ホンダのステップワゴンは高い居住性と優れた走行性能を備えたミニバンで、日常生活でも大活躍してくれます。ガソリンモデルの他に、e:HEVを搭載したハイブリッドモデルも設定されています。
燃費性能の方はどうなっているでしょうか。今回は、ステップワゴンハイブリッド車とガソリン車の燃費を検証してみます。さらに競合他車との比較もしてみましょう。
ステップワゴンの燃費の特徴
ステップワゴンとステップワゴンの燃費の特徴を見てみましょう。
e:HEVで低燃費で走行できる
ステップワゴンのハイブリッド車には、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イー エイチ イー ブイ)」が搭載されています。低燃費でなめらかな走りを実現したシステムで、あらゆる道で走りの楽しさを味わえます。
ホンダのミニバン型乗用車
ステップワゴンはホンダが製造・販売するミニバン型乗用車です。特徴は四角いボックス型デザイン、広々とした空間、安定した走行性、先進の安全運転システム、コスパの良さなど。
ファミリーカーとしても人気で、通勤や通学、お買い物、週末のレジャーと大活躍してくれます。
タイプは3種類
ステップワゴンのタイプは次の3種類です。
- AIR
- SPADA
- SPADA PREMIUM LINE
AIRはボックスシェイプが一層際立ったタイプ。縦基調のリアコンビネーションランプに上質なメッキモールで全体が引きしまり、よりシンプルでクリーン、頼もしいデザインになっています。
シート表皮はソファーのようなメランジ調で、汚れは目立ちにくく、座り心地は快適そのものです。
SPADAは上質で力強く、伸びやかなシルエットが映えるタイプ。厚みを持たせたリアバンパーにボディー下部を囲むメッキモール、テールゲートスポイラーとが組み合わさったためです。ダーククロームに仕上げたシャープなメッキパーツは品格も生み出しています。
SPADA PREMIUM LINEはSPADAの良さをさらに高め、機能を充実させたタイプです。ダーククロームメッキパーツはプラチナクローム仕上げになり、より上質で大人っぽい雰囲気に。FF車には専用デザインの17インチアルミホイールを装備しています。
価格
ステップワゴンの価格を確認しておきましょう。
グレード | FFの価格 | 4WDの価格 |
e:HEV SPADA(ハイブリッド) | 3,696,000円 | – |
e:HEV AIR(ハイブリッド) | 3,437,500円 | – |
e:HEV SPADA PREMIUM LINE(ハイブリッド) | 3,912,700円 | – |
SPADA(ガソリン) | 3,312,100円 | 3,532,100円 |
AIR(ガソリン) | 3,053,600円 | 3,295,600円 |
SPADA PREMIUM LINE(ガソリン) | 3,528,800円 | 3,719,100円 |
※価格はすべて消費税込み
ステップワゴンの燃費はどれくらい?
それでは本題のステップワゴンの燃費性能を確認してみましょう。
カタログ燃費
まずステップワゴンのカタログ燃費からです。以下のような数字になっています。
グレード | WLTCモード燃費(km/L) | JC08モード燃費(km/L) |
e:HEV SPADA(ハイブリッド) | 19.6 | |
e:HEV AIR(ハイブリッド) | 20.0 | |
e:HEV SPADA PREMIUM LINE(ハイブリッド) | 19.5 | |
SPADA(ガソリン) | FF:13.74WD:13.1 | FF:15.44WD:14.5 |
AIR(ガソリン) | FF:13.9AWD:13.3 | FF:15.44WD:14.5 |
SPADA PREMIUM LINE(ガソリン) | FF:13.24WD:13.1 | FF:15.24WD:14.5 |
実燃費
続いて、ステップワゴンの実燃費です。「e燃費」という実燃費データを収集しているサイトの数字を参照します。
AIR / SPADA / PREMIUM LINE / (ハイブリッド)「乗車定員7人/8人 | 15.65km/L |
AIR / SPADA / PREMIUM LINE / (ガソリン車ターボ・FF)「乗車定員7人/8人」 | 11.30km/L |
