高速道路のマイレージとは?お得な仕組みと使い方を徹底解説【2025年最新版】

ETCマイレージ

高速道路には、ETCマイレージがありますが、これは航空会社のマイレージと異なります。割引サービスを適用させるためにも、登録しておくべきマイレージサービスは、事前に準備が必要です。

この記事では、高速道路のマイレージとはどのようなものなのか、仕組みや使い方を詳しく解説します。

目次

高速道路のマイレージとは?

高速道路

高速道路マイレージ制度の基本

ETCマイレージサービスとは、高速道路の通行料金に応じてポイントが付与される仕組みです。このポイントは通行料金の支払いに利用できるため、“高速道路版のマイル”のようなイメージです。航空会社のマイレージサービスのように、使用した場合にマイルと似たポイントが貯まると考えると理解しやすいです。

このサービスを利用するためには、「ETCマイレージサービス」への登録が必要です。登録は無料で、年会費なども一切かかりません。そのため、ETCカードを作成された際には、同時に登録を済ませておくことを強くおすすめします。

登録をしていない場合、ポイントはまったく貯まりませんので、「ETCカードを持っているのにポイントがゼロ」というもったいない状況になってしまいます。

さらに、付与されたポイントは自動的に高速道路料金の支払いに充てられます。その結果、実質的に次回以降の通行料金が割引される形となり、利用すればするほどお得さを実感できる仕組みになっています。

ETC限定のサービスって本当?

注意したいのは、「ポイント」という言葉からクレジットカードのポイント制度を連想しやすい点です。ETCマイレージはそれとは別の制度であり、ETCカードで高速道路を利用すると、クレジットカード自体のポイントとETCマイレージポイントの両方が貯まります。つまり、二重にポイントを獲得できる仕組みですので、知っておくと大変お得です。

どの道路会社が対象?

対象になっているのか、以下の道路会社です。

  • NEXCO東日本・中日本・西日本/宮城県道路公社
  • 本州四国連絡高速道路株式会社
  • 名古屋高速道路公社
  • 愛知道路コンセッション株式会社
  • 神戸市道路公社
  • 広島高速道路公社
  • 福岡北九州高速道路公社

航空会社のマイルとは異なる

「ETCマイレージサービス」は航空会社のマイルと似ていますが、異なるサービスです。簡単にまとめると、走行距離ではなく“支払った通行料金”に応じてポイントが貯まります。そして、貯まったポイントは次回以降の通行料金の支払いに充てることができ、いわゆる“無料通行分”として還元される仕組みになっています。

ここが特徴的な点ですが、航空会社のマイレージでは「飛行機に搭乗した距離」に運賃クラスの係数を掛けてマイルを計算します。それに対して、ETCマイレージは「走行距離」ではなく「支払った料金」を基準にポイントが貯まる点が異なります。飲食チェーンのポイントプログラムに近い仕組みといえます。

ただし、貯まったポイントを「還元額」に交換して次回以降の利用時に無料で使える点については、航空会社のマイレージと似た形式になっています。

高速道路マイレージの仕組みとポイント付与の条件

ETC

マイレージポイントが貯まる仕組み

登録しているETCカードで対象となる高速道路を利用すると、その支払額に応じてポイントが加算されます。道路事業者ごとにルールが異なり、例えばある会社では100円につき1ポイントだったり、別の会社では同じ金額で2ポイントついたりする、といった違いがあるのです。つまり“どの道路を走ったか”で、ポイントの貯まり方に差が出るわけです。

そしてさらにややこしいのが、貯まったポイントは道路事業者ごとに管理されるため、別の事業者のポイントと合算できないという点です。例えばNEXCO東日本で貯めたポイントと、NEXCO西日本で貯めたポイントをまとめて使う、といったことはできません。あくまで事業者ごとに独立して貯まっていく仕組みです。

ポイントには有効期限があり、ポイントが付いた年度の翌年度末までとなります。

どれくらい走れば何ポイント?

