「またひとつ、世界を新しく。」というテレビCMのキャッチフレーズで注目を集めている新型ハリアー。2020年5月中旬から予約が開始され、6月3日の時点で2万台の受注が入っているという大人気シリーズです。都市型SUVならではの上質感と高級感がさらにパワーアップした4代目ハリアーにはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、新型ハリアーの価格やスペック、売れ筋グレードといった基本情報から新型ハリアーをお得に買う方法まで、プロの目線でどこよりも詳しく解説します!
ハリアーモデルチェンジ歴史
今回発売された四代目ハリアーを紹介する前に、ハリアーのモデルチェンジの歴史を簡単に振り返ってみましょう。
初代ハリアー
初代ハリアーは、6代目カムリ(XV20系)をベースに開発され、1997年に発売されました。「WILD but FORMAL」というキャッチコピーで、乗用車ベースのラグジュアリークロスオーバーSUVという新たなジャンルを生み出しました。
1998年6月には特別仕様車「ハリアーザガート (ZAGATO)」が発売され、2000年にはディスチャージヘッドランプが採用されるなどのマイナーチェンジが行われました。
2代目ハリアー
2代目ハリアーは、初代ハリアーをフルモデルチェンジする形で2003年に発売されました。海外では2代目の「レクサスRX」として販売され、上質感溢れる洗練されたデザインが特徴です。

安全装置も初代ハリアーより充実し、シートベルト警告ブザーや2鏡面式補助確認装置が標準装備になりました。また、自動車装備として世界初となるプリクラッシュセーフティシステムをオプションで搭載できるようになりました。カーナビゲーションもHDDタイプにグレードアップしています。
2005年からはハリアーハイブリッドもラインナップに追加されました。
3代目ハリアー
3代目ハリアーは国内専用車として2013年に発売されました。2代目からラインナップされたハリアーハイブリッドは「ハリアー」として統合され、ガソリン車とハイブリッド車のグレード構成が共通になったのも3代目ハリアーからです。

ボディはダークカラー系5色を含む7色を設定し、内装も新色である「ディープボルドー」を追加し、すべてダークカラー系になりました。
また、3代目ハリアーは燃費も向上しています。アイドリングストップシステムが標準装備されただけではなく、「リダクション機構付THS II」の採用により、一部のモデルが「平成27年度燃費基準+20 %」を達成しています。
トヨタ 新型ハリアー4代目とは?

都会派プレミアムSUVとして支持される理由
ハリアーが“都会派プレミアムSUV”として長く支持され続けている理由は、SUVでありながら高級セダンのような乗り味になっていること。特に4代目モデルでは、その特徴がより明確になっていて、クーペのように流れるボディラインが魅力的です。上質で落ち着いたデザインが印象的で、細部の造り込みがしっかりしていることが伝わってきます。
また、室内空間は静粛性が高く、素材の選び方やスイッチ類の触り心地など、日常で感じる上質さが丁寧に積み重ねられています。走り出すとトヨタらしい滑らかさが心地よく広がり、ハイブリッドモデルの燃費性能や街乗りでの扱いやすさも魅力です。
新型ハリアー新旧比較
安全装備や燃費の改善などを経て進化を続けてきたハリアーですが、新型ハリアー4代目にはどのような特徴があるのでしょうか。
2017年に発売された3代目ハリアーPROGRESS“Metal and Leather Package”(ハイブリッド・E-Four)と、2020年に発売された4代目のZ“Leather Package”(ハイブリッド・E-Four)を比較しながら見ていきましょう。
サイズ
| 2017年発売モデル | 2020年発売モデル | |
| 全長(mm) | 4,725 | 4,740 |
| 全幅(mm) | 1,835 | 1,855 |
| 全高(mm) | 1,690 | 1,660 |
| 最低地上高(mm) | 175 | 190 |
| 室内[長](mm) | 1,965 | 1,880 |
| 室内[幅](mm) | 1,480 | 1,520 |
| 室内[高](mm) | 1,220 | 1,215 |
| ホイールベース(mm) | 2,660 | 2,690 |
2020年発売の4代目ハリアーは、全長が2017年モデルよりも15mm、全幅が20mm長くなりました。一方、全高は30mm引き下げられ、より流れるようなフォルムに仕上がっています。室内は幅が40mmアップしており、上質な室内空間へのこだわりが感じられます。

