ダイハツの人気スーパーハイトワゴンのタント。そのタントのアウトドア向けデザインモデルといえるのが、タント ファンクロスです。
タント ファンクロスはアクティブな雰囲気があるデザインですが、燃費はどのくらいになっているでしょうか?この記事では、タント ファンクロスの燃費について解説します。
タント ファンクロスはどんな車?
タントファンクロスとは?
ダイハツの「タント ファンクロス」は、「タント」の派生モデルとして、2022年10月に発表されました。これは、「タント」が2019年7月にフルモデルチェンジを経てからの新たな展開です。
「タント ファンクロス」の登場背景には、アウトドアレジャー需要の高まりがあります。このニーズの高まりを受けて、マイナーチェンジのタイミングで「タント ファンクロス」を追加しました。
また、「タント ファンクロス」は、ファミリー層を意識したモデルとして位置づけられています。すでにダイハツにはクロスオーバーSUVの「タフト」が存在しますが、「タント ファンクロス」は、タントと車高やパワートレインに変更はありません。
それでもアウトドアが似合うデザインと装備を備えたモデルとして、登場しています。
タントファンクロスの特徴
ダイハツのタント ファンクロスは、アウトドアに適したスタイルを持つ軽スーパーハイトワゴンとして、多くの人々から支持を受けています。その力強いデザインは、四角いヘッドランプとタフなフロントグリルにより表現され、その活力あふれる外観が特徴的です。
また、タントシリーズの代名詞である「ミラクルオープンドア」を採用しており、その使い勝手の良さがユーザーにとって大きな魅力となっています。さらに、アウトドアレジャーでの使用を想定した専用装備も特徴的で、撥水加工のフルファブリックシート表皮や防水加工シートバックなどが装備されています。
これらの特徴により、タント ファンクロスはアウトドア活動を楽しむ方々にとって理想的な選択肢となっています。そのため、アウトドアを愛するすべての人々に、タントファンクロスを強くおすすめします。
タント ファンクロスの燃費性能
タント ファンクロスの燃費性能を見ていきます。カタログ燃料消費率の他に、実燃費を解説します。
タント ファンクロスのカタログ燃費
タント ファンクロスのカタログ燃料消費率は以下の通りです。
駆動方式 | 2WD | 4WD | ||
グレード | ファンクロスターボ | ファンクロス | ファンクロスターボ | ファンクロス |
JC08モード | 24.3 | 26.4 | ― | 25.1 |
WLTCモード | 20.6 | 21.9 | 19.6 | 21.4 |
市街地モード | 19.4 | 20.1 | 18.0 | 19.5 |
郊外モード | 21.8 | 23.4 | 20.8 | 22.6 |
高速道路モード | 20.4 | 21.8 | 19.6 | 21.6 |
燃料消費率は、カタログ上の数値で実燃費はそれよりも落ちる傾向があります。WLTCモードのカタログ燃料消費率であれば、実走行に近いシーンでの計測ですが、それでも実燃費は落ちます。
タント ファンクロスのカタログ燃費では、ターボ車でも燃費が落ちにくいことが注目できるポイントです。2WD車であればターボを搭載していても、カタログ燃料消費率が20km/Lを超えているので、パワーと燃費の両立ができているといえるでしょう。
タント ファンクロスの実燃費
燃費計測サイトのe燃費の情報では、タント ファンクロスの実燃費は以下の通りです。
- 2WD:18.26km/L
- 4WD:15.80km/L
- ターボ 2WD:17.75km/L
- ターボ 4WD:13.84km/L
※e燃費
ターボが搭載されていると、どうしてもカタログ燃料消費率よりも数値が落ちますが、NAであれば実燃費もよいといえるでしょう。
タント ファンクロスのエンジンの特徴や走行性能
タント ファンクロスのエンジンの特徴
タント ファンクロスに搭載されているエンジンは、気持ちよい加速を実現しています。自然吸気エンジンは、軽ハイトワゴンクラスで、クラストップレベルの低燃費を実現しています。
ターボエンジン搭載車であれば、過給してしっかり加速してくれるのでゆとりがあるでしょう。4人乗車や幹線道路への合流の場面で安心です。
タント ファンクロスの走行性能
タント ファンクロスには、DNGAに基づくプラットフォームを採用しています。このプラットフォームは、アンダーボディやサスペンションを高剛性化して、車両を安定化させるものです。
剛性の高いボディだけでなく、スプリングを調整することで、乗り心地も向上させています。安定感ある走りと乗り心地を両立しているので、心地よく走行できるでしょう。
ライバル車のカタログ燃費と比較
スズキ「スペーシアギア」
スズキが発売していたスペーシアギアは、タント ファンクロスと同様にアウトドアテイストのスーパーハイトワゴンです。
スペーシアをベースに、専用の加飾によって独特のデザインを持っています。2023年12月に販売が終了しましたが、丸めのヘッドライトや塗り分けられたボディカラーなどがベース車両のスペーシアとは異なった印象を与えてくれます。
スペーシアギアのカタログ燃料消費率は、以下の通りです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃料消費率(WLTCモード) |
HYBRID XZ | 2WD | 21.2km/L |
4WD | 20.2km/L | |
HYBRID XZターボ | 2WD | 19.8km/L |
4WD | 19.2km/L | |
MY STYLE | 2WD | 21.2km/L |
4WD | 20.2km/L |
