N-BOX JOYとスペーシアギアの徹底比較!内装や機能でどう違う?

N-BOX JOY スペーシアギア

軽自動車の販売台数でトップになっていたN-BOXに対して、スズキのスペーシアが追従する形になっていました。先にアクティブな雰囲気のスペーシアギアが登場していましたが、ついにN-BOXにもN-BOX JOYが追加されて、人気モデルにSUV風モデルが加わりました。

各メーカーでSUV風のスーパーハイトワゴンが発売されていますが、N-BOX JOYとスペーシアギアではどのような違いがあるでしょうか?内装や機能面での違いなどを徹底解説します。

目次

N-BOX JOYとスペーシアギアの基本スペック

N-BOX JOY

N-BOX JOY

2024年9月26日、ホンダが新しく「N-BOX JOY」を発表しました。この車は、アクティブに日常を楽しむための“道具”感を強調した軽自動車で、ベースはあの人気のN-BOXです。N-BOX JOYは、軽スーパーハイトワゴンのN-BOXに、クロスオーバーSUVテイストが加わったモデルで、普段の生活の中でも快適でリラックスした雰囲気を楽しめるのが魅力です。

N-BOX JOYは、2023年に登場した3代目N-BOXやN-BOXカスタムを基にした追加モデルとして登場しました。最近、アウトドアを気軽に楽しみたいとか、自分だけのくつろぎスペースが欲しいと考える人が増えてきた中、まさにそうしたニーズに応えるために作られたモデルです。デイキャンプなどに最適で、後部座席を倒して広々としたスペースを自由に使えるのが特徴です。荷物も必要最低限で、ふらっと出かけて自然を楽しむようなイメージとなっています。

N-BOX JOYと通常のN-BOXの主な違いは、後席を畳んだ時にほぼフラットな荷室ができるところです。さらに、その床面やシートバックにもチェック柄の布を大胆にコーディネートしており、見た目もおしゃれでアウトドア気分が高まります。

スペーシアギア

スペーシアギア

このSUV風の軽自動車ジャンルを切り開いたのが「スペーシア」で、2018年の年末には「スペーシア ギア」としてアウトドア志向の派生モデルが登場しました。新型のスペーシアギアは、アウトドアのワクワクをもっと気軽に楽しめるデザインと、軽やかな走りが特徴です。コンセプトも「10マイルアドベンチャー」という名前で、普段の生活圏で自然を身近に感じられる工夫が盛り込まれています。

外装は標準のスペーシアと同じパネルを使いながら、ヘッドランプやバンパーを変更して、SUVらしい力強いイメージに仕上げています。ポップなボディカラーとも相まって、一目で目を引くデザインです。先代モデルと同様に専用パーツがエクステリアに取り入れられており、さらに内装には撥水シートや水拭きができるラゲージスペースを採用していますので、ちょっとした汚れも気にせずアウトドアを楽しめるようになっています。

また、新型には広範囲で検知する衝突被害軽減ブレーキや、寒い時期に嬉しいステアリングヒーターも追加されており、より便利で安全に進化しています。

N-BOX JOYとスペーシアギアのエクステリア

N-BOX JOY

N-BOX JOY

N-BOX JOYの外観は、ベースのN-BOXにアレンジを加え、立体感のあるヘッドライトやブラックとボディカラーの組み合わせが印象的なバンパーなどで、アクティブで使いやすい道具感を強調しています。さらに、電動格納式リモコンドアミラーやドアハンドル、リアライセンスガーニッシュがブラックで統一されていて、全体がキリッと引き締まった印象です。

N-BOX JOY

このN-BOX JOYは「気軽に使えるツール」をテーマにしていて、都会でもカジュアルに使えるようなリラックスした雰囲気を大事にしています。シンプルで親しみやすいフォルムが特徴で、ヘッドライトはN-BOXのデザインを受け継ぎつつ、アルミ蒸着とホワイトの組み合わせが取り入れられ、機能的でありながらも柔らかな印象を与えてくれます。フロントグリルは角丸の大きなモチーフが使われており、アウトドアグッズのようなデザインで、使いやすさと親しみやすさが感じられます。

ドア下部のガーニッシュも、ギアっぽさが出過ぎないようにサイズが絶妙に調整されていて、都会的でリラックスしたスタイルを目指していることがうかがえます。また、ボディカラーも自然な色合いが中心で、都市部での生活にもぴったりなデザインといえるでしょう。

