2022年11月28日に、日産はセレナのフルモデルチェンジを発表しています。1991年から発売されている人気ミニバンは、6年ぶりのモデルチェンジで6代目になりました。
先代から変わらない車内空間の広さはそのままに、快適性や先進技術搭載によって使いやすいミニバンに進化しています。この記事では、セレナの特徴や先代モデルとの違いを詳しく紹介しています。
セレナの概要
セレナは1991年にバネットコーチのフルモデルチェンジ後の「バネットセレナ」として販売がスタートしています。
当初は商用車としての需要も満たしていたモデルですが、ミニバンとしての立場を確立してきました。
近年多くのミニバンのボディサイズが大きくなり、3ナンバーサイズのモデルが多くなりましたが、セレナは5ナンバーサイズを維持している貴重な車種となっています。
2018年にはシリーズハイブリッドのe-POWERが選択できるようになり、モーターによるスムーズな走りが魅力です。
クラストップレベルの車内スペースが特徴で、ファミリーカーとして人気の車種となってきました。
セレナの特徴
セレナの特徴は大きく分けると、以下の3つです。
- クラストップレベルの広さ
- e-POWERのスムーズな走り
- プロパイロットで安定した走り
さらに詳しく見ていきましょう。
クラストップレベルの広さ
日産のセレナは、1.2Lから2.0Lクラスのミニバンでトップレベルの広さを誇っているのが特徴です。
- 室内長 3,145mm
- 室内幅 1,545mm
- 室内高 1,400mm
ミニバンクラスでの室内の長さと幅が、2022年11月時点の日産調べによるとNo1になっていました。大人数の乗車に対応できるミニバンは、室内の広さが重要なポイントです。
新型セレナは2列目シートだけでなく3列目シートでも、どのシートに座っても快適に乗車できるのが特徴です。
日本の道路事情では、3ナンバーサイズでは走りにくいシーンもあります。その中でセレナは5ナンバーサイズを維持しながらも、室内空間は広々しているので、まさにファミリーカーにぴったりといえるでしょう。
e-POWERによるスムーズな走り
新しいセレナに搭載されているのは、第2世代のe-POWERです。専用エンジンを組み合わせ120kWの高出力なモーターにより、力強い走りと低燃費を実現しています。
e-POWERは完全なモータードライブとなっており、エンジンは発電に徹しています。発電用エンジンは小排気量の物ですし、車速に合わせて回転制御するので、車内に騒音が響くなっているのも特徴です。
大人数で乗車したときでも車内が静かであれば、会話が弾みます。セレナに搭載されているシリーズハイブリッドは、楽しい乗車空間を提供できるのも特徴です。
プロパイロットで長距離も楽々
新型セレナには、プロパイロット2.0がグレード別設定で搭載されています。これはナビゲーションで目的地を設定し、ナビ連動でルート走行を行うものです。状況に応じては同一車線内でハンドルから手を放せるハンズオフも可能です。
高速道路でアクセルやブレーキ、ハンドル操作までアシストしてくれるので、道路の状況に合わせてスムーズに走行できるように自動でアシストしてくれます。
全車標準設定となるプロパイロットは、車線中央をキープしたり車間距離をキープしたりしてくれます。長距離運転の機会が多いのであれば、より安定した走行をサポートしてくれるプロパイロット2.0の搭載がおすすめです。
セレナの遍歴
ここからはセレナの遍歴をご紹介しましょう。初代モデルが発売されてから現行モデルの6代目になるまで、モデルチェンジを繰り返しながらその魅力を高めています。
初代モデル(1991-1999年)
初代モデルはバネットコーチのフルモデルチェンジ版のバネットセレナとして販売され、商用モデルも販売されていました。セミキャブオーバースタイルとなっていましたが、助手席下にエンジンを搭載する方式を採用していました。
この構造はトヨタが発売していたエスティマと似ており、走りのよいミニバンとして登場しました。1994年にマイナーチェンジが行われ、乗用車モデルへのイメージ変化を期待し日産のセレナという名前に変更。バネットは商用車になり、乗用車と商用車に分けられました。
2代目モデル(1999-2005年)
2代目モデルは1999年から発売され、ラルゴと統合モデルとして登場したモデルになります。このモデルからFFレイアウトに変更され、車内スペースが拡大したことや両側スライドドアを採用したことが大きな特徴です。
当初ディーゼルエンジンも設定されていましたが、2001年のマイナーチェンジでガソリンエンジンに統一されました。
3代目モデル(2005-2010年)
三代目モデルは2005年から発売され、「1BOXの可能性をシフトする」というコンセプトでした。日産Cプラットフォームを使用したモデルです。
2007年には国内新規登録台数がミニバン部門で1位となるなど、セレナの人気が高まってきました。
4代目モデル(2010-2016年)
2010年にフルモデルチェンジして4代目となったモデルでは、5ナンバークラス最大級のフロントウインドシールドを採用し、開放感に溢れる視界を確保しました。クランクプーリーベルトで始動させるアイドリングストップシステムを搭載したことにより、静かな再始動を実現しています。
2012年の一部改良により新開発のスマートシンプルハイブリッド「S-HYBRID」が2WD車に搭載されました。使い勝手のよいシートアレンジや車内空間はそのままに、低燃費性能を向上させました。
