軽自動車の4ナンバーとは?メリット・デメリットやおすすめモデルを徹底解説!

軽自動車 4ナンバー

軽自動車の4ナンバーは、小型貨物車や軽四輪貨物車につけられるものです。おもに、商用目的で使用される軽貨物車両に取り付けられ、自家用車についている5ナンバーと比べると、サイズや税金、維持費などが大きく異なります。

そこでこの記事では、軽自動車の4ナンバーの概要を解説し、車検やほかナンバーとの税金や維持費の違い、メリット・デメリットなどをまとめたので、参考にしてください。

目次

軽自動車の4ナンバーとは?

ナンバー

軽自動車の4ナンバーは、日本の自動車分類の中で、商用目的で使用される軽貨物車両を指します。

詳しく解説すると、地域名の横に記載されている番号が、「4」から始まる車両のことです。

軽自動車の一部として扱われ、サイズやエンジンの排気量が660cc以下であるなどの基準を満たしています。

一般的な乗用車である5ナンバー軽自動車とは異なり、貨物の運搬が主な用途です。税金や維持費の安さから、小規模なビジネスや個人の事業者に人気があり、日常の荷物の運搬にも便利です。

4ナンバーの定義と特徴

4ナンバーの軽自動車は、貨物を運ぶことを目的として設計されています。そのため、乗車人数や快適性よりも、貨物室の広さや積載可能重量が重視されます。

4ナンバー車両として認められるには、貨物室の容積や形状に厳格な基準があり、詳しくは以下のとおりです。

【4ナンバーに分類される車の定義】

  • 荷物の積載スペースの床面積が1㎡以上(軽自動車は0.6㎡以上)
  • 座席より積載スペースのほうが広い
  • 乗車定員の重量(55kgで計算)が最大積載量より軽い
  • 荷物の開口部が縦・横80cm以上
  • 座席と積載スペースの間に壁または保護仕切りがある(最大積載量500kg以下の場合は座席で守られている必要がある)

参考:国土交通省(自動車の用途等の区分について)

これらを満たすことで税金が優遇されます。シートの配置や内装も、荷物を効率よく積むために調整されていることが多く、商用利用に適した設計です。

4ナンバーの車検

4ナンバー軽自動車は、初回の車検が新車登録から2年、その後は毎年行われます。これは商用車で使用頻度が高く、より頻繁にメンテナンスが必要とされるからです。

費用に関しては、車検基本料や整備料金、受ける工場によって変動します。

乗用車と4ナンバー車両の重量税を比較すると、以下のとおりです。

  • 軽乗用車:年間4,100~8,200円
  • 4ナンバー:年間3,300円

※車両重量1トン以下で計算

重量税を見ると、同じ重量の車両なら4ナンバーのほうが安くなります。

しかし、業務で頻繁に使用されることから、タイヤやブレーキの交換などが早めに必要になることが多く、メンテナンスコストがかさむ場合もあります。

そのため、トータルコスト(車検費用全体)でいうと、乗用車よりも高くなることが多いです。

軽自動車の4ナンバーと5ナンバーの違い

ハイエース

貨物を目的とした軽自動車には、4ナンバーと5ナンバーという二つの分類があります。

それぞれ以下の点に、違いがあります。

【4ナンバーと5ナンバーの違い】

  • 用途や仕様
  • 車体サイズ
  • 税金と維持費

どちらを選ぶかは、車の使い道やコスト面での考慮が必要です。詳しく解説するので、参考にしてください。

用途による4ナンバーと5ナンバーの違い

4ナンバーは、荷物を運ぶために設計されており、座席が少なく、貨物スペースが広いのが特徴です。とくに、配送業や個人事業者が利用することが多く、商業活動に最適です。

ワゴン車や軽トラックなどが、4ナンバーの車両に分類されます。

一方、5ナンバーは人を運ぶために設計されており、乗車人数や快適性が重視されます。

(軽自動車・小型ワゴンなど)

それぞれの違いをまとめると、以下のとおりです。

【4ナンバーと5ナンバーの用途の違い】

  • 4ナンバー:運搬や貨物などの商用目的
  • 5ナンバー:人を乗せることが目的

どちらも軽自動車に分類されますが、用途によって最適な車種が異なるため、自分の使用目的に合ったタイプを選ぶことが重要です。

車体サイズと仕様の違い

4ナンバー車両は貨物を運搬することが主な目的で、車体のサイズや仕様もそれに応じています。シートがあっても簡易な作りであることが多いです。後部座席はない車両もあり、大部分が積載スペースとなっている車両もあります。

