トヨタ車にも知っておくと便利に活用できる機能があります。また設定しておくと実は便利という機能もあります。
普段は気にしていなくても、いざというときに役立つ点も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。


【ウェルカムパワースライドドア】

ウェルカムパワースライドドアは、子どもを抱っこしてる時や荷物で両手がふさがっている時に超便利!アルファードやシエンタなどファミリーカーで活躍します。
スマートキーを持って車に近づくだけで、自動的にスライドドアが開きます。わざわざ手でドアハンドルを触らなくてもいいのが特徴です。
子どもを抱っこしている時って、片手どころか両手ふさがってたりしますよね? その状態で「ちょっとドア開けて」と言われても操作するのは無理ですよね。でも、この機能があれば近づくだけでスライドドアが開くので、抱っこしたままでもそのままスッと車に乗せられれます。
しかも、買い物帰りで荷物が両手いっぱいのときにも役立ちます。カギを探す必要もないし、肩や肘でなんとかドアをこじ開ける必要もありません。近づいただけで車が「はいどうぞ!」という感じで開いてくれるので、まさに未来感ある便利機能です。
使ってみると本当に「なくてはならない」装備だと実感できます。家族持ちの方はもちろん、日常的に荷物を運ぶことが多い方にもおすすめです。
対応車種例)ルーミー
【予約ロック機能】

バックドア予約ロック機能は、ドアが閉まるのを待たなくてOKです。荷物を積んでそのまま立ち去ってもロックされます。
バックドア、つまりリアゲートを閉めるとき、普通なら「完全に閉まってから」カギがかかります。でもこの機能を使うと、閉まりきる前にロックを予約できてしまいます。
どういうことかというと、荷物を積み込んですでに離れたいときに、バックドアが「ガコンッ」と閉じるまで待たなくてよくなります。キーのボタンや車両のスイッチでロックを予約しておけば、閉まり終わった瞬間に自動で施錠されます。つまり、荷物を持ったまま振り返らずにサッとその場を離れても、ドアはちゃんとロックされるのです。
地味にありがたいのは雨の日とか夜道のときです。傘を持ちながら荷物も持って、さらに「閉まるのを待つ」のがなくなるわけです。しかもセキュリティ的にも安心で、閉まる途中に忘れて立ち去っても勝手にロックしてくれるので、施錠忘れの心配もないので安心です。
スライドドアに予約ロック機能が搭載されている車種もあります。
対応車種例)アルファード、ヴェルファイア、シエンタ(スライドドア)
【カスタマイズ可能なメーター表示(マルチインフォメーション)】

燃費表示や走行支援情報、ナビの案内など自分の使いやすいスタイルに設定できます。一番運転中に目にする部分だからこそ、カスタマイズできるのは大きいです。最近の車だとメーター内に「マルチインフォメーションディスプレイ」っていう液晶が組み込まれていて、ここに表示される内容を自分好みに切り替えられます。
例えば燃費。瞬間燃費や平均燃費を出して「今エコ運転できてるかな?」と確認したり、航続可能距離を見て「あとどれくらい走れる?」ということが一目でわかったりします。さらに、レーンキープアシストや前車との車間距離も表示できるので、安全支援系の機能をフルに活かしたい人にはありがたいですよね。
ナビ案内をメーターに表示できる車種であれば、さらに便利です。センターの画面をチラ見しなくても、メーターの視線移動だけで次の曲がり角や進行方向が確認できます。高速道路の分岐とかで本当に役立ちます。
しかも、この切り替え操作はステアリングのスイッチでポチポチとできるので、走行中でも直感的に操作可能です。「自分が見たい情報を、自分のタイミングで、メーターの中に表示できる」という自由度があるわけです。
【ハイブリッド車のメンテナンスモード】