5代目モデル(2016-2022年)
2016年にフルモデルチェンジした際に、新世代の日産のデザインであるVモーショングリルが採用されてスタイリッシュな外観になりました。グローバルデザインランゲージを導入したことにより、フローティングルーフやシュプールラインが採用されています。
プロパイロットが新採用され、高速道路や自動車専用道路での同一車線に対応した運転操作新システムが利用できるようになりました。これによりミニバンクラスでは世界初となる装備が搭載されます。
セレナの外装
セレナの外装デザインを見ていきましょう。大きな特徴となるのは新型セレナで採用されたフロントフェイスです。先代でもVモーショングリルが採用されていましたが、新型セレナではヘッドランプで表現されているのが特徴です。
ロービーム、ハイビーム、車幅灯が縦に並んでグリルと同じラインで並んでいるため、見た目の印象が大きく異なっています。
新型セレナのプラットフォームは先代型と共通のものですが、フロントマスクが大きく刷新されたことにより異なった印象を与えてくれます。
競合車種と比較するとヴォクシー程オラオラ感が強くなく、ステップワゴンほどシンプルすぎないのでちょうど中間デザインともいえるでしょう。
画像引用元:日産
サイドから見たときの印象は先代モデルと大きな違いはありません。しかし横から見たときでもダイナミックさを感じさせるスタイルになっています。
画像引用元:日産
リアのコンビネーションランプは比較的シンプルなデザインです。全車標準装備されています。
セレナの内装
車内のデザインはファミリーカーとしても使いやすく、装備が充実している内装になりました。インパネにはタッチパネルのオートエアコン操作ボタンやボタン式のATセレクトスイッチがあります。
先代モデルでは従来のATレバーでの操作でしたが、新型セレナからボタン式に変更されています。
プラットフォームはキャリーオーバーされているため、ライバル車種のトヨタのヴォクシーなどと比較すると乗り降りに支障がある可能性はあるので注意が必要です。
しかし乗り込んでしまえば全方位に視界が広がっているので、どのシートに座っても開放感が味わえます。
フロントシート、2列目左右シートにはゼログラビティシートが採用されています。ロングドライブでも疲れにくい中折れ(スパイナルサポート)形状の背もたれパッドがあるので、ロングドライブも快適です。
先代モデルではe-POWER車は7人乗りとなっていましたが、新型セレナは7人乗りと8人乗りも設定されています。
画像引用元:日産
上級グレードの「e-POWER LUXION」は2列目シートに両側アームレストがある「キャプテンシート」が採用されました。
2列目シートはスライド量が最大690mmもあります。足元空間が広々していますし、お子さんが車内で着替えるときに便利です。
注目したいのは3列目シートにもスライド機構が備わっていること。ゆとりのある座面幅と快適に乗車できるクッション性を備えたシートで、3列目シートでも快適に乗車できます。
画像引用元:日産
8人乗りシートには「スマートマルチセンターシート」がe-POWER LUXIONを除く全車に標準装備されており、セットする位置に合わせて便利に使えます。
新型セレナにも先代にもあったデュアルバックドアが採用されているので、便利に使えます。ハーフバックドアが採用されているので、通常の約半分のスペースで荷物の出し入れが可能です。
スペースが限られている駐車場で荷物を出し入れしたいときに使い勝手がよくなる装備です。
「e-POWER LUXION」にはインテリジェントルームミラーが標準装備されているので、車内の状況に関わりなく後方視界を確保できるでしょう。
セレナの走行性能
画像引用元:日産
セレナには日産のシリーズハイブリッドのe-POWERが搭載されています。第2世代のものになりモーター出力が約20%向上しているのが特徴です。エンジンの排気量は1.4Lのものが採用されていますがWLTCモードの燃費は19.3km/Lと向上しています。
e-POWERは、ナビで設定したルートからバッテリーの充電のタイミングを先読みしてくれます。
あらかじめ充電しておき目的地周辺ではEV走行を可能にしました。また坂道があれば登り坂でバッテリーの充電量を減らしておき下り坂で回収できるようにしています。
ガソリンエンジン搭載車はスペック上では先代とほとんど同じですが、実用域での駆動力が向上したハイブリッドを搭載していなくても、スムーズに走行できるでしょう。
先代モデルとの違い
旧型モデルとの違いを見ていきましょう。
優雅なフロントフェイス
画像引用元:日産
フロントフェイスが優雅なデザインになりました。実はボディの大きさでは大きな変化はありません。
先代セレナ
ボディサイズ
先代モデル 全長4,685mm×全幅1,695mm×全高1,865mm
新型モデル 全長4,690mm×全幅1,695mm×全高1,870mm
先代モデル 全長4,770mm×全幅1,740mm×全高1,865mm
新型モデル 全長4,765mm×全幅1,715mm×全高1,870mm(4WD車:1,895mm)
全長4,765mm×全幅1,715mm×全高1,885mm
新型モデルになっても標準グレードでも5mm程度しか変化していません。ハイウェイスターになると、新型モデルの方が25mmほど短くなっているほどです。