また、乗車人数よりも貨物の積載容量が重視されます。

車体サイズに関しては、いずれも以下のとおりです。

【4ナンバーと5ナンバーの車体サイズ】

  • 全長:4.7m以下
  • 全幅:1.7m以下
  • 全高:2.0m以下

車体サイズだけを見ると同じように見えますが、4ナンバーは貨物車で5ナンバーは乗用車として登録されます。4ナンバーは荷物を運ぶスペースが多いのに対し、5ナンバーは乗員のための空間が確保されています。

そのため、4ナンバーは簡素で荷物スペースが優先され、5ナンバーは乗員の快適性を考慮した設計が多いです。

税金と維持費の違いについて解説

4ナンバー軽自動車は、商用車として登録されるため、税金や維持費が低く抑えられています。

おもにかかる税金は、以下のとおりです。

【軽自動車にかかる税金】

  • 自動車税
  • 軽自動車税
  • 自動車重量税

それぞれ、比較したものをみていきます。

自動車税

4ナンバー車両は、最大積載量によって自動車税が異なります。

【4ナンバー車の自動車税額】

  • 1t以下:8,000円
  • 1t~2t以下:11,500円
  • 2t~3t以下:16,000円

また、最大乗車定員が4人以上の場合は、排気量に応じて以下の税金が加算されます。

  • 総排気量1L以下:5,200円
  • 1L~1.5L以下:6,300円
  • 1.5L以上:8,000円

4ナンバーは積載量に対し、自家用車は排気量で自動車が変動するので、比較しづらいです。たとえば最大積載量1t以下(定員2名)のトラックの場合、自動車税額は8,000円になります。

