トヨタのパッソは、ダイハツが開発・生産して、トヨタが発売していたコンパクトカーです。コンパクトで運転がしやすく、可愛い見た目のグレードも設定されていて、女性からも人気があります。
パッソはすでに販売終了しましたが、維持費はどの程度になるでしょうか?この記事では、パッソの概算維持費や節約のポイントを解説します。

パッソはどんな車?

パッソは2004年から発売されていたハッチバックのコンパクトカーです。初代は2004年から2010年、2代目は2010年から2016年に発売されていました。初代と2代目は、トヨタとダイハツが共同で開発を行い、2016年からの3代目はダイハツが設計・開発を行っていました。
初代から女性を意識して開発されているので、室内のスペースが広く小物を収納できるスペースを確保するなど、使いやすい設計になっています。
2022年8月発売モデルのグレードと価格、さらにカタログ燃料消費率は以下の通りです。
グレード | 価格 | カタログ燃料消費率 |
モーダ Gパッケージ(2WD) | 1,737,000円 | 21km/L |
モーダ Gパッケージ(4WD) | 1,913,000円 | 19km/L |
モーダ(2WD) | 1,572,000円 | 21km/L |
モーダ(4WD) | 1,748,000円 | 19km/L |
X Lパッケージ | 1,385,000円 | 21km/L |
X Lパッケージ(4WD) | 1,561,000円 | 19km/L |
X | 1,275,000円 | 21km/L |
X(4WD) | 1,451,000円 | 19km/L |
モーダ チャーム(2WD) | 1,627,000円 | 21km/L |
モーダ チャーム(4WD) | 1,803,000円 | 19km/L |
2023年10月に販売終了することになりました。なお、後継車種はなくヤリスやルーミーに統合される形です。
パッソを維持するのに必須でかかる費用

画像引用元:トヨタ
パッソを維持するのに必要な費用の項目を紹介します。新車登録ではなく、維持していくために必要な費用をまとめています。
税金
車を所有していると、税金の支払いが発生します。毎年支払うべきものと、車検のときに支払うものがあります。
自動車税
自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に対して支払い義務が発生するものです。排気量に応じて課税されます。
2019年10月1日以降に購入したかによって、税額が変わります。
総排気量 | 営業用 | 令和元年10月1日以後初回新規登録 | 令和元年9月30日以前 初回新規登録 |
電気自動車 | 7,500円 | 25,000円 | 29,500円 |
1リットル以下 | 7,500円 | 25,000円 | 29,500円 |
1リットル超~1.5リットル以下 | 8,500円 | 30,500円 | 34,500円 |
1.5リットル超~2リットル以下 | 9,500円 | 36,000円 | 39,500円 |
2リットル超~2.5リットル以下 | 13,800円 | 43,500円 | 45,000円 |
2.5リットル超~3リットル以下 | 15,700円 | 50,000円 | 51,000円 |
3リットル超~3.5リットル以下 | 17,900円 | 57,000円 | 58,000円 |
3.5リットル超~4リットル以下 | 20,500円 | 65,500円 | 66,500円 |
4リットル超~4.5リットル以下 | 23,600円 | 75,500円 | 76,500円 |
4.5リットル超~6リットル以下 | 27,200円 | 87,000円 | 88,000円 |
6リットル超 | 40,700円 | 110,000円 | 111,000円 |
新車登録から13年以上の車になると、重課されるのでさらに費用が高くなります。
自動車重量税
自動車重量税は、車重に応じて課税される税金で、購入からの経過年数によって金額が異なります。
車検のときに、初回は3年分、その後継続車検で2年分支払います。
エコカー以外 | |||||
車両重量 | エコカー | エコカー(本則税率) | 経過年数12年まで | 13年経過 | 18年経過 |
0.5t以下 | 免税 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
~1.0t | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 | |
~1.5t | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 | |
~2.0t | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | |
~2.5t | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 | |
~3.0t | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 | |
軽自動車 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
保険料
車を運転していて、万が一の事故のときに補償するための保険があります。強制保険とも呼ばれる自賠責保険と任意保険があります。
自賠責保険
自賠責保険は、車検のときに他の費用とまとめて支払うもので、パッソの場合は以下の金額です。
コンパクトカー:17,650円
自賠責保険は、自動車事故の被害者救済が目的となっており、補償されるのは対人事故です。そのため、補償範囲が限られているので、任意保険でカバーします。
任意保険
既述したように、自賠責保険でカバーできない範囲を補償してくれるのが任意保険です。契約条件や特約によって料金が異なります。法律で加入することが強制されていないとしても、運転リスクに備えるために加入が必要です。
任意保険は車種やグレードによっても料金が異なるので、事前に見積もりをして、自分が必要な条件と保険商品を比較しておきましょう。
車検
車検は、乗用車なら新規登録のときに3年分、そして継続車検で2年ごとに受ける必要があります。業者によって費用は異なりますが、コンパクトカーなら約5万円ほどで車検を受けられます。
さらに基準を満たしていない部品があれば、整備や部品交換が必要です。見積もりをして、事前にいくらになるのか確認しておく必要があるでしょう。
法定点検費
毎年法定点検を行う必要があるため、業者に依頼する際の費用です。乗用車なら約1万円~で法定点検を依頼できます。
点検費用は業者によって異なります。ディーラーは高くなる傾向がありますが、街中の整備工場なら費用を抑えられる可能性があるため、こちらも確認が必要です。
パッソを維持するのに追加でかかる費用