道路事業者別のポイント付与率や還元額は以下の通りです。

道路事業者基本ポイント付与率ポイント交換単位と還元額特記事項
NEXCO東日本/中日本/西日本・宮城県道路公社10円につき 1ポイント1,000ポイント→500円3,000ポイント→2,500円5,000ポイント→5,000円NEXCO 東・中・西・宮城分はポイント合算可能
本州四国連絡高速道路株式会社(本四高速)10円につき 1ポイント同上
愛知道路コンセッション株式会社100円につき 1ポイント+α(加算あり)100ポイント→100円分月間利用額に応じて加算ポイントあり
神戸市道路公社50円につき 3ポイント+α200ポイント→100円分月間利用額に応じた加算ポイントあり
広島高速道路公社100円につき 1ポイント+α100ポイント→100円分加算ポイントあり
福岡北九州高速道路公社100円につき 1ポイント+α100ポイント→100円分

平日朝夕割引

ETCマイレージサービスに登録すると、「平日朝夕割引」の対象となります。この割引は、NEXCO東日本・中日本・西日本に加え、本州四国連絡高速道路株式会社(本四高速)、および宮城県道路公社が実施している「頻度型時間帯割引」のひとつです。

「平日朝夕割引」は、平日の朝と夕方の通勤・帰宅時間帯に高速道路を利用する方を対象とした制度です。特徴として「頻度型」という仕組みがあり、利用回数が多い方ほど割引の効果が大きくなるように設計されています。そのため、日常的に通勤で高速道路を利用する方にとっては非常に有益な制度です。

重要な点として、この割引を受けるためには必ずETCマイレージサービスへの登録が必要です。ETCカードを所有しているだけでは割引の対象にならないため、割引を希望される場合は登録を忘れないようにしてください。

  • NEXCO東日本
  • NEXCO中日本
  • NEXCO西日本
  • 本州四国連絡高速道路株式会社
  • 宮城県道路公社

割引対象車種

すべての車種

割引対象日時

平日 朝:6時~9時 夕:17時~20時
平日とは、月曜日から金曜日までを指します。(祝日を除く)

1ヶ月の割引対象となる利用回数と還元率

・5回~9回まで 通行料金のうち最大100km相当分を約30%分還元
・10回以上 通行料金のうち最大100km相当分を約50%分還元

「平日朝夕割引」が適用されるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず、ETCマイレージサービスに登録されたETCカード を利用することが前提です。単にETCカードを所有しているだけでは適用されず、必ずマイレージサービスに登録されているカードを使用する必要があります。

次に、ETC設備のある入口インターチェンジを、ETC無線通信により通過すること が条件となります。ETCレーンを利用することで、この条件が満たされます。

対象となる時間帯は、朝の6時から9時まで、または 夕方の17時から20時まで に入口料金所または出口料金所を通過する場合です。たとえば、朝の7時45分に入口を通過した場合や、夕方18時30分に出口を通過した場合も対象となります。

  1. ETCマイレージサービスに登録されたETCカードを利用すること
  2. ETC設備のある入口を無線通信で通過すること
  3. 6時~9時または17時~20時の時間帯に料金所を通過すること
  4. 割引は朝・夕それぞれ最初の1回のみ適用されること

また、割引の適用回数には制限があります。平日朝夕割引は、朝と夕方の時間帯でそれぞれ 最初の1回に限り適用されます。そのため、同じ日の朝に2回高速道路を利用した場合、割引が適用されるのは最初の1回のみです。

なお、この回数制限については一部特例が設けられています。詳細については、公式の案内をご確認いただくことをおすすめします。

ポイントの使い方と還元方法

ポイント

ポイントはどう使うの?