一方、総排気量1L以下の自家用車の場合は、29,500円です。

そのため、4ナンバー車両のほうが安くなることがわかります。

軽自動車税

軽自動車税は、4ナンバー車両と自家用車両で明確な違いがあります。

軽自動車税初年度検査から13年以上経過している
4ナンバー5,000円6,000円
自家用乗用車10,800円12,900円

4ナンバー車両のほうが、自家用乗用車よりも安いです。そのため、軽自動車税も4ナンバーは優遇されることがわかります。

自動車重量税

自動車重量税は、車両重量によって変動します。それぞれ、比較すると以下のとおりです。

【自動車重量税の比較】

  • 4ナンバー(1t以下):3,300円/年間
  • 自家用自動車(0.5t以上1t以下):8,200円/年間

そのため、自動車重量税も4ナンバーのほうが優遇され、総合的なコストが軽減されます。

5ナンバー軽自動車は乗用車としての利用が前提で、税金はやや高めです。

維持費については、4ナンバー車は貨物運搬を前提としており、業務用での利用が多いため、メンテナンス費用がかさむ場合があります。

4ナンバー軽自動車のメリット・デメリット

メリット

4ナンバー軽自動車には、コスパや利用目的に応じた多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。

購入を検討する際には、これらの点を踏まえたうえで、自分のニーズに合った選択をすることが大切です。

4ナンバー軽自動車のメリット

4ナンバー軽自動車のメリットは、税金が安い点です。

商用車として設計されているため、経費を抑えたい事業者にとっては大きなメリットといえるでしょう。

そのほかには、以下のメリットがあります。

【4ナンバー軽自動車のメリット】

  • 荷物を積載しやすい
  • 使い勝手がいい

4ナンバー車両は貨物用途に設計されているため、車両内部に広い荷物スペースが確保されています。

後部座席がなく、フラットな積載スペースになっていることが多く、大きな荷物や工具、商品を効率的に運搬するのに便利です。

また小回りが利く車両が多いので、狭い道や駐車スペースが限られた場所でも便利です。都市部や地方のどちらでも、無理ない運転で配送や移動に適しています。

4ナンバー軽自動車のデメリット

4ナンバー軽自動車には、以下のデメリットもあります。

【4ナンバー軽自動車のデメリット】

  • 乗車人数が制限されている
  • 内装や乗り心地が乗用車に比べると悪い
  • 車検の有効期間の短さ

まず、乗車人数が制限されることです。4ナンバー車は、貨物スペースを優先しているため、後部座席が狭く、場合によっては存在しないこともあります。

また、商用車としての設計が重視されており、乗用車に比べて、内装が簡素で乗り心地が劣る点もデメリットです

さらに、毎年の車検が必要なため、長期的にはメンテナンスコストがかかる場合もあります。

4ナンバー軽自動車を選ぶ際のポイント

ポイント

4ナンバー軽自動車を選ぶ際には、使用目的や求める性能に応じて慎重に選ぶことが重要です。

商用車としての利用を検討している場合、日常的にどれだけの荷物を運ぶのか、どのような道路状況で使うかをよく考慮する必要があります。

さらに、維持費や税金、車両の使い勝手なども比較して、最適な車種を選びましょう。

使用目的に合わせた選び方

4ナンバー軽自動車は、主に商用車としての利用が想定されていますが、個人利用にも活躍します。そのため、選ぶ際は、使用目的を明確にしましょう。

【使用目的に合わせた選び方】

  • 配送業務で使う:荷物の積み下ろしや積載スペースの広さで選ぶ
  • 個人利用する:アウトドアや趣味に適した広さのものを選ぶ

使い道に合わせて、適切なモデルを選ぶことで、長く快適に使用することができます。

荷物の積載量や車内スペースの確認

4ナンバー軽自動車を選ぶ際には、特に荷物の積載量や車内スペースの広さを確認することが重要です。商用車として使う場合は、積載能力が仕事の効率に直結するため、十分な積載スペースを持つ車両を選ぶことがポイントです。

アウトドアなどの個人利用であれば、大きな荷物やキャンプ用品を無理なく収納できるスペースが確保されているかも確認しましょう。フラットな空間を活かして、車中泊仕様にカスタムできます。

車両の仕様をよく理解し、実際の使用シーンに合ったスペースがあるかをチェックすることが大切です。

4ナンバー軽自動車の維持費とその他かかる費用

4ナンバー軽自動車は、自家用自動車に比べて維持費が抑えられます。商用車としての設計が反映され、経済的に運用できることが多くの利用者に支持されています。

ここでは、自賠責保険の費用や、その他の維持費について詳しく解説するので参考にしてください。

自賠責保険の費用

4ナンバー車両の自賠責保険は、自家用自動車に比べるとやや割高です。

【自賠責保険料の比較】

  • 4ナンバー:12,850円/年間
  • 自家用乗用車:11,500円/年間

このように、自家用乗用車と比べると1,000円程度異なります。

とはいえ、商用車としての使用を前提としつつも、保険料が抑えられるため、総合的に維持費が軽減されます。

その他の維持費

4ナンバー軽自動車のその他の維持費は、タイヤ交換やオイル交換といった日常的なメンテナンス費用があげられます。商用車なため、走行距離が長くなることが多く、部品の消耗が早い傾向があります。

とくに配送業務などで使用される場合、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。これらの費用も含めて、長期的な維持費を考慮して車両を選ぶことが大切です。

おすすめの4ナンバー軽自動車モデル

4ナンバー軽自動車には、多くの車種が存在し、用途に応じて最適なモデルを選ぶことができます。

ここでは、とくに商用車としておすすめの4ナンバー軽自動車を3種類紹介します。

【おすすめの4ナンバー軽自動車モデル】

  • スズキ:キャリィ
  • ダイハツ:ハイゼットカーゴ
  • ホンダ:N-VAN

各モデルの特徴や価格帯、使い勝手を比較し、あなたのビジネスや生活に最適な車種を見つけてください。

スズキ:キャリィ

キャリイ

画像引用元:キャリイ スーパーキャリイ|スズキ

【スズキ:キャリィの詳細】

  • 価格帯:120~160万円(新車価格)
  • 燃費:18.7~22.5km/L

参考:SUZUKI

スズキのキャリイは、軽トラックの代表格として広く知られており、頑丈な車体と優れた積載能力が特徴です。荷台の大きさと操作性の良さから、配送業務や農作業など、幅広い商業活動に適しています。