消耗品や諸経費
消耗品や諸経費は、車を維持するのに必要な費用です。環境によっては不要な場合もありますが、メンテナンスが必要なケースを想定して予算をイメージしておきましょう。
タイヤ(スタッドレスタイヤへ変更)
コンパクトカーのタイヤは定期的な交換が必要です。特に冬季にはスタッドレスタイヤへの変更が推奨されます。タイヤの交換頻度は使用状況によりますが、適切なタイヤメンテナンスは安全運転のために重要です。
高速道路
高速道路を利用する際には、通行料金が発生します。軽自動車とは異なり、乗用車なら高速道路の料金は、一般的な乗用車のものとなります。
コンパクトカーは燃費効率がよいため、長距離の移動でも経済的ですが、料金所での支払いやETCカードの利用には注意が必要です。ETC専用の出入り口もあるので、事前に準備しておきましょう。
修理や部品の交換
コンパクトカーの修理や部品交換には費用がかかります。エンジンやブレーキなどの主要部品の維持は特に重要で、定期的な点検とメンテナンスが必要です。
不具合が発生した場合は早めの対応が求められます。定期的に交換が必要なオイルやオイルフィルターの他に、エアコンフィルターやブレーキオイルの交換があるでしょう。
また故障が発生した場合、該当部品の交換が必要です。
カスタム
コンパクトカーのカスタムは多種多様です。カスタムは好みになるので、人によって異なるでしょう。しかし基本的なカスタムとして、ナビやアクセサリーなどは必要となる方が多いです。
ディーラーオプションを選択しなければ、カー用品店で好みのナビや装備を購入し、取り付けすることになります。
購入段階でのグレードや必要となる装備の違いが費用に直結します。ナビを購入するなら約10万円からで、ディスプレイオーディオなら費用を抑えられるでしょう。
メンテナンス
メンテナンス費用は、車やコンディションによって異なります。しかしオイルやオイルフィルターの交換はどの車でも必要です。
オイル交換は依頼する業者によって異なりますが、コンパクトカーなら約3,000円からの費用となるでしょう。タイミングによっては、さらにオイルフィルターの交換が追加されます。
タイヤの溝がなくなればタイヤ交換が必要ですし、冬期はスタッドレスタイヤに交換が必要です。
洗車
洗車の費用は、コイン洗車なのか洗車機なのか、さらには手洗い洗車を依頼するのかによって異なります。
洗車機なら約500円からのコースが選択できます。水洗い洗車、シャンプー洗車、さらに簡易コーティングなどが選択できるものが多いです。撥水コースなどは約1,000円からとなります。
手洗い洗車を依頼するなら、約3,000円からと高額になる傾向がありますが、洗車傷を気にするなら専門業者に依頼するとよいでしょう。
パッソの平均維持費