AIR / SPADA / PREMIUM LINE / (ガソリン車ターボ・4WD9「乗車定員7人/8人」 | 10.07km/L |
実燃費はユーザーが実際に走行した場合の燃費になるので、カタログ燃費よりも低くなるのが普通です。
ハイブリッドモデルの方が燃費がよいとはいえ、車両価格の差額もあります。普段の走行距離が低いのであれば、あえてガソリンモデルを選択するのもよいでしょう。
ステップワゴンのパワーユニットの違い
ステップワゴンのハイブリッド車とガソリン車ではパワーユニットが違います。以下で両者のパワーユニットの特徴を見てみましょう。
まずステップワゴンハイブリッドに搭載されているパワーユニットは2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」です。電気自動車に近いハイブリッドで、モーターとエンジンの両方の良さを活かせるようになっています。
「e:HEV」の特徴はなめらかな走り出し、パワフルな加速、自分の意思に応じるレスポンス。電気の力でどこでも思いのまま気持ちよく走れます。
走行モードは3種類です。
- EVモード:バッテリーからの電気によりモーターのみで走行。ガソリンは使わない。
- ハイブリッドモード:エンジンの力で発電した電力で走行用モーターを駆動。加速時にはバッテリーからの電力を合わせて走行用モーターで走る。
- エンジンモード:エンジンの力で走行。低燃費で高速走行ができる。
日常の走行のほとんどはモーターを中心にして、パワフルかつ静かな走りになり、走行シーンに応じてモードを切り替えれば、効率の良い走りができます。
続いて、ガソリン車のパワーユニットを見てみましょう。
ガソリン車に搭載されているのは1.5L VTECターボエンジン。アクセルに対するレスポンスが非常にいいエンジンで、走っていて気持ちがいいです。
しかも小型で低燃費、それでいて多人数乗車の時でも力強くターボが利き、加速もスムーズです。発進時や高速道路などでも1.5L VTECターボエンジンの頼もしさを実感できるでしょう。
競合他車の燃費と比較
ステップワゴンと競合他車の燃費を比較してみましょう。比較することで、ステップワゴンの燃費性能の実際が見えてきます。
トヨタ ヴォクシー
トヨタヴォクシーの燃費は以下のようになっています。
グレード | WLTCモード燃費(km/L) |
HYBRID S-Z 2WD(7人乗り) | 23.0 |
HYBRID S-G 2WD(7人乗り) | 23.0 |
HYBRID S-G 2WD(8人乗り) | 23.0 |
HYBRID S-Z E-Four(7人乗り) | 22.0 |
HYBRID S-G E-Four(7人乗り) | 22.0 |
S-Z 2WD(7人乗り・ガソリン) | 15.0 |
S-Z 4WD(7人乗り・ガソリン) | 14.3 |
S-G 2WD(7人乗り・ガソリン) | 15.0 |
S-G 4WD(7人乗り・ガソリン) | 14.3 |
S-G 2WD(8人乗り・ガソリン) | 15.0 |
S-G 4WD(8人乗り・ガソリン) | 14.3 |
ステップワゴンとヴォクシーの比較では、ヴォクシーの方が低燃費を実現しています。ステップワゴンとヴォクシーで燃費が異なる理由として、パワーユニットの違いだけでなく、車重の違いもあります。
ヴォクシーよりもステップワゴンは約1,800kgあるので、車重が軽いヴォクシーの方が有利です。
トヨタのハイブリッドシステムは、低燃費で走行できるので、燃費を重視するならヴォクシーとどちらがよいか検討するのがおすすめです。
日産 セレナ
ステップワゴンと日産セレナの燃費を比較してみましょう。
グレード | WLTCモード燃費(km/L) |
X | 13.4 |
XV | 13.0 |
ハイウェイスターV | 13.0 |
e-POWER X | 20.6 |
e-POWER XV | 19.3 |
e-POWER ハイウェイスターV | 19.3 |
e-POWER LUXION | 18.4 |
ステップワゴンとセレナの燃費を比較してみると、大きな差はないようです。セレナに採用されているのは、e-POWERと呼ばれるシリーズ式ハイブリッドです。