高速道路の利用によって貯まったポイントは、「無料通行分」として通行料金の支払いに充てることができます。ただし、「1,000円分だけ使う」といったように、自分で自由に金額を指定できるわけではなく、サービス側で決められた単位で還元される仕組みになっています。

また、ポイントを実際に通行料金に利用するためには、次の4つのいずれかの方法で手続きを行う必要があります。

  • ポイント自動還元サービスを利用する方法
  • ETCマイレージサービスのマイページから手続きを行う方法
  • 自動音声ダイヤルを利用する方法
  • ETCマイレージサービス事務局へ電話をして依頼する方法

このように、あらかじめ仕組みを理解しておくことで、貯めたポイントを無駄なく活用することができます。

自動還元と手動還元の違い

自動還元サービスとは、あらかじめ設定された自動還元の単位に相当するポイント数が貯まった時点で、自動的に還元額へ交換される仕組みのことです。利用者が個別に手続きをしなくても、一定の条件を満たした時点で自動的に処理されるため、非常に便利なサービスです。

手動還元は、マイレージサービスのマイページや自動音声ダイヤル、さらに事務局への電話で交換します。

自動還元が実施される日は毎月20日と定められており、その日に還元処理が行われると、当日の午前0時以降に発生する通行料金から還元額が充当されます。つまり、還元は処理日の利用分から適用されることになります。

また、自動還元の単位は道路事業者によって異なります。ある事業者では5,000ポイント単位で還元される場合があり、別の事業者では1,000ポイント単位で還元される場合もあります。そのため、実際の還元条件については、各事業者が提示している一覧表を確認することが重要です。

道路事業者自動還元の交換単位還元額
NEXCO東日本・中日本・西日本/宮城県道路公社5,000ポイント5,000円分
本州四国連絡高速道路株式会社5,000ポイント5,000円分
名古屋高速道路公社1,000ポイント1,000円分
愛知道路コンセッション株式会社1,000ポイント1,000円分
神戸市道路公社1,000ポイント500円分
広島高速道路公社1,000ポイント1,000円分
福岡北九州高速道路公社1,000ポイント1,000円分

還元された無料通行分の確認方法

ETCマイレージサービスには「マイページ」が用意されており、インターネットからログインすると、ご自身のポイントや還元額を確認することができます。

具体的には、「いつの通行で何ポイントが付与されたのか」、「還元額がいくらで、どの通行料金に充当されたのか」といった詳細な履歴を確認することが可能です。単にポイント残高だけが分かるのではなく、利用履歴と結びつけて確認できるため、ご自身がどの程度お得になっているのかを明確に把握することができます。

また、履歴を確認することで「長距離を走行した日に多くのポイントが付与されたこと」や「還元額が特定の日の利用に充当されたこと」などを把握でき、利用状況を振り返る際にも役立ちます。

対象エリア・対象外エリアに注意

首都高速・阪神高速は対象外?

首都高速道路株式会社は、ETCマイレージサービスに参加していないので、マイレージポイントは付与されません。

阪神高速でも、以前はETCマイレージサービスに加入していましたが、すでに脱退しているのでポイントは付与されません。

対象外でもお得に使える方法はある?

ETCマイレージサービスでは、一部の道路において ポイントは貯まりませんが、還元額のみ利用できる 区間があります。対象となる道路事業者と道路名を以下にまとめました。(記事作成時点)

道路事業者対象道路
西日本高速道路株式会社八木山バイパス
青森県道路公社みちのく有料道路、第二みちのく有料道路
茨城県道路公社日立有料道路、常陸那珂有料道路(ひたちなか本線料金所)
栃木県道路公社日光宇都宮道路
千葉県道路公社銚子連絡道路
名古屋高速道路公社全線
愛知県道路公社名古屋瀬戸道路
富山県道路公社能越自動車道(小矢部東本線料金所)
滋賀県道路公社琵琶湖大橋有料道路
京都府道路公社山陰近畿自動車道
大阪府道路公社箕面グリーンロード
兵庫県道路公社播但連絡道路、遠阪トンネル
神戸市道路公社六甲有料道路、六甲北有料道路、山麓バイパス
神戸市港湾局港湾幹線道路(ハーバーハイウェイ)
広島高速道路公社海田大橋(広島県から受託)
福岡県道路公社西九州自動車道(福岡前原有料道路)
長崎県道路公社ながさき出島道路、川平有料道路
鹿児島県道路公社指宿スカイライン(山田料金所)