外装

内装

内装はブラウン、グレー、ブラックの3色展開で、特にブラウンは馬の鞍をイメージしたというセンターコンソールのイメージを華麗に引き立てています。

・調光パノラマルーフ

通常の透過モードに加えて調光モードへの切り替えが可能で、すりガラスのような優しい光が入り、上質な車内空間を演出します。これまで「上から直射日光が入るのはちょっと…」と思っていた方にもおすすめのオプションです。透過・調光モードの切り替えは音声認識操作にも対応しているため、運転の妨げになりません。
・こだわりの室内照明
エンジン、オープントレイ、フロント足元、インサイドドアハンドルなどにクリアブルーで統一された照明を装備し、使いやすさとデザイン性を両立しています。
装備とスペック
・大画面12.3インチのナビゲーションシステム

大画面のナビゲーションシステムは操作性に優れ、スマートフォンを接続すれば使い慣れたアプリをディスプレイオーディオやナビで使用することができます。
・JBLプレミアムサウンドシステム

・温熱シートとシートベンチレーションシステム
運転中に負担がかかりやすい肩や腰を温める温熱シートに加えてステアリングヒーターが採用されているので、手足が冷えやすい冬場の運転も快適です。夏場は背もたれ面と座面に風を通すベンチレーションシステムが汗による蒸れや不快感を防ぎ、年間を通じて快適なドライブを実現できます。
・ワイヤレス充電
ワイヤレス充電機能により、スマートフォンなどを置くだけで充電することができます。
・ナノイー X
「ナノイー」の10倍の量のOHラジカルを含む微粒子イオン「ナノイー X」が車内に放出され、空気環境を整えます。
先進安全装置
・インテリジェントクリアランスソナー
静止物との接近を知らせてくれるクリアランスソナーに、接触した場合に衝撃を緩和するシステムが追加されました。静止物との接近を感知するとエンジン出力などを制御し、さらに距離が縮まると自動でブレーキがかかります。
・レーントレーシングアシスト
白線や黄色線が見づらい状況でも車線をはみ出さないようにアシストします。
・レーダークルーズコントロール
前の車との車間距離を感知し、適切な距離を保ちながら追従走行をサポートします。渋滞時のノロノロ運転など、集中力が切れやすい時に効果を発揮します。
・デジタルインナーミラー

後方の映像をインナーミラーのディスプレイに表示し、前後方の録画も行います。
新型ハリアーの価格
ここからは、新型ハリアーのハイブリッド車とガソリン車の価格をモデル別に比較していきます。
| グレード | 駆動/仕様 | 価格 |
| G(ガソリン車) | 2WD | 3,710,300 円 |
| G(ガソリン車) | 4WD | 3,910,500 円 |
| G(ハイブリッド車) | 2WD | 4,301,000 円 |
| G(ハイブリッド車) | E-Four(四輪駆動) | 4,521,000 円 |
| G(プラグインハイブリッド) | E-Four | 5,470,300 円 |
| Z(ガソリン車) | 2WD | 4,180,000 円 |
| Z(ガソリン車) | 4WD | 4,380,200 円 |
| Z(ハイブリッド車) | 2WD | 4,770,700 円 |
| Z(ハイブリッド車) | E-Four | 4,990,700 円 |
| Z(プラグインハイブリッド) | E-Four | 6,260,100 円 |
| Z“Leather Package” | ガソリン車 2WD | 4,500,100 円 |
| Z“Leather Package” | ガソリン車 4WD | 4,700,300 円 |
| Z“Leather Package” | ハイブリッド 2WD | 5,090,800 円 |
| Z“Leather Package” | ハイブリッド E-Four | 5,310,800 円 |
| 特別仕様車 Z“Night Shade” | ハイブリッド 2WD | 4,870,800 円 |
| 特別仕様車 Z“Night Shade” | ハイブリッド E-Four | 5,090,800 円 |
| 特別仕様車 Z“Leather Package・Night Shade” | ハイブリッド 2WD | 5,190,900 円 |
| 特別仕様車 Z“Leather Package・Night Shade” | ハイブリッド E-Four | 5,410,900 円 |
4代目新型ハリアーは、ガソリン車とハイブリッド車で約60万円程度の差があります。また、Sクラスはシートがブラックしか選択できないので、ブラウンやグレーの内装を希望する方は注意しましょう。グレーの内装を選択できないモデルもあります。

新型ハリアーの売れ筋グレードは?

