトダウンしてエンジンブレーキを利用する

エンジンブレーキは、タイヤをロックさせずにブレーキをかける方法です。マニュアルであればギアを落として、オートマであれば「B」や「L」レンジにして、エンジンの回転数を高めてブレーキします。長い下り坂であればエンジンブレーキを多用するようにしましょう。

ブレーキ操作の適切なタイミング

ブレーキのタイミングは、直線のときにブレーキを踏むようにします。ハンドルを切っている状態でブレーキ操作をすれば、スリップの原因となりやすいからです。

カーブにさしかかる前に、タイヤがまっすぐ向いている状態で、ブレーキをかけます。ポンピングブレーキをしても、しっかり止まりきるように早めのブレーキを心がけましょう。

急ブレーキになってしまったり、強くブレーキを踏まなければいけないタイミングになると、タイヤがロックしてしまいスリップしがちです。

路面の凍結対策として、スリップしないことが大切です。そのため、カーブの前にはしっかり減速できるタイミングでブレーキをかけましょう。

事故発生時の対応と報告方法

事故が起きた場合は、以下の手順に従って対応しましょう。

1. 救急車を呼ぶ

事故によって人がけがをした場合は、救護を最優先しましょう。安全を確保しながら、すぐに救急車を呼び、適切な処置を施してもらえるように手配します。

2. 車を安全な場所に移動する

事故が起きた場合は、できるだけ早く車を安全な場所に移動しましょう。交通渋滞や二次被害を防止するために、安全な場所を見つけて移動させます。

3. 警察を呼ぶ

必要ないと感じる事故でも、警察に事故の届け出をしましょう。保険金を請求するためには、交通事故証明書が必要です。物損事故でも警察へ届けるようにします。

4. 事故現場を写真で記録する

事故現場を写真で記録することで、後で問題が起きた場合に備えることができます。停車位置や信号の状況など、事故発生時の状況を後から説明できるようにメモしておきます。

5.保険会社に連絡する

事故が起きた場合は、自分の保険会社に連絡しましょう。保険会社は、事故処理に必要な情報を提供してくれます。

冬の運転で忘れてはいけないルールとマナー

路面凍結しているような、冬の道を運転するときのルールやマナーを見ていきましょう。車間距離を確保したり、早めにヘッドライトを点灯するなど、相手から見てもらえるようにします。

車間距離を確保する

雪道を運転するときには、通常よりも車間距離を確保するようにします。既述したように、凍結した路面では早めにブレーキをしたり、思ったほど減速できないこともあります。

その場合に、車間距離を確保していないなら、追突してしまう危険性があるでしょう。また、前方で路面凍結のために車が停車している可能性もあります。いつもと道路状況が異なる可能性もあるため、車間距離を確保しましょう。

ヘッドライトを点灯する

ヘッドライトを早めに点灯するのも、冬の運転で忘れないようにしたい点です。雪が降っていると視界が悪くなっているので、ヘッドライトがないと障害物などを見つけたり、道路を識別しにくいでしょう。

ヘッドライトを早めに点灯するなら、自分の存在を他の車に知らせることになりますし、視界を確保できます。他の車も、自車に気がついて早めのブレーキをすることも期待できるため、衝突防止のためにも有効です。

追い越しのタイミングや方法

凍結した路面がある道路では、追い越しのタイミングや方法にも気をつけましょう。路面状況を判断しにくい視界の悪さでは、追い越しすると凍結した路面ということもあるでしょう。

十分なマージンを確保しながら追い越しするには、リスクが高いケースも多いです。路面状況だけでなく、追い越しした先の視界も悪くなっていることもあるため、本当に安全に追い越しできるか検討します。

追い越しは、タイヤのコンディションや車の性能にも影響されます。坂道になっているなど、状況によっては無理せずに運転しましょう。

路面凍結対策における地域の情報収集

路面凍結対策として、ドライブ先の地域の情報集めが大切です。天気予報を確認しておくなら、路面状況を予測できるからです。

天気予報と路面状況の確認方法

天気予報を確認しておくなら路面状況を予測できます。気温が低ければ、路面が凍結する可能性もあるでしょう。

出かけ先は自宅とは気温が異なっていることもあるでしょう。また橋が架かっている地域なら朝晩は路面凍結の可能性があります。

天気は同じ日でも時間帯によって異なりますし、どのタイミングで路面凍結しやすいエリアを通るかも確認しておくなら、安全運転しやすいでしょう。

道路交通情報のチェックと活用方法

道路交通情報をチェックして、路面凍結に備えるのも大切です。路面凍結しているなら、すでに渋滞が発生していることもあるでしょう。事前に情報を確認しておけば、不必要に路面凍結した道路を通行して、スリップするリスクを減らせます。

また交通情報をチェックしておくなら、高速道路の規制情報が確認できるでしょう。渋滞の有無や交通規制、場合によっては通行止めの可能性もあるため、事前に確認しておくのはおすすめです。

交通情報を収集している場合、凍結路面での運転に必要なタイヤチェーンや冬タイヤ規制の情報を知れます。スタッドレスを履いていても、タイヤチェーンを携行していないこともあるでしょう。

頻繁に凍結するエリアでは、チェーン規制も考えられるため、やはり事前の確認は必要です。

公共交通機関や代替ルートの利用方法

冬季になると、路面凍結による交通事故が発生することがあります。そこで、路面凍結が予想される場合は、公共交通機関や代替ルートを知っておくことが重要です。

公共の交通機関であれば、路面凍結していても運行している可能性もあります。もちろん不吹雪などの悪天候では電車も運休になることもあるでしょう。

電車などのルートを調べておけば、交通渋滞の影響を受けない行き方を把握できるのでおすすめです。

アプリには、道路情報や運行情報が表示されるものもあるため、その都度確認しておくとよいでしょう。

安全運転に必要な心構えと意識を持って運転しよう

路面凍結していると、いつもにもまして安全運転の意識が必要です。路面凍結すると、思わぬところでスリップしてしまったり、スタックしてしまう危険性があるからです。事前に天気の情報を集めておいたり、凍結しそうなエリアを把握しておくなら、リスクを軽減できるでしょう。

また、スタックしたときに備えて懐中電灯やタイヤチェーンなどを携行しておくのがおすすめです。

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