ハイブリッド車のメンテナンスモードは、整備時にエンジンを強制的にかけたいときや、ハイブリッドシステムの点検をしたいときに必要になるのがメンテナンスモードです。
手順を細かく説明します。
1.エンジンOFFの状態からスタート
ブレーキペダルを踏まずに「POWER」スイッチを2回押す(このとき、スイッチは赤く点灯)。
2.最初のアクセル操作
ギアが「P」レンジにあることを確認。
左足でブレーキを踏みながら、右足でアクセルペダルを複数回踏み込む。
- 2回:2WD整備モード (2WD MAINTENANCE MODE)
- 3回:2WD認証モード (2WD CERTIFICATION MODE)
- 4回:4WD整備モード (4WD MAINTENANCE MODE)
- 5回:4WD認証モード (4WD CERTIFICATION MODE)
3.ギアを「N」に切り替え
ブレーキを踏んだまま、ギアを「P」から「N」へ。
切り替え後、再び右足でアクセルペダルを2回踏み込む。
4.ギアを「P」に戻す
ブレーキを踏み続けたまま、ギアを「N」から「P」に戻す。さらに右足でアクセルペダルを2回踏み込む。
【メンテナンスモードの活用法】
基本的にメンテナンスモードは、ディーラーや整備工場で点検するとき、あるいは車検の検査時に使われるモードです。ハイブリッドシステムを無効化して、エンジンだけで駆動する状態にするものです。「緊急時に助かる場面」でこのメンテナンスモードが必要となります。
モードによる活用方法は以下の通りです。
2WD整備モード(2WD Maintenance Mode)
このモードは、点火時期の確認やCO/HC測定といった排ガス検査、さらにはスピードメーターテスターや二輪シャシダイナモメーターによる試験で活躍します。
主な制御内容は以下の通りです。
- シフトポジションPでの強制アイドリング
- TRC(トラクションコントロール)の解除
- リヤモーター制御の停止による2WD走行化
モーター駆動を切り離して前輪駆動状態に固定し、検査機器に適した挙動にする仕組みです。
2WD認証モード(2WD Certification Mode)
こちらも同様にスピードメーターテストや二輪ダイナモ試験に使われますが、整備モードに比べてシンプルな制御です。
- TRCの解除
- リヤモーター制御の停止
余計な補正を働かせないことで、検査機関での認証試験が正しく行えるように設計されています。
4WD整備モード(4WD Maintenance Mode)
四輪駆動車特有の試験に対応するのがこのモードです。例えば、4輪シャシダイナモメーターでの検査や、エンジン調整・排ガス測定時に利用されます。
制御内容は以下の通りです。
- シフトPでの強制アイドリング
- TRCの解除
2WDとは異なり、リヤモーターを停止せず、四輪駆動状態を維持したまま検査可能にする点が特徴です。
4WD認証モード(4WD Certification Mode)
同じく4輪シャシダイナモ試験専用のシンプルなモードで、TRCを解除するのみ。外部試験機関での測定を前提とした制御です。
例えば、他車のバッテリー救援。普通はハイブリッド車でジャンプスタートの“供給側”になるのはNGとされています。理由はシンプルで、モーター駆動や電圧系統が複雑だから下手に電気を触るとリスクが高いからです。
ところがメンテナンスモードに入っていると、モーターが完全にオフになってエンジン駆動だけになります。つまり「普通のガソリン車」と同じ状態になるので、他車のバッテリーを救援できるようになります。
【リレーアタック対策「節電モード」】

最近よく耳にする「リレーアタック」をご存知でしょうか。スマートキーの便利さを逆手にとった盗難手口で、キーから出ている微弱な電波を中継して車を開錠・始動させてしまうという、かなり厄介な手法です。これに対抗する方法のひとつが「節電モード」です。
仕組みはシンプル。キーが常時発している電波そのものを止めてしまいます。要するに「そもそも電波を出さなければリレーアタックのしようがない」という理屈です。盗難対策としては合理的で、しかも副次的にキーの電池寿命も延びるという一石二鳥の効果があります。
節電モードに設定するのは簡単で、以下の通りです。
・スマートキーの施錠ボタンを押しながら解除ボタンを2回押す
そうするとキーが完全にスリープ状態になり、電波を出さなくなります。もちろん、その間はスマートエントリーは使えなくなるので、解錠はリモコン操作か物理キーが必要になります。
【スマートキーでの窓の開閉】

実はスマートキーの「ドアアンロックボタン」や「ドアロックボタン」を長押しすることで、パワーウィンドウを一斉に開けたり閉めたりできます。
例えば夏場。炎天下で駐車して車内がサウナ状態になってるとき、ドアを開ける前にリモコン操作で一気に窓を開けて空気を入れ替えられます。逆に降りたあと、「窓閉め忘れたかも!」と気づいたときでも、キー操作で一斉に閉められるので便利です。
ただし注意点があり、すべての車でできるわけではありません。対応車種と非対応車種があって、同じ車種でもグレードや年式で違ったりします。取扱説明書で確認してみるのが確実です。
【スマートキーの電池残量チェック】