スペーシアギア

スペーシアギア

新型スペーシアギアは、アウトドアやアクティブなライフスタイルを楽しむ人にぴったりなデザインが特徴です。フロントグリルやヘッドライトは、角ばった力強いデザインでアウトドアギアを思わせるタフな印象を与えてくれます。全体のフォルムはボクシーで背が高いので、広々とした室内が確保されていて、使いやすさもバッチリです。鮮やかで目を引くカラーも多く、車全体がアクティブな雰囲気を漂わせています。

スペーシアギアは、特にアウトドアやレジャーを気軽に楽しむために作られており、その外観からもアウトドアギアらしい実用性とタフさが伝わってきます。フロントマスクには、アウトドアで活躍するデジタル機器をイメージしたデザインが取り入れられていて、スズキのSUVに共通する丸目のLEDヘッドランプとメッキブロックのフロントグリルで、力強い印象を演出しています。

スペーシアギア

さらに、サイドのアンダーガーニッシュには多角形ブロックのグラフィックを組み合わせたデザインが施され、しっかりとした頼りがいのあるイメージが強調されています。サイドドアにはオレンジの「GEAR」ロゴが付いていて、遊び心が感じられるのもポイントです。

フロントとリアのバンパーにはスキッドプレートが装備されていて、SUVらしい力強さをさらに引き立てています。また、ホイールにはプラスネジをモチーフにした専用のガンメタリック塗装の14インチアルミホイールが採用され、スペーシアギアならではの個性が光っています。

N-BOX JOYとスペーシアギアのインテリア

N-BOX JOY

N-BOX JOY

N-BOX JOYのメーター類は、ステアリングの内側に配置されている、いわゆる定番スタイルです。どちらのモデルもダッシュボードの中央に大きなモニターが装備されていて、操作性もバッチリです。そして、このN-BOX JOYのポイントはシートや荷室に施されたチェック柄。後部座席を倒すと「フラットテラス」と呼ばれる広いスペースができて、リラックスできる空間が広がります。ピクニック気分で楽しめるデザインになっているのが特徴です。

さらに、シート表面には撥水加工のファブリックが使われていて、砂や汚れを気にせずアウトドアでも気軽に使えるのも嬉しいですね。

N-BOX JOY

また、フロアの後ろには大容量の約18Lのフロアアンダーボックスが設けられていて、ボックスの左右には浅めのポケットも付いているので、収納も便利です。さらに、ボックスのフタには洗える樹脂製のフロアエンドボードを採用していて、自立する仕組みなので、荷物の出し入れがしやすい設計になっています。

スペーシアギア

スペーシアギア

オレンジ色の差し色があるのがスペーシアギアの大きな特徴です。基本的にスペーシアと同じインテリアです。スペーシアギアは、シートが撥水タイプとなっているので、汚れが付きにくくアウトドア感があります。

シートの表皮には撥水加工がされており、山の稜線や歯車をイメージしたデザインが施されています。エンボス加工の艶感と凹凸が絶妙で、遊び心と機能性がバランスよく表現されています。

スペーシアギア

シートの折り畳みがとても簡単で、広々とした室内空間を確保できるのが魅力。ボクシーなデザインのおかげで、室内の高さがしっかりあって、開放感がたっぷりあります。実用性を考えた座席の倒しやすさもポイントです。

さらに、スペーシアギアには防汚タイプのラゲッジフロアが装備されていて、多少ハードに使っても安心です。

N-BOX JOYとスペーシアギアの快適性

N-BOX JOY

N-BOX JOY

N-BOX JOYにはHonda CONNECT対応ナビゲーション/オーディオがディーラーオプションで装着できます。通信して、車内でWi-Fiやタブレットを楽しめるのが特徴です。

搭載されているパワーユニットもNAエンジンとターボエンジンの2つがあり、どちらも快適に走行できるスペックを備えています。

N-BOX JOY

1つ目は、660ccの直列3気筒ターボエンジンで、最高出力64ps、最大トルク104Nmを発揮します。もう1つは、同じく660ccの直列3気筒DOHCエンジンで、最高出力58PS、最大トルク65Nmを発生するタイプです。ターボエンジンは「カスタム」モデルのみで選べるため、丸目のヘッドライトデザインとターボエンジンの組み合わせを求める人は、このN-BOX JOYがぴったりですね。

どちらのエンジンもCVTトランスミッションが組み合わされ、駆動方式は全グレードで2WDと4WDから選べます。燃費性能もWLTCモードで18.4~21.3km/Lと、実用性が高いのが魅力です。