水平基調のインパネ周りのデザイン
水平基調のデザインが採用されたインパネ周りは、優れた視界を確保しています。先代モデルでも運転席からの視界は良好でしたが、新型モデルはメーター部分の盛り上がりがなくなったことからさらに見やすくなっています。
最上級グレードの「LUXION(ルキシオン)」
画像引用元:日産
セレナに最上級グレードのLUXIONが設定されています。5ナンバーサイズの規格から15mmのみ全幅が大きくなっていますが、存在感があるスタイリッシュなデザインが採用されています。
エクステリアデザインはほとんど変わりませんが、先進装備が数多く標準装備されています。手放し運転が可能な「プロパイロット2.0」や「プロパイロット パーキング」なども標準装備されているグレードです。合皮のシート素材などインテリアにも専用装備があります。
e-POWERエンジンの排気量が1.4Lにアップした
画像引用元:日産
新型セレナのe-POWERのエンジンが1.2Lから1.4Lにアップしています。組み合わされるモーターの最高出力は先代の136PSだったものが163PSになるなど、最高出力も向上しています。新型になって巡航時からの加速感が増しているのが特徴です。
NAエンジン搭載モデルは、2Lエンジンを搭載しているためミドルサイズミニバンとしては標準的な出力です。
動画でセレナの内外装をチェック
カミタケチャンネルにて、新型セレナの内外装をご紹介しています♪ぜひチェックしてみてください。
セレナの価格
セレナの価格は以下の通りとなっています。
X | 2WD 2,768,700円 |
4WD 3,034,900円 | |
XV | 2WD 3,088,800円 |
4WD 3,355,000円 | |
XV(防水シート車) | 2WD 3,132,800円 |
4WD 3,399,000円 | |
ハイウェイスターV | 2WD 3,269,200円 |
4WD 3,535,400円 | |
ハイウェイスターV(防水シート車) | 2WD 3,313,200円 |
4WD 3,579,400円 | |
e-POWER X | 2WD 3,198,800円 |
e-POWER XV | 2WD 3,499,100円 |
e-POWER XV(防水シート車) | 2WD 3,543,100円 |
e-POWERハイウェイスターV | 2WD 3,686,100円 |
e-POWER ハイウェイスターV(防水シート車) | 2WD 3,730,100円 |
e-POWER LUXION | 2WD 4,798,200円 |
e-POWER ハイウェイスターV 90周年記念車 | 2WD 3,779,600円 |
ハイウェイスターV Vセレクション | 2WD 3,253,800円 |
4WD 3,520,000円 | |
ハイウェイスターV Vセレクション(防水シート車) | 2WD 3,297,800円 |
4WD 3,564,000円 | |
AUTECH | 2WD 3,733,400円 |
4WD 3,933,600円 | |
e-POWER AUTECH | 2WD 4,150,300円 |
セレナの中古相場
セレナの中古相場を見ていきましょう。2022年12月時点の価格ドットコムの中古車情報によると、2016年から発売されたモデルの場合車両価格は、88万円から409万円となっています。
グレード | 年式 | 走行距離 | 価格 |
ハイウェイスター V セレクション | 2018年 | 3.1万km | 225.9万円 |
ハイウェイスター V セレクション | 2015年 | 7.9万km | 159.9万円 |
ハイウェイスター | 2011年 | 2.8万km | 109.9万円 |
20X | 2015年 | 7.7万km | 99.9万円 |
ハイウェイスター V セレクション | 2016年 | 12.1万km | 89.9万円 |
価格を見ていると年式が新しいものは比較的高値を維持していますが、走行距離が延びていたり年式が古いものであれば、100万円よりも安く購入できる車体も多くあります。
シリーズハイブリッドのe-POWER搭載車を検討したいのであれば、2018年2月以降のモデルを選択する必要があります。年式が新しいものは中古車であっても高値を維持しているため、ハイブリッドを希望するなら新車を購入するのもおすすめです。
セレナをお得に購入する方法
セレナをお得に購入する方法を紹介しましょう。新車であればガソリンモデルでも200万円台後半 、e-POWER車の場合には300万円を超える車両価格になっています。ミドルサイズのミニバンでもハイブリッド搭載モデルになると比較的高額になりますし、オプションを加えるとさらに支払額が高くなります。
希望するグレードや装備を選んでも費用負担を抑えるために、ローンの利用を検討する方が多いです。しかしローンの場合は毎月の支払額を一定にできますが、金利という手数料負担が発生します。
そのため総支払額にした時の手数料負担が多くなります。手数料を減らせるのが低金利ローンです。金利はたった数%の違いと感じることがありますが、総支払額にすると何十万円もの差額が発生することがあります。
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