ランドクルーザーはトヨタを代表するSUVです。長年販売され続けてきたモデルで、その耐久性と信頼性は国内のみならず、海外でも知られています。
今回は、スタッフのランドクルーザー250で大阪・関西万博に向かいました。ランドクルーザー250の魅力と万博の様子をご紹介します。



ランドクルーザーとは?その歴史とブランド価値

世界各地の過酷な環境で鍛え抜かれてきた「ランドクルーザー」。トヨタを代表するモデルとして、70年以上もの長い歴史を刻み続けてきました。その確かな信頼性と圧倒的な走破性から、多くの方に愛され、今なお高い人気を誇っています。
そんなランドクルーザーに、再び注目が集まっています。日本国内では、ついに全3シリーズが揃い、その存在感がより一層増してきました。
ランクル3兄弟|それぞれの個性
これまで、ランドクルーザーは以下の3つのシリーズで展開されてきました。
- “70”シリーズ:極めて高い耐久性と走破性を備えた、本格派のヘビーデューティーモデル
- “プラド”:悪路への対応力に加え、日常でも扱いやすく快適なライトデューティーモデル
- “300”シリーズ:フラッグシップとして、先進技術を惜しみなく取り入れたステーションワゴン
そして、“プラド”の後継モデルとなる「250シリーズ」が登場しました。
ランドクルーザー250|原点回帰の一台
2023年8月2日、トヨタは新たなランドクルーザーとして「250シリーズ」を世界に向けて初公開しました。親しまれてきた「プラド」に代わる存在として開発され、「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」という、ブランドの原点に立ち返るという明確なコンセプトが掲げられています。
開発の根底には「ランドクルーザーは、人々の暮らしや地域社会を支える存在でなければならない」という思いが込められています。
近年のランドクルーザーが高級志向へとシフトしていたのに対し、250シリーズでは実用性を重視した設計が特徴です。より多くのユーザーにとって、日々の生活やアウトドアに「本当に使える」一台として仕上げられています。
プラットフォーム刷新で基本性能が大幅向上
新型250シリーズは、フラッグシップの「300シリーズ」と同じGA-Fプラットフォームを採用しており、フレーム剛性が従来比で約50%、車両全体の剛性も約30%向上しています。これにより、オフロードでの信頼性はもちろん、オンロードでもしっかりとした走りが楽しめるようになりました。
さらに、ランドクルーザーシリーズとしては初めて、電動パワーステアリングやSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)といった、オン・オフ両方の走行性能を高める新技術も搭載されています。
悪路でも頼れる走破性
また、「アクティブトラクションコントロール(A-TRC)」などの機能によって、岩場や雪道といった厳しい路面状況でも安定した走行を可能にしています。道なき道でもしっかりと進み、ドライバーに安心感を提供してくれます。
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ランドクルーザーのそれぞれのモデルの歴史から現行モデルの特徴を紹介します。
歴史に新たな1ページを刻む、ランドクルーザー“70”

画像引用元:トヨタ | グローバルニュースルーム
1984年11月に登場した「ランドクルーザー“70”」は、それまでの「40系」からバトンを引き継ぐ形で誕生しました。当時は主に業務用として活躍していた4WD車に、快適性や操作性、そして使い勝手の良さを取り入れたことで、乗用車としても十分に通用するクルマへと進化しました。見た目のデザインも一新され、まさに“使える道具”から“頼れる相棒”へと変貌を遂げたモデルといえるでしょう。
“70”も、2004年8月をもって惜しまれながら国内販売を終了しました。しかし、その人気は根強く、ファンの声に応える形で、2023年11月29日に国内復活を果たします。長年愛されてきた信頼性や耐久性、そして悪路走破性といった“70”らしさはそのままに、パワートレーンや操縦安定性、デザイン、安全性能など、現代のニーズに合わせてしっかりとアップデートされました。
プラドの系譜を受け継ぐ、新型「ランドクルーザー“250”」

画像引用元:トヨタ | グローバルニュースルーム
ランドクルーザー“250”は、実は1990年にまでさかのぼるストーリーを持っています。当時、「ランドクルーザー“70”」には3ドアのショートホイールベース車しか設定がありませんでしたが、1990年4月に5ドアのロングホイールベース車が追加されました。そしてこのタイミングで、より乗用車的な使い方を意識したワゴンモデルに「プラド」というサブネームが付けられ、“70”とは別のモデルとして展開されるようになったのです。
その後、「ランドクルーザー プラド」は4代目まで進化を重ね、実用性と快適性を兼ね備えたライトデューティーSUVとして定着していきました。
そして2024年4月にプラドがその使命を再び見直すかのように、新型「ランドクルーザー“250”」として新たなスタートを切ります。これまで培ってきたプラドの実績を土台にしながら、ランクル本来の“信頼されるクルマ”という原点に立ち返った一台です。
世界の道を切り拓いてきたランドクルーザー300