スペーシアギア

スペーシアギア

画像引用元:スペーシア ギア 快適装備|スズキ

スペーシアギアにはメーカーオプションでスマートフォン連携メモリーナビゲーションが装着できます。9インチディスプレイでナビ機能だけでなく、スマートフォン、ドライブレコーダーとの連携ができるなど多機能です。

室内の中央には、スリムサーキュレーターが装備されているので、車内の空気を循環させて空調が後席でも効きやすくなっているのも魅力。

スペーシア HYBRID XS
写真はスペーシア

スペーシアギアには、2種類のエンジンが用意されています。1つ目は660ccの直列3気筒ターボエンジンで、最高出力64PS、最大トルク98Nmを発揮します。そして、もう1つは直列3気筒のDOHCエンジンにマイルドハイブリッドが組み合わされたタイプで、こちらは最高出力49PS、最大トルク58Nmを出す仕様です。

トランスミッションはどのモデルにもCVTが搭載されており、駆動方式は2WDと4WDから選べるのがポイントです。燃費性能もマイルドハイブリッドシステムの効果でしっかりサポートされていて、WLTCモードで19.8~23.9km/Lと、経済的にも優れています。

N-BOX JOYとスペーシアギアのシートアレンジと荷室

N-BOX JOY

N-BOX JOY

N-BOX JOYには、N-BOXシリーズで人気の「ダイブダウン機能」が付いていて、これにより荷室をよりフラットにすることができます。ダイブダウン機能とは、後部座席(セカンドシート)の背もたれを座面ごとフロアに収納できる仕組みで、「センタータンクレイアウト」という技術のおかげで実現しているんです。通常は後席や荷室の下にある燃料タンクを前席の下に配置することで、シートをフラットに倒せるようになっています。

N-BOX JOY

N-BOX JOYではこの機能がさらにアップデートされ、アウトドアなどでくつろげる工夫も増えています。たとえば、荷室のフロア後端が他のN-BOXモデル(スタンダードやカスタム)と比べて80mm高くなっているため、荷室の角度がほぼ平行になるように設定されています。セカンドシートの背もたれを倒せば、フラットなスペースが広がり、大きな荷物を積んだり、車中泊で横になったりするのにぴったりです。自転車などの大きなアイテムも簡単に載せられるので、アクティブに使いたい方にうってつけです。

ホンダは、この荷室を「ふらっとテラス」と呼んでいます。荷室をフラットにしてテールゲートを開けば、まるでテラスのように自然の景色をのんびり眺められるというわけです。また、セカンドシートの背面にはフレームの凹凸を感じにくいプレートが追加されていて、座ったり横になったりしても快適さが保たれるよう工夫されています。

スペーシアギア

スペーシアギア

スペーシアギアのセカンドシートも、背もたれを前に倒すことはできますが、N-BOXシリーズのように座面と背もたれをフロアへ完全に収納することはできません。そのため、荷室は前方がやや高く、後端に向かって低くなる設計です。くつろげるスペースとしては、N-BOX JOYの「ふらっとテラス」が一歩リードしているかもしれません。

スペーシアギア

ただし、スペーシアギアには「マルチユースフラップ」が備わっているのが特徴です。これは、シートの座面前方に取り付けられたフラップで、スペーシアのスタンダードやカスタムでも採用され好評だった機能です。このフラップは位置や角度を調整でき、3つのモードが選べるようになっています。

「オットマンモード」では足を伸ばしてゆったりと座ることができ、「レッグサポートモード」では走行中に乗員の姿勢を安定させ、「荷物ストッパーモード」ではセカンドシートに置いた荷物の落下を防ぐ役割を果たします。これらの機能のおかげで、スペーシアギアはアウトドアはもちろん、日常のちょっとした荷物運びにも便利で、使い勝手がとても良いです

N-BOX JOYとスペーシアギアの安全装備

N-BOX JOY

N-BOX

画像引用元:性能・安全|N-BOX|Honda公式サイト

N-BOX JOYの安全装備には、先進の「Honda SENSING」が全グレードに標準で付いています。これには、衝突被害軽減ブレーキ(CMBS)を含む13種類の機能があり、ドライバーの運転をしっかりサポートしてくれます。また、車内には「ホンダコネクト」という新世代のコネクテッド技術が搭載されており、対応するナビはディーラーオプションとして用意されているので、より便利に使えるようになっています。

予防安全性能では、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムが装備されているので、長距離運転の疲労を軽減してくれます。