売れ筋グレードは、ガソリン車は「Zグレード」、ハイブリット車は「Z Leather Package」となっています。

カラーは、王道のホワイトパールクリスタルシャインに加え、今回から追加になったプレシャスブラックが人気です。プレシャスブラックは少し柔らかい塗装になっており、時間の経過によって、洗車による傷や小傷が目立たなくなるという嬉しいメリットがあります。
購入するなら? 選び方のシミュレーション
ガソリンとハイブリッドの違いとおすすめパワーユニット
ハリアーのガソリン車とハイブリッド車は、どちらも完成度が高いのですが、向いているユーザー像は少し異なります。
走行距離が短いならガソリン車がおすすめ
まずガソリン車は、「年間走行距離が短め」「静粛性より価格重視」「街乗り中心」という方におすすめです。車両価格が抑えられるうえ、日常のチョイ乗りでは燃費差がそこまで大きく出ないため、初期費用の負担を軽くしたい方に向いています。また、メカニズムが比較的シンプルで、長期的なメンテナンスコストも読みやすい点も魅力です。
距離が多く快適性を求めるならHYBRID
ハイブリッド車は「走行距離が多い」「静粛性と滑らかな走りを重視」「渋滞の多い都市部での燃費が良い車を探している」方に向いています。特に街中のストップ&ゴーが多い環境では燃費の差が明確に出るため、ガソリン車とのランニングコスト差が広がります。
また、リセールバリューの高さもハイブリッドの強みで、将来的な乗り換えを考える方には有利です。このように、使用環境と求める快適性によって最適な選択が分かれてきます。
中古 or 新車か?
ハリアーを“今”買う際に悩むポイントが、「新車で買うべきか、中古で狙うべきか」という点です。まず新車のメリットは、最新の装備が揃い、内外装の状態を気にせず長く乗れる安心感にあります。特にハリアーは上級装備の人気が高く、調光パノラマルーフや安全装備のアップデートなど、新車でしか選べない仕様があるのが魅力です。一方、中古市場を見ると、モデルチェンジ後もしばらく価格が高止まりしており、2〜3年落ちでも値落ち幅は比較的小さめです。
ハリアーはリセールが強い車種のため、一般的なSUVより値落ちが緩やかで、特にハイブリッドZやLeather Packageは相場が安定しています。今後も急激な値下がりは考えにくく、状態の良い中古車を見つけるのは競争が激しめです。コスパを重視するなら“走行距離2〜4万kmの程度良好車”は狙い目ですが、希望のオプションが無いケースが多い点には注意が必要です。装備や色にこだわりたい方は新車、価格重視で妥協点を受け入れられるなら中古が適しています
新型ハリアーのおすすめオプション
・リヤクロストラフィックオートブレーキ
後退する際に左右後方から接近してくる車両を検知し、ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーでドライバーに注意喚起します。衝突の危険がある場合はブレーキを自動制御します。
・パノラミックビューモニター
前後左右の映像を自動で処理して繋ぎ合わせ、駐車時に死角となる部分をモニターで映し出す機能です。直接目視できないところを確認できるシースルービュー機能と、見通しの悪い場所から発信する際に便利なパノラミックビュー、ワイドフロントビュー機能があります。
・調光パノラマルーフ
トヨタ車で初めて搭載されたオプションで、透過モード・調光モードを瞬時に切り替えることができます。
新型ハリアーの燃費は?
ハイブリッド車(2WD)
| JC08モード | WLTCモード | |
| S ハイブリッド | 27.4km/L | 22.3km/L |
| G ハイブリッド | 27.4km/L | 22.3km/L |
| G“Leather Package”
ハイブリッド | 26.4km/L | 22.3km/L |
| Z ハイブリッド | 26.4km/L | 22.3km/L |
| Z“Leather Package”
ハイブリッド | 26.4km/L | 22.3km/L |
ガソリン車(2WD)
| JC08モード | WLTCモード | |
| S ガソリン | – | 15.4km/L |
| G ガソリン | – | 15.4km/L |
| G“Leather Package”
ガソリン | – | 15.4km/L |
| Z ガソリン | – | 15.4km/L |
| Z“Leather Package”
ガソリン | – | 15.4km/L |
Sクラスのハイブリッド車とガソリン車の燃費を比べてみましょう。ガソリン1Lを120円とすると、ハイブリッド車の場合は1万キロあたりのガソリン代が約5万3,800円、ガソリン車の場合は約7万7,900円となります。
1万キロあたりのガソリン代の差額は2万4,100円なので、ハイブリッド車とガソリン車の約60万円という価格差を考えると、25万キロ程度走ったところでようやくハイブリッド車が得するという計算になります。町乗り程度であればガソリン車で十分と言えそうです。
上記の計算はガソリン代のみに焦点を当てていますので、車の使用頻度や乗り心地、税金など、さまざまな要素を比較した上でハイブリッド車にするかガソリン車にするか決定しましょう。