画像引用元:トヨタ
ランドクルーザーの中でも、ステーションワゴン系モデルの歴史は、1967年8月に発売された「50シリーズ」から始まります。
それまでの4ドアバンの代わりとして登場したこのモデルは、乗用車としての快適性と4WDの力強さを兼ね備えた、本格的なステーションワゴンとして開発されました。
当時、海外では四輪駆動車が一般家庭にも広まりつつある中で、「50シリーズ」は国内では商用バンとして、そして海外ではファミリーユース向けの乗用車として展開されました。
広々とした室内と高い走行性能を両立していたため、大型レジャーからビジネスシーンまで、あらゆるシーンに対応できる“オールマイティな一台”として多くの支持を集めました。
その後も、ランドクルーザーは「60」「80」「100」「200」と進化を重ねていきます。
そして現在は、6代目にあたる「ランドクルーザー“300”」がフラッグシップモデルとして君臨しています。
300シリーズでは、ランドクルーザーが長年培ってきた信頼性・耐久性・悪路走破性という本質的な魅力をしっかりと受け継ぎながら、さらなる快適性や走行安定性を高めています。どんな環境でも疲れにくく、安心して運転できるのが「300」の魅力です。
「男3人で万博へ」──未来のモビリティと、“予約なし”で楽しむ関西万博のリアル

この日は3人で「大阪・関西万博」へドライブ。テーマは「未来のモビリティ体験」。事前予約はせず、どこまで楽しめるかを試しました。乗っていったのは、ランクル250。万博に向かってドライブスタートです。

車でのアクセスは「パーク&ライド方式」となります。今回は「舞州駐車場」を予約し、専用シャトルバスで会場へ。ナンバー認証でスムーズにチェックインでき、QRコードも不要。
「複数人ならコスパ悪くないよね」と納得の声も。
万博のパビリオンは4タイプ+158の国・地域が参加
シグネチャーパビリオン
- 国内パビリオン
- 民間パビリオン
- 海外パビリオン(8エリア)
車内ではなぜか「パビリオン早口言葉ゲーム」が始まり、終始にぎやかでした。
人気パビリオンは満席が多く、唯一空いていたのが「三菱 未来パビリオン」。
「これは外せない」と即予約。運よく体験でき、満足度は高めでした。