スペーシアギア

スペーシアギア

画像引用元:スペーシア ギア 安全装備|スズキ

スペーシアギアには便利な「電動パーキングブレーキ」が搭載されており、スイッチ操作だけでパーキングブレーキをオン・オフできます。発進時にアクセルを踏むだけで自動的に解除されるため、うっかりブレーキを引きずったまま走る心配もありません。また、「オートブレーキホールド」機能も備えていて、停車時にブレーキを踏み続ける必要がないので、渋滞時などでも疲れにくくなっています。

さらに、「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」も標準装備で、高速道路などで設定速度を保ちながら、前方車両に合わせて自動で車間距離を調整してくれます。渋滞時には、前の車が止まればこちらも自動で停止する「渋滞追従機能」もついていて、とても便利です。スペーシア ギアのACCにはカーブを認識して速度を抑える機能も加わっており、高速道路での安心感もさらにアップしています。

N-BOX JOYとスペーシアギアの価格

N-BOX JOY

グレード駆動方式トランスミッション車両本体価格
N-BOX JOY (モノトーン)FFCVT1,844,700円
N-BOX JOY (モノトーン)4WDCVT1,977,800円
N-BOX JOY (2トーン)FFCVT1,927,200円
N-BOX JOY (2トーン)4WDCVT2,060,300円
N-BOX JOY ターボ (モノトーン)FFCVT2,044,900円
N-BOX JOY ターボ (モノトーン)4WDCVT2,178,000円
N-BOX JOY ターボ (2トーン)FFCVT2,127,400円
N-BOX JOY ターボ (2トーン)4WDCVT2,260,500円

スペーシアギア

グレード駆動方式トランスミッション車両本体価格
HYBRID XZ2WDCVT1,952,500円
HYBRID XZ4WDCVT2,072,400円
HYBRID XZ (2トーンルーフ仕様)2WDCVT2,013,000円
HYBRID XZ (2トーンルーフ仕様)4WDCVT2,132,900円
HYBRID XZ TURBO2WDCVT2,037,200円
HYBRID XZ TURBO4WDCVT2,157,100円
HYBRID XZ TURBO (2トーンルーフ仕様)2WDCVT2,097,700円
HYBRID XZ TURBO (2トーンルーフ仕様)4WDCVT2,217,600円

結論:N-BOX JOYとスペーシアギアのどちらを選ぶべき?

アウトドア派ならスペーシアギアが魅力

スペーシアギアは、防汚加工されたラゲッジフロアや撥水シート、目を引くオレンジのアクセントが特徴で、アウトドアシーンにピッタリの装備が満載です。泥や水に強い仕様なので、サーフボードや自転車のような大きめの荷物も気軽に積めます。また、安全装備としてアダプティブクルーズコントロール(ACC)やデュアルセンサーブレーキサポート IIが搭載されているため、長距離ドライブや渋滞時も安心です。アクティブに使いこなしたい方にはスペーシアギアがぴったりですね。

日常の快適さ重視ならN-BOX JOY

一方、N-BOX JOYは日常の移動を快適にする機能が豊富です。「ふらっとテラス」や「電動パーキングブレーキ」など、使いやすい装備が揃っていて、シートをダイブダウンすると広々としたフルフラットな荷室が確保でき、車中泊にも便利です。また、シンプルで落ち着いたデザインが都会的で、ファミリーでの使用や街乗りに適しています。

まとめ

N-BOX JOYとスペーシアギアはどちらもアウトドアが似合う車種ですが、用途が若干異なっています。よりアウトドア傾向が強いのがスペーシアギア、街中やちょっとしたお出かけにぴったりなのがN-BOX JOYです。どちらを選んでも使い勝手はよいですが、実車を比較して車選びをしてみることをおすすめします。

よくある質問

N-BOX JOYの特徴は?

N-BOX JOYはふらっと出かけるのに便利な荷室が特徴となっています。荷室側に腰掛けて活用できる内装やチャック柄のシートが魅力です。

スペーシアギアの特徴は?

スペーシアギアはアクティブに使っても汚れを気にしなくてもよい撥水加工がされたシートや防汚タイプラゲッジフロアでアクティブに使えます。

N-BOX JOYとスペーシアギアを比較すると?

N-BOX JOYは街中でも使いやすく、スペーシアギアは泥汚れに強いのが特徴です。どちらもアウトドアが似合いますが、少しタイプが異なるので実車での比較をおすすめします。

目次