e-POWERは燃費のよさだけでなく、スムーズな走行性能が魅力。
ステップワゴンの燃費を良くするコツ
ステップワゴンの燃費はまずまずで、燃料費をそれほど気にせずに運転できます。ただ、さらに燃費を良くするコツもあるので、紹介しましょう。
なるべく急加速や急ブレーキはしない
急加速、急発進、急ブレーキなど「急」という文字がつく運転では、エンジンに大きな負担がかかり、一時的に燃料消費量が増大します。そうなれば、燃費も悪くなります。
燃費を良くしようと思ったら、乱暴な運転はやめ優しく車を扱うことです。ゆっくりとアクセルやブレーキを踏むように心がけるだけでも、燃費は向上します。
アイドリングは少なく
アイドリングを少なくすることも燃費を良くする方法です。アイドリング時には車は動いていませんが、エンジンがかかったままなので、ガソリンが消費されています。
無駄なガソリン消費は燃費を下げる原因になるので、なるべく停車時はエンジンを切るようにしましょう。
ステップワゴンの場合は、2012年からアイドリングストップシステムが全車に標準装備されるようになりました。そのため、無駄なアイドリングをしないで済むようになっています。
タイヤの空気圧を下げない
タイヤの空気圧のチェックをしてください。タイヤの空気圧が下がると、地面との摩擦がエンジンの大きな負荷になりやすくなり、燃費が悪くなります。
タイヤの空気圧は定期的に測り、適正値で運転するようにすれば、燃費にいい影響が及ぶでしょう。
燃費向上アイテムを使う
車の燃費を向上させるアイテムも販売されています。低燃費タイヤ、効率が良くなる給排気パーツ、エンジン内部の汚れを除去できる添加剤やエンジンオイルなどいろいろあります。
値段が高いアイテムもありますが、長い目で見ると、燃費が良くなることで節約になりますから、購入して使ってみるのもおすすめです。
ステップワゴンの走行性能は?
ステップワゴンは走りが良いことで定評のある車です。車体は以前のモデルよりも大きくなっていますが、走行性能が悪くなったという声は聞きません。取り回しも良く、ステアリング操作に対する反応も自然で素直。
アクセルに対するレスポンスも良く、巡航運転もスムーズです。モデルチェンジしてもステップワゴンの走行性能が落ちることはありませんでした。
特にe:HEVモデルは、日常の走行シーンのほとんどをモーターで駆動させるので、スムーズに走行できます。また高速道路ではエンジンと車輪を直結して、エンジンの力で低燃費に走行可能です。
ガソリンモデルは、アクセルの応答性がよいので気持ちのよいエンジンになっています。低速からしっかり力強く走行できます。
燃費性能に優れたステップワゴン!乗り心地も快適
今回は、ステップワゴンの燃費について詳しくまとめてみました。
ステップワゴンの燃費はハイブリッド車はもちろん、ガソリン車も悪くないです。街中を快適に走れるミニバンであるステップワゴンは燃料消費をそれほど気にせずに運転できるので、ぜひ選んでほしい車種です。
よくある質問
- ステップワゴンのカタログ燃費は?
-
ステップワゴンのカタログ燃費(WLTCモード燃費)はハイブリッド車で約20.0km/L、ガソリン車で13km/L台です。ミニバンとしては優れた燃費性能になっています。
- ステップワゴンの実燃費は?
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ステップワゴンの実燃費はe燃費によると、ハイブリッド車で15.65km/L、ガソリン車のFFで11.30km/L、4WDで10.07km/Lとなっています。カタログ燃費は自動車メーカーが整った条件の下で計測した数値です。実燃費は実際の公道を走行させた場合の数値。普通はカタログ燃費より実燃費の数値の方が低くなります。
- ステップワゴンの燃費をよくするには?
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ステップワゴンの燃費を良くする方法をすでに紹介しましたが、もう一度おさらいしてみましょう。
- 急発進・急加速・急ブレーキなどをしない
- アイドリングは少なくする
- タイヤの空気圧を下げない
- 燃費向上アイテムを使う
元々燃費の良いステップワゴンですが、上記の方法も試してみて、さらに燃費を向上させてください。