新型ハリアーの納期は?
新型ハリアーは2020年5月から予約が開始されましたが、2020年7月現在、グレードによっては納車まで5ヵ月待ちという状況になっています。大人気のレザーパッケージは2021年の納車になるとも言われており、トヨタ車に初搭載された調光パノラマルーフ、新色のプレシャスブラックカラーを追加した場合も納期が来年になる可能性があります。

直近で新型ハリアーを購入したユーザーのツイッター投稿を見てみると、2020年9月もしくは10月の納車を予定しているという声が複数上がっています。
ライバル車SUVとの比較
続いて、新型ハリアーをライバル車SUVと比較していきましょう。
トヨタ RAV4との違いは?

内装も、RAV4のエントリーモデルである「X」はカジュアルなファブリックシートが採用されていますが、新型ハリアーは本革を使用しているモデルもあり、格別な上質感があります。
また、ハリアーは静寂性や乗り心地を重視しており、JBLサウンドオプションにはグレード設定もあります。音質も高く、遮音材などが充実しているのもハリアーの特徴で、室内空間への特別なこだわりが感じられます。
マツダ CX-5との違いは?

CX-5はハリアーと同様、快適SUVという印象が強いモデルです。ハリアーよりも全長が195mm短く、全高は30mm高いため、ハリアーの方が伸びやかなシルエットのサイドビューに仕上がっています。
また、CX-5はスポーティな要素が強く、少し硬めの乗り心地になっています。走行快適性はハリアーの方が優れていると言えるでしょう。また、ハリアーにはHVのモデルがあるので燃費性能が良いのも特徴です。
CX-5は新型ハリアーと同じく「プレミアム」「上質」を掲げているだけあり、内装も細部まで作りこまれています。CX-5はシートの設計にもかなりのこだわりを持ち、体幹をしっかり支え、理想的な姿勢で座れることによって長時間のドライブも疲れないような工夫を施しています。
スバル フォレスターとの違いは?

フォレスターはSUVならではのダイナミックさや力強さ、信頼感のある外装デザインが特徴で、新型ハリアーと真逆の方向性と言っても良いでしょう。安全性能にもこだわり、危険を察知した時のステアリングで抜群の応答性と安定性を誇ります。
価格で比較!
| 新型ハリアー(S) | 299万円 |
| トヨタ RAV4(X) | 274.3万円 |
| マツダ CX-5(XD) | 261.8万円 |
| スバル フォレスター(Touring) | 286万円 |
新型ハリアーをお得に買う方法は?

では、新型ハリアーをお得に買うためにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、月々の負担額を考えてみましょう。値引き額だけではなく支払い方法も含めて購入方法を検討し、月々いくらであれば支払うことができるのかを検討することが大切です。
それを踏まえた上で、安く新型ハリアーを購入する方法を2つご紹介します。大人気の新型ハリアーを賢くお得にゲットしてくださいね!
①超低金利ローンで購入すること
まずは、超低金利ローンを活用して手数料を大幅に下げることです。車両本体の値引き交渉を頑張るよりも、月々支払っていく手数料を抑えた方が結果的に支払い総額が安くなることもあります。
②元々車両値引きを含めて価格提示している店舗で購入する
新車を購入する際は、本体にオプションを付けた価格から値引き交渉が始まるケースが多いのですが、値引き交渉が苦手な方はなかなか思うように希望を伝えられないのが現状です。
販売店によっては、初めから本体価格や諸費用を値引きし、オプションもセットした「コミコミ価格」を提示しているところもあります。そのような販売店で購入すれば、「どこまで値引きしてもらえるのだろう…」と不安に感じる必要がないので、値引き交渉が苦手な方には特におすすめの方法です。
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よくある質問
- モデルチェンジ後、値引きは期待できるの?
-
モデルチェンジ直後のハリアーは、全体的に値引きが渋めになる傾向があります。下取り車がある場合は“下取り強化”という形で実質的な総支払額を下げられることもあるため、値引きが難しい時期でも複合的な交渉がポイントになります。
- オプションをたくさん付けたいけどコスパは?
-
ハリアーは装備の豪華さが魅力の1つなので、オプションを多く付けるほど満足度は高くなります。ただし全てを盛ると価格が一気に跳ね上がるため、“使う頻度”と“リセール価値”の2軸で判断するのがおすすめです。たとえば調光パノラマルーフやJBLサウンドは満足度が高く、中古市場でも評価されやすいためコスパが良好です。