高速道路マイレージの登録方法と利用開始の流れ

ETC専用化

事前に準備するもの

ETCカードを準備します。

ETCカードを入手する方法は、大きく分けて二つあります。ひとつはクレジットカードの追加サービスとして発行する方法、もうひとつは「ETCパーソナルカード」を申し込む方法です。注意すべき点として、年会費無料のクレジットカードであっても、ETCカード自体に発行手数料や年会費がかかる場合があります。そのため、申し込みの際には条件をしっかり確認することが大切です。

すでにクレジットカードを所有している場合は、カード会社の会員専用ウェブサイトやアプリからETCカードの追加発行を申し込むことができます。新規にクレジットカードを発行する場合には、そのタイミングでETCカードも同時に申し込むとスムーズです。また、クレジットカード経由で発行したETCカードを利用すると、通行料金に応じてクレジットカードのポイントも貯まりますので、ETCマイレージポイントと合わせて効率的にポイントを活用できます。

登録の手順(NEXCO公式サイトから)

ETCマイレージサービスの登録

次のステップは、ETCマイレージサービスへの登録です。登録は公式ウェブサイトから行うことができ、以下の情報を入力する必要があります。

  • 氏名生年月日
  • 郵便番号・住所
  • 電話番号・メールアドレス
  • ETCカードの番号と有効期限
  • 車両のナンバープレート下4桁
  • ETC車載器管理番号

とくに重要なのは「ETC車載器管理番号」です。これはメーカーから割り当てられた19桁の識別番号で、車載器ごとに異なります。この番号が分からなければ登録ができないため、事前に確認しておく必要があります。

ETC車載器管理番号の確認方法

ETC車載器管理番号の確認方法は以下の通りです。

  1. 車載器をセットアップした際に交付される「セットアップ申込書」または「証明書」に記載されています。
  2. 車載器本体に貼付されているシールや刻印から確認できます。
  3. 一部の車載器では、音声案内やディスプレイ表示で番号を確認できます。
  4. 不明な場合は、セットアップを依頼した店舗に問い合わせることで確認が可能です。

利用開始までにかかる時間

ETCカードを利用する際には、発行方法と費用条件をよく確認することが大切です。また、ETCマイレージサービスに登録する際には、ETC車載器管理番号を正しく把握しておくことが重要です。

登録が完了すれば、その当日の走行からポイントが付与されます。

高速道路マイレージをもっと便利に活用するコツ

ポイント

自動還元サービスを利用する

ポイント自動還元サービスを利用すれば、ポイントが一定額に貯まると自動で無料走行分に交換してくれます。ポイントの利用を忘れてしまうのを防いでくれるので、利用しておくとよいでしょう。

クレジットカードを併用する

ETCマイレージを貯めるだけでなく、クレジットカードの利用ポイントを貯めることでポイントの二重取りができます。

クレジットカードによってポイントの還元率が異なるので、効率よく貯められるカードを選ぶとよいでしょう。

まとめ|高速道路マイレージは登録しないと損!

高速道路を使用する際のETCマイレージは、事前に登録が必要です。朝・夕の割引も自動的に割引ができるものではなく、登録しておく必要があります。そのため、高速道路を頻繁に利用する方は、忘れずに登録しておきましょう。

貯めたポイントも、自動還元できるようにしておくなら忘れずにポイントを使用できます。こちらも忘れずに登録しておくとよいでしょう。

よくある質問

ETCマイレージはどのように貯める?

ETCマイレージは、支払った金額によってポイントが付与されます。ETCマイレージサービスへの登録が必要ですので、事前に準備しておきましょう。

ETCマイレージを利用する方法は?

ETCマイレージは、自動還元サービスを利用するか手動で還元します。交換後に通行した際の通行料金の支払いに利用できます。

ポイントの有効期限は?

ポイントの有効期限は、ポイントが付いた年度の翌年度末となっています。有効期限切れに注意して、事前に利用しましょう。

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