意外と見落としがちですが、スマートキーにもちゃんと「電池切れサイン」があります。ボタンを押したときに、赤いランプが“ピカッ”と光る仕組みになっています。この赤ランプが光らなくなったら「あ、そろそろ電池交換の時期だな」という合図となります。
これが一番わかりやすいセルフチェック方法です。車に近づいてもドアが開かないとか、プッシュスタートが反応しにくいっていう症状が出る前に、このランプで気づけるのがポイントです。
ボタンを押したときに赤ランプが光らなかったら、電池交換のタイミングです。ランプが点かなくても「ギリギリ動く」ことがあります。これがまた厄介で、つい放置すると、ある日突然キーが反応しなくなる…なんてこともあります。本当におすすめなのは、ランプが点かなくなった時点で早めに電池交換してしまうことです。
【ディスプレイオーディオのサービスメニュー】

普段はユーザーが意識しない「隠しメニュー」みたいなものがディスプレイオーディオに用意されています。それが「サービスメニュー」と呼ばれるものですが、これを知っているとちょっとした点検や動作チェックが自分でもできてしまいます。
チェックする方法
- エンジンをかける
- メニューを長押し、イルミスイッチをオフからオンを3回繰り返す
サービス検査
オーディオボタンを押しながら、イルミスイッチをオフからオンを3回繰り返す
- ボタンのチェックや音量の調整ができる
- オプションのナビでも同じことができる
このモードではボタンの動作確認や、音量バランスの調整といったことができるようになっています。普段「このボタンちゃんと効いてる?」とか「ボリュームのレベル合ってる?」といった疑問があるときに便利ですし、実際にディーラーでも点検時に使われています。
ちなみに、オプションのナビでも同じようにサービスメニューに入れる仕組みになっています。つまり、オーディオ本体だけじゃなく、ナビを追加している人も同じようにチェックが可能というわけです。
【スマートキーのロック音】

画像引用元:トヨタ
「ピッ!」っていうあのロック音、実は設定で変えられるってご存じですか? 多くの車には、スマートキーでロック・アンロックしたときのブザー音を調整できるメニューが隠れています。
方法は意外とシンプル。まずディスプレイのメインメニューから歯車マーク、つまり「設定」アイコンを選びます。そこから「車両カスタマイズ」に進むと、細かい設定がいろいろ出てきます。その中に「ドアコントロール」という項目があります。さらにその中を開くと「ブザー音量」という設定が用意されています。
- メインメニューの歯車マーク
- 車両カスタマイズ
- ドアコントロール
- ブザー音量
ここで音量を調整できるので、「夜は音が大きすぎて近所に響くのが気になるから小さめに」とか、「逆に昼間の騒がしい場所では大きめにして確認しやすく」といった自分好みにカスタマイズできます。
【LDA(レーンディパーチャーアラート)警告手段変更】

画像引用元:ヤリス | トヨタ自動車WEBサイト
最近の車には当たり前のように付いている「LDA」、つまりレーンディパーチャーアラートですが、これ実はただ警告音を鳴らすだけではありません。設定をいじることで、どんな方法でドライバーに注意を促すかを自分で選べます。
やり方はマルチインフォメーションディスプレイから入っていきます。メニューの中に「レーンディパーチャーアラート」という項目があるので、それを開くと「警告手段」という設定が出てきます。ここで「音」だけで知らせるか、それとも「ステアリングの振動」で知らせるかを選べます。
この「振動で知らせる」っていうのが結構ポイントで、警告音だと音楽を聴いていたり、同乗者と会話しているときに気づきにくいことがあります。でもハンドル自体が「ブルブルッ」と震えると、ダイレクトに手に伝わるので見落としにくくなります。まさに物理的に車線のはみ出しを教えてくれるわけです。
「聴覚」か「触覚」か、自分に合ったスタイルを選べます。安全装備がただ“ついているだけ”ではなく、ドライバーの個性に合わせて調整できるのがよいところといえるでしょう。
対応車種例)Toyota Safety Sense搭載車種でLDA搭載モデル
アルファード、ヴェルファイア、アクア、ヤリス、カローラスポーツなど
まとめ
トヨタ車にもたくさんの機能があります。特に最近の車には、設定可能な機能があるので、好みに合わせて、また使用シーンに合わせて設定しておくことをおすすめします。設定できないと思っていたものでも、ナビ画面やメーターにあるマルチインフォメーションディスプレイで設定できることがあるので、参考にしながら設定してみてください。