また、燃費性能も高く、低コストで運用できる点が魅力です。

ダイハツ:ハイゼットカーゴ

ハイゼットカーゴ

画像引用元:ダイハツ

【ダイハツ:ハイゼットカーゴの詳細】

  • 価格帯:104~105万円(新車価格)
  • 燃費:14.7~15.6km/L

参考:ダイハツ

ダイハツのハイゼットカーゴは、軽バンタイプの4ナンバー軽自動車で、特に荷物の積み下ろしが容易な設計が特徴です。

後部座席を折りたたむことで、広い荷室を確保でき、ビジネスに適した一台です。

燃費も良く、走行性能も安定しているため、日常の配送業務などに適しています。

ホンダ:N-VAN

N-VAN

画像引用元:N-VAN|Honda公式サイト

【ホンダ:N-VANの詳細】

  • 価格帯:136~201万円(新車価格)
  • 燃費:19.2~23.8km/L

参考:本田技研

ホンダのN-VANは、全車4ナンバータイプの軽バンで、優れた走行性能と快適な運転空間を両立しています。荷物の積載量も多く、さらに内装のクオリティが高いため、商用車ながらも長時間の運転が快適にできます。

ビジネスに加え、個人のレジャー用途にも使える万能なモデルです。

4ナンバー軽自動車の用途と活用シーン

N-VAN e:

画像引用元:N-VAN e: 先行情報|Honda公式サイト

4ナンバー軽自動車は、その商用車としての特性から、さまざまな目的で活用されています。配送業務や商業活動においてはもちろん、個人利用としてもその利便性が評価されています。

とくにアウトドアやレジャーでの利用にも適しており、商用とプライベートの両面で活躍する車両です。

商用車として業務で活用

4ナンバー軽自動車は、商用車としての利用が最も一般的です。小規模な配送業者や地元の商店、また農業や建設業など、さまざまな業界で活躍しています。

荷物の積載量が多く、燃費が良いことから、コストパフォーマンスに優れた商用車としての評価が高いです。

とくに狭い道路や都市部での運転にも適しており、取り回しの良さが求められる業務には最適です。

アウトドアやキャンプでの利用

4ナンバー軽自動車は、その広い荷室を活かして、アウトドアやキャンプなどの趣味にも利用されています。テントやキャンプ道具、さらには自転車やカヤックなどの大型の趣味道具を簡単に積み込めます。そのため、遠方へのアウトドア活動にも便利です。

また、燃費の良さから、長距離ドライブにも向いており、低コストで楽しめる点が魅力です。商用車でありながら、プライベートでも多用途に使えるため、趣味を充実させたい人にもおすすめの車といえるでしょう。

4ナンバー軽自動車の注意点

注意

4ナンバー軽自動車には、いくつかの注意点があります。とくに、毎年の車検や違法改造に関する規制など、商用車としての利用に伴う特別なルールを守る必要があります。

これらの点を把握し、適切に運用することが大切です。

車検時の注意点

4ナンバー軽自動車は毎年車検を受ける必要があるため、メンテナンスのタイミングや費用を考慮しておくことが重要です。とくに、頻繁に使用する商用車であれば、部品の消耗が早く、タイヤやブレーキなどの交換が必要になることがあります。

車検の際にこれらの費用が発生する可能性があり、予算に余裕を持たせておくと安心です。

違法改造を避けるためのポイント

4ナンバー軽自動車は、法律で定められた仕様を遵守する必要があります。たとえば、貨物スペースの改造や、シートの追加などの改造は、法的に認められていない場合があります。

これらを避けるためには、改造をする前に専門業者に相談し、車検にも通る適切におこなうことが重要です。

また、貨物車としての用途を超えた改造は、税金の優遇措置を失う可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

4ナンバー軽自動車は、商用車としての利便性や経済性を兼ね備えた非常に魅力的な選択肢です。税金や維持費が低く抑えられること、商業活動だけでなくアウトドアや趣味にも活用できる多用途性など、多くのメリットがあります。

しかし、毎年の車検やメンテナンスコストがかかりやすいなど、注意点もあるので、これらを十分に理解して正しく利用することが大切です。

自分の用途に合った4ナンバー軽自動車を選び、コスパが高いカーライフを楽しんでください。

よくある質問

軽自動車の4ナンバーとは?

商用車とも呼ばれるもので、貨物の運搬を目的とした設計になっています。貨物の運搬を目的としているので、後席が簡素な作りになっているか、装備されていないモデルもあります。

軽自動車の4ナンバーの注意点は?

アクティブに使う際のベース車両としても人気があります。目的に合わせて選択する必要があるでしょう。簡素な内装になっているので、日常使いで満足できるかをチェックしてから車選びするのをおすすめします。

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