月額の平均維持費
- ガソリン代:9,500円
- 駐車場代:9,000円
- 月に必要な費用:18,500円
年間10,000km走行するとして、実燃費14.5km/Lで必要なガソリン代を計算してみます。
690L×165円=113,850円
年間で113,850円が必要です。さらに12か月で割ると、約9,500円となりました。
さらに駐車場を借りるなら賃料の支払いが発生します。全国平均として、9,000円ほどが必要です。地域や条件によっても異なりますが、ここでは9,000円で計算します。
両方を合わせると、月に必要な費用は18,500円です。
年額の平均維持費
年間の維持費に必要な項目は、以下の通りです。
- 自動車税:25,000円
- 任意保険:70,000円
- 消耗品:10,000円
- 車検費用:30,000円
年間に必要な維持費:135,000円
自動車税は、毎年4月1日の所有者に課される税金です。排気量によって異なりますが、パッソなら25,000円となります。
任意保険は、加入する保険や特約などの条件によって異なりますが、約70,000円です。もちろん保険料を抑えることもできますが、補償内容との比較が必要です。
その他の消耗品や車検費用は、事前に準備しておく費用となります。
維持費の節約方法は?

自動車保険やガソリン代を節約できます。
自動車保険の節約
自動車保険は、事故や故障時の費用をカバーするために必要ですが、保険料は高額になりがちです。節約するためには、まず保険会社を比較し、自分に合ったプランを見つけることが重要です。
また、無駄なオプションを削除し、必要な保証だけを選ぶことで、保険料を抑えることができます。さらに、安全運転を心掛けることで事故を防ぎ、保険料の引き上げを避けることができます。
インターネットからの申し込みなら割引ができることもありますが、条件を確認しておきましょう。
ガソリン代の節約
ガソリン代は車の維持費の大部分を占めています。節約するためには、エコドライブを心掛けることが重要です。
急加速や急ブレーキは燃費を悪化させるため、なるべく避けましょう。また、不要な荷物を車から取り出すことで、車の重量を軽減し、燃費を改善することができます。
メンテナンス費用の節約
車のメンテナンス費用も節約の対象です。定期的な点検やオイル交換は、大きな故障を防ぐために必要ですが、これらの作業は自分で行うことで節約できます。
また、タイヤの空気圧を適切に保つことで、燃費を改善し、タイヤの寿命を延ばすことができます。これらの小さな工夫で、メンテナンス費用を大幅に削減することが可能です。
定期的に点検をして、大きな不具合が出る前にメンテナンスしておくとよいでしょう。
車検代の節約
車検代を節約するためには、2つのポイントが有効です。まず、車検で必要ない検査項目や予防整備は省略可能です。ただし本当に必要なタイミングもあるので、整備士と整備の計画をしておきましょう。
次に、費用が安い業者を選んだり、割引クーポンを活用したりすることで節約できます。エコカー減税の利用も重要な節約策です。
車検は依頼先によって費用が大きく異なります。車検の前の見積もりをして、費用の比較をしておきます。
パッソの年間維持費が安い傾向の方
パッソの年間維持費が安い傾向の方を見ていきます。走行距離が少なかったり、ガソリンの4WD車を選択する方のポイントを紹介します。
走行距離が少ないユーザー
当然のことですが、走行距離が少ないならガソリン代が低くなるので、維持費が少なくなります。走行距離に応じて交換が必要なオイルやオイルフィルターの交換回数も抑えられるので、維持費も低くなりがちです。
車の部品は走行距離に応じて交換が必要なものが多いため、維持費も少なくなることが多いでしょう。
ガソリンエンジン×4WD
4WDを選択する方ならコンパクトカーのパッソで費用を抑えられます。雪道を走行するので、普通車でも4WDがよい方なら、コンパクトカーのパッソにしておくと、車両本体価格を抑えられるだけでなく維持費も抑えられるでしょう。
走行する道によって異なりますが、コンパクトカーの4WDという選択もできます。
ライバル車との比較
ライバル車種とパッソの維持費の比較をしていきます。他車種と比較すると、パッソの維持費から自分に合った車選びができます。
スズキ ハスラー