実際に参加したパビリオンなどを簡単に紹介します。
未来のライフスタイルが集結する万博会場
注目は「フューチャーライフゾーン」。ドローン搬送やAI医療など、生活に直結する技術が多数展示されていました。コラボ商品や限定グッズも豊富で、レジはほぼキャッシュレス。現金派は注意です。
会場の広さは東京ドーム33個分
「2個分くらい?」という予想に反して、実際は33個分のスケール。歩くだけでも一苦労でしたが、移動もまた“未来の体験”です。
空飛ぶクルマは展示のみ。でも未来はすぐそこに
有人飛行は延期されていましたが、AI制御の移動車は実用段階に。SFのような未来は、もう現実になりつつあります。
世界最大級の木造建築「大屋根リング」
全長2kmの「大屋根リング」は万博の象徴。7割に国産材が使われ、一本の柱には14枚の木材が組まれています。「ネットでは海外材ばかりって言われてたけど、安心したな」と国産材の活用に納得の声も。
リング上から眺める“世界旅行”
リング上では各国のパビリオンを一望。「あれオーストラリアやな」「サウジの雰囲気ある」など会話も弾み、観光動線としても魅力的です。
進化系モビリティが並ぶ「エンパワーリングゾーン」
自立型の電動スクーターなど、未来の移動手段がずらり。次世代プロダクトの可能性を体感できました。
万博は“体験する未来”の実験場
万博は見るだけでなく、乗って触れて体感できる“実験型ラボ”。モビリティが社会や国際交流とどう結びつくか、リアルに感じられる場所でした。
万博で感じた未来と文化
非接触&自律移動のモビリティ体験
走行モビリティが活躍。AI搭載のスーツケース型移動支援機器も紹介されており、視覚障がい者の補助などにも活用されています。ただし事前予約が必要なため、今回は体験は断念。
異文化に触れるパビリオン巡り
マレーシアやボツワナなど、多様な国の展示へ。アフリカ諸国ではスパイスや民芸品に触れ、文化の違いを五感で実感。値札のない屋台にも驚きがありました。
オーストラリアで“クロコダイル料理”を体験
炎天下の中、合計6,640円のクロコダイルフィレロールを注文。「意外とうまい!」との声もあり、食から文化を学ぶ機会となりました。
香りと空間で魅せるインドネシア
没入型展示やコーヒーの香りが印象的なパビリオン。営業していないカフェから漂う香りが、記憶に残る余韻を生み出しました。
スペインの光と建築のアート体験
映像と建築が融合した展示は「太陽の芸術」とも言える演出。時を忘れて見入ってしまう美しさがありました。
“2億円のトイレ”に驚きと笑い
ユニバーサル対応トイレは広く、機能性も抜群。「実家の部屋より広い」との感想も出るほどのスケールでした。
未来技術を体験する“未来の都市パビリオン”
12社によるロボットや次世代発電技術の展示が並び、ゲームのような未来都市を体感。脱炭素社会のヒントも多数。
南エリアでは“昭和レトロ”な雰囲気も
懐かしい縁日感と、オーストリアの音楽階段などが共存。未来と過去が交差するような感覚を味わいました。
万博終盤は“静けさ”と多様性を楽しむ時間
夕方になると人も減り、落ち着いた雰囲気に。人気の飲食店は早く閉まるため、昼までに食事を済ませるのが理想です。
夜の万博は別世界。だが時間管理がカギ
夜になると万博は非日常感が増し、大人な雰囲気に。「海外旅行に来ているみたい」との声も。ただし、帰りのシャトルバス(今回は19:30発)に間に合うよう、行動は逆算が必要です。
費用と満足度
入場料・食事・交通費などを含め、1人あたりの出費は約15,000〜20,000円。「3人で食費だけで26,736円以上」と言いつつ、グルメやお土産を満喫し、全員が満足して帰路につきました。
万博は“自分から楽しみに行く”イベント
事前の期待を超える体験に「行ってよかった」の声。当日予約アプリの活用や、暑さ対策・フード戦略など、積極的に動く姿勢が楽しみのコツです。
万博+大阪観光もおすすめ
通天閣や新世界、サーキット場「ISK舞洲店」、新しい大型商業施設なども併せて楽しめます。
「次はもっと計画的に万博を観に行きたいですね」
と笑顔で締めくくりました。
ライバル車との比較で見えるランクルの強み
ランドクルーザーは、外観も内装もどこか風格を感じさせる一台です。駐車しているだけでもその存在感は圧倒的で、街中で目を引くこと間違いありません。ほかのSUVと比べても、その佇まいには一線を画すものがあります。
実際に走らせてみると、さらにその魅力を実感します。高速道路を走行しているときの室内は静かです。風切り音やエンジン音が抑えられていて、同乗者との会話も自然と弾みます。
そして意外なことに排気量の割に燃費も悪くありません。これだけの大きさと重量があるSUVですから、燃費についてはある程度覚悟している方も多いかと思います。ですが、実際には高速走行で1リッターあたり8〜9kmという実燃費が出ることもあり、「思ったよりも走るな」という声も少なくありません。
ランドクルーザーの屈強な走りを支えているのが、「ラダーフレーム構造」です。これは、はしごのような骨格構造で、今では乗用車の多くが採用している「モノコック構造」とは異なるものです。モノコックは軽量化や快適性に優れていますが、過酷なオフロードではラダーフレームのタフさが大きな武器になります。
たとえば、道なき道を進むようなシーンや、岩場、倒木といった障害物を乗り越えるとき。もし車体の下を擦ってしまっても、ラダーフレームなら簡単には壊れません。万が一、多少歪んだとしても、走行不能に陥ることなく、目的地までたどり着ける可能性が高いのです。
こうした堅牢な設計があるからこそ、世界中の厳しい環境でも、ランドクルーザーは信頼され、愛され続けているのです。
ランクルの中古車・リセール事情