タント ファンクロスと比較すると、同じようなカタログ燃料消費率ですが、スペーシアギアにはマイルドハイブリッドシステムが搭載されていました。
加速時にはモーターによるアシストがあるので、力強い加速を見せてくれます。特にターボとマイルドハイブリッドを組み合わせているのは、軽自動車では少ないため、タント ファンクロスと比較するポイントになるでしょう。
マイルドハイブリッドシステムが搭載されているとはいえ、あくまでもマイルドなので圧倒的な燃費というわけではありません。燃費の差は大きくはないと考えられるので、エクステリアやインテリアの好みで選択するのもよいでしょう。
ホンダ「N-BOX」
ホンダのN-BOXは、軽自動車の人気モデルです。2023年10月6日に3代目にフルモデルチェンジして発売されましたが、先代モデルも軽自動車の販売台数でトップになり、圧倒的な人気を誇っていました。
現行モデルのカタログ燃料消費率は以下の通りです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃料消費率(WLTCモード) |
N-BOX | 2WD | 21.6km/L |
4WD | 19.4km/L | |
N-BOXカスタム | 2WD | 21.5km/L |
4WD | 19.4km/L | |
N-BOXカスタムターボ | 2WD | 20.3km/L |
4WD | 18.4km/L |
N-BOXもタント ファンクロスと同様に、ターボモデルとNAエンジンモデルがあります。カタログ燃料消費率は、タント ファンクロスとほとんど変わらないカタログ燃料消費率になっています。
N-BOXは先代モデルからエンジンの燃費性能が上がっており、実燃費も向上しているのが特徴です。
上質な内装と燃費性能がアップしたN-BOXは、タント ファンクロスの競合車種となるでしょう。一方でタント ファンクロスのように、アウトドアスタイルのデザインは用意されていないので、デザインの好みは分かれるでしょう。
日産「ルークス」
ルークスは日産が発売しているスーパーハイトワゴンです。特にルークスは、一部グレードにプロパイロットを搭載しており、安全性に優れているモデルです。
安全性能を重視したいなら、タント ファンクロスとどちらがよいか悩むポイントとなります。
主なグレードのスペックは、以下の通りです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃料消費率(WLTCモード) |
S | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 19.0km/L | |
X | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 19.0km/L | |
Xターボ | 2WD | 19.2km/L |
4WD | 17.5km/L | |
ハイウェイスターX | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 19.0km/L | |
ハイウェイスターGターボ | 2WD | 19.2km/L |
4WD | 17.5km/L |
ルークスにはスマートシンプルハイブリッドというマイルドハイブリッドシステムが搭載されています。モーターによるアシストがあるので、加速時にサポートしてくれます。またアイドリングストップの際に、ガソリンの消費を抑えてくれるのがポイントです。
タント ファンクロスには搭載されていないので、燃費性能を重視するかが違いになるでしょう。しかしスマートシンプルハイブリッドはあくまでマイルドハイブリッドなので、カタログ燃料消費率としてはそれほど差が出ません。
実車を乗り比べてみて、運転性能の違いを比較してみるとよいでしょう。
三菱「デリカミニ」
デリカミニは、三菱から発売されているアウトドアテイストのスーパーハイトワゴンです。他のモデルとの違いは、スーパーハイトワゴンですが、しっかりと悪路走破性を高めているということです。
もちろん軽自動車でスーパーハイトワゴンなので本格的とはいえないですが、キャンプ場までの砂利道なら安心して走れるでしょう。
搭載されているエンジンは、NAとターボです。デリカミニのグレードとカタログ燃料消費率は以下の通りです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃料消費率(WLTCモード) |
G | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 19.0km/L | |
G Premium | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 19.0km/L | |
T | 2WD | 19.2km/L |
4WD | 17.5km/L | |
T Premium | 2WD | 20.9km/L |
4WD | 17.5km/L |
ターボとNAエンジンの差はほとんどありません。実燃費では差が出てくることが多いですが、カタログ燃料消費率として優秀なので、普段の乗車シーンに合わせて選択するとよいでしょう。
タント ファンクロスともカタログ上の数値は大きく変わらないため、好みで選択できます。もし悪路走破性を重視するなら、メーカーとしても悪路走破性を売りにしているデリカミニがおすすめです。
まとめ
タント ファンクロスは、ベースとなっているタントと同様に低燃費で走行できます。DNGAのプラットフォームを採用したことにより、安定して走行できるのも魅力です。
アクティブに使うのにぴったりなデザインになっているので、街乗りからアウトドアまで活躍するでしょう。