トヨタのパッソとスズキのハスラーの維持費を比較すると、軽自動車のハスラーの方が維持費が安くなります。
ガソリン代は実燃費でもハスラーの方がよいと予想されます。排気量が小さいですし、マイルドハイブリッドで加速のときにモーターによるサポートがあるのでガソリンの消費を抑えてくれる装備です。
費用の違いでは、自動車税が軽自動車の10,800円となります。パッソの25,000円と比較すると差額が出てくるでしょう。
その他に車検代やメンテナンス費用も軽自動車の方が安いので、維持費を抑えられます。
マツダ デミオ

画像引用元:マツダ|デミオ
マツダ デミオとトヨタ パッソの維持費を比較すると、維持費の差は以下のようになります。
マツダのデミオの場合は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2種類があります。
維持費の比較をする際のポイントは、やはりディーゼルエンジンの燃費のよさでしょう。軽油を使用するので、ガソリンエンジンよりも燃費がよくトルクがある走りが楽しめます。
特に長距離運転が多いなら、ディーゼルエンジンの恩恵を受けることが多く、トータルの維持費を抑えられます。
街乗りではあまり恩恵を受けられませんが、一定の時間や長距離を運転するなら維持費を比較してみるのもよいでしょう。
日産 マーチ

画像引用元:日産
日産のマーチとトヨタのパッソは、維持費の面では似ている車種といえるでしょう。どちらも新車では購入できないので、購入するとしても中古車となりますし、車格やジャンルが似ています。
マーチもハイブリッドシステムなどは搭載されておらず、ガソリンエンジンのみとなります。
維持費としてはあまり変わらないものの、マーチにはスポーティなグレードも設定されているので、走りのよさならマーチが魅力的です。
コンパクトカーでも走りを追求したいなら、マーチのNISMOなどのグレードを選択するとよいでしょう。マーチの標準グレードであれば、コンパクトカーらしい低燃費で走行できます。
ホンダ フィット

画像引用元:ホンダ
ホンダのフィットとトヨタのパッソの維持費には微妙な違いがあります。維持費の比較をすると、フィットにはハイブリッド搭載グレードが設定されている違いです。
現行モデルと先代のフィットでは、ハイブリッドシステムの違いはあるものの、どちらも低燃費で走行できます。
もちろんガソリンモデルも選択できるので、購入費用を抑えることも可能です。維持費の違いではありませんが、両車を比較したときにフィットの室内空間の広さはポイントとなるでしょう。
パッソも車内の随所に収納スペースがあるので、便利に活用できますが、広さの面でフィットが有利です。車の購入は維持費だけでなく、使い勝手も考慮する必要があるため、両車を比較してみるのがよいでしょう。
まとめ
パッソはコンパクトなボディと運転しやすい形状が魅力の車です。おしゃれなコンパクトカーが欲しいならぴったりといえますが、新車販売が終了したので、在庫がある車両や中古車を探す必要があるでしょう。
程度がよい車両を探しているなら早めに見つけることをおすすめします。弊社カミタケモータースでは、低金利で新車購入ができるので、競合車種を検討しているならぜひお得な買い方を検討してください。
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