画像引用元:トヨタ
クルマのリセールバリュー(再販価値)は、国内外での人気や走行距離、事故歴の有無、グレード・ボディカラー・オプション装備など、さまざまな要素によって左右されます。
一般的には、新車登録から3年後には50〜60%程度、5年経つと40〜50%、7年後には20〜30%、そして10年が経過すると5〜10%程度まで下がると言われています。
そんな中で、トヨタ・ランドクルーザーは異例の存在です。新車の納期が非常に長く、納車まで1年以上かかることも珍しくありません。その影響で中古車市場では需要が高まり、結果としてリセールバリューが高くなっているのです。
ランドクルーザー300のリセールバリュー
2021年8月に登場したランドクルーザー300系は、先代200系の後継として登場したモデルです。ステーションワゴン型のこのモデルは、品のある佇まいと圧倒的な力強さを両立しており、世界中のオフローダーファンから高い支持を得ています。
悪路走破性や耐久性の高さはもちろんのこと、国内外問わず人気が非常に高いため、注文が生産台数を上回る状況が続いてきました。その結果、新車での納車待ちが長期化し、中古市場でも価格が下がらず、むしろ新車価格を超えるケースさえ見られます。
実際、300系の3年落ちモデルでは、リセールバリューが80~110%前後とされており、新車購入後も高い価値を維持できる点が大きな魅力です。
ランドクルーザー250のリセールバリュー
続いて、2024年4月にデビューしたランドクルーザー250系についてです。こちらは「原点回帰」をキーワードに開発された新型SUVで、日常使いにも配慮した設計となっています。
300系と同様にオフロード性能は非常に高く、オンロードでも安定感のある乗り心地を実現。また、室内の静粛性にも優れており、ファミリーでの長距離ドライブも快適に楽しめるモデルです。
登場してまだ日が浅いため中古車の流通量は少なく、走行距離も少ない個体がほとんど。その影響で、一部の車両は新車価格を上回る金額で取引されるほどの人気ぶりです。
つまり、250系も現時点ではリセールバリューが非常に高く、「買って損しにくい一台」といえるでしょう。
ランドクルーザー70のリーセルバリュー
2014年に日本国内で“再販”されたランドクルーザー70バン。発売当初は期間限定の復活と話題を集めましたが、10年が経った今もなお、中古車市場では非常に高い人気を誇っています。
特に、走行距離が5万km前後の個体であれば、驚くほどの高額査定が期待できる状況です。買取相場を見ても、当時の新車価格を超えるケースも珍しくなく、「資産として持っておけるクルマ」と言っても過言ではありません。
一方で、走行距離が10万kmを超える車両については、平均で330万円前後まで相場が落ち着いてはいますが、それでも90%以上という高いリセールバリューを維持しています。これは、一般的な車両と比べると異例なことです。
ランクル70は再販されていますが、それでも高い水準をキープしています。
ランクルに向いている人・おすすめの使い方

アウトドア好きには頼れる相棒
キャンプや登山、渓流釣りといったアウトドアを思いきり楽しみたい方にとって、ランドクルーザーは心強い存在です。ぬかるんだ林道やガレ場、傾斜のきつい山道など、一般的な車では躊躇してしまうようなルートも難なく走破してくれる機能が搭載されています。
本格4WDシステムに加えて、地上高のある設計や堅牢なボディ構造によって、悪路になりがちなアウトドアスポット周辺でも安心して走行できます。また、雪道や災害時など、いざというときにも頼れる存在であることは、アウトドア好きな方におすすめの理由です。
上質さも求める方にぴったりのSUV
ランドクルーザーは、過酷な環境でも耐えられる頑丈なクルマでありながら、同時に高級感も兼ね備えた希少なモデルです。力強くも洗練されたエクステリア、そして快適性を追求したインテリアは、乗るたびに満足感を与えてくれます。
本革シートや大型モニター、安全支援システムなど、細部まで配慮された装備はロングドライブでも疲れにくく、家族での旅行やビジネスでの移動も快適そのものです。
クルマを“趣味”として楽しみたい方へ
ランドクルーザーは、ただの移動手段ではなく、持つことそのものに価値を感じさせてくれるクルマです。力強いスタイリング、世界中で実証されてきた耐久性、整備性の高さなど、クルマ好きの心をくすぐるポイントが詰まっています。
国際ラリーや冒険家の愛用車として選ばれることも多く、その信頼性はまさに世界レベル。愛車と長く付き合いたい、ガレージに停めて眺めるだけでも満たされたい方にこそ、ランドクルーザーの魅力は深く刺さるはずです。
10年先、20年先も乗り続けたい方に
ランドクルーザーは、まさに“長く乗れるクルマ”の代表格です。しっかりとメンテナンスを行えば、10年、20年と現役で活躍してくれるだけでなく、年数が経っても高値で取引されることも少なくありません。
「20年落ちでも価値がある」と言われるほどの資産価値は、まさに信頼の証。ライフステージが変わっても乗り続けられるクルマを探している方にとって、ランドクルーザーは非常に心強い選択肢になるでしょう。
まとめ|ランクルは“人生の相棒”になり得る一台
今回は、ランクル250でドライブに出かけましたが、ランクルはアウトドアにもぴったりの車。人気車種なので、手に入れにくいのは懸念点ですが、長く楽しめる車になるでしょう。
カミタケモータースでは、国産全車種全グレードを取り扱っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。


