「もうすぐ車検だけど車検費用ってどれぐらいかかる?」
「ディーラーとか整備工場とか、場所によって車検費用は変わるの?」
とお悩みの方に向けて、車検費用の内訳や相場についてまとめてみました。
車検とは?値引きできるの?
車検とは?
車検(自動車検査登録制度)とは、車が保安基準に適合しているかを一定期間ごとに検査する制度です。車検は法律で義務付けられており、車が公道を走るには、必ず車検を受ける必要があります。
自家用乗用車や軽自動車の場合、初回の車検は新車登録から3年後で、それ以降は2年間隔で車検を受けます。つまり新車登録から3年、5年、7年、9年…が車検のサイクルです。
車検で値引きは可能?
車検の法定費用は一定ですが、車検基本料などで値引きできる場合があります。もちろん業者によって異なるので、事前に確認しておく必要があるでしょう。
早めに予約しておくと割引サービスが利用できる場合があるため、直前よりも計画的な準備が大切です。
車検の費用はどのくらいが目安?
車検費用とは「法定費用」と「車検基本料」の2つをあわせた費用のことをいいます。
車検費用 = 法定費用 + 車検基本料
※業者や整備内容によってはその他の追加費用がかかる場合もあります。
排気量1500cc以下のコンパクトカー
排気量1500cc以下のコンパクトカーの車検費用の相場は、6~8万円程度が目安です。
排気量660cc以下の軽自動車
排気量660cc以下の軽自動車の車検費用の相場は、4~6万円程度が目安です。
上記の金額はあくまでも目安で、整備や部品交換が必要な場合は金額が増えます。
また、ディーラーやカー用品、整備工場、車検専門店など、どの業者に車検を依頼するかによっても金額は異なります。
法定費用の内訳
まず、車検費用の中の法定費用について解説します。
法定費用とは、
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 印紙代
の3つを合計した費用のことです。
法定費用 = 自動車重量税 + 自賠責保険料 + 印紙代
- 自動車重量税
-
自動車重量税はその名前の通り主に車の重さによって課税されます。乗用車の場合は車両重量0.5t刻みで税額が変わり、軽自動車の場合は車両重量に関係なく税額は一律です。
また車両重量以外に、燃費や区分、経過年数といった条件によっても税額が変わります。
参照:国土交通省ウェブサイト「自動車重量税額について」 - 自賠責保険料
-
自賠責保険は自動車損害賠償保障法によって、全ての車の所有者に加入が義務付けられている保険です。強制保険と呼ばれることもあります。
損害保険会社や代理店などで加入することができて、保険料はどの保険会社でも同じです。 - 印紙代
-
印紙代は簡単に言えば車検の手数料のようなものです。印紙を購入して、書類に貼り付けて提出することで国に納めます。
指定工場に車検を依頼した場合の印紙代は1,000円~1,200円です。
参照:国土交通省ウェブサイト「検査登録の運営経費」
例えば自家用車にかかる法定費用を計算すると、
軽自動車
- 重量税 6,600
- 自賠責 21,140
- 印紙代 1,100
- 合計 28,840
小型乗用車クラス(車両重量0.5t超~1.0t以下)
- 重量税 16,400
- 自賠責 21,550
- 印紙代 1,000~1,200
- 合計 38,950~39,150
中型乗用車クラス(車両重量1.0t超~1.5t以下)
- 重量税 24,600
- 自賠責 21,550
- 印紙代 1,000~1,200
- 合計 47,150~47,350
となります。(※上記の金額は2020年5月末日現在のものです)
法定費用は法律によって定められており、どこの業者に車検を依頼してもこの金額が変わることはありません。
車検基本料の相場
次に、車検費用の中の車検基本料についての解説です。
※表の金額はあくまでも一例です。
軽自動車 | 中型乗用車 | |
---|---|---|
ディーラー | 38,000円~ | 42,000円~ |
整備工場 | 25,000円~ | 30,000円~ |
カー用品店 | 18,000円~ | 18,000円~ |
ガソリンスタンド | 14,000円~ | 14,000円~ |
車検専門店 | 13,000円~ | 13,000円~ |
車検基本料はどの業者に依頼するかによって大きく変わります。
例えばディーラーの場合、ディーラーならではのサービスや安心感がありますが、その分他と比べて費用は高めです。
車検に特化した車検専門店の場合、車検整備がしっかりとマニュアル化されて無駄なコストが省かれているので、金額も安くに抑えられることが多いようです。
車検の値引き交渉のコツ!
車検の値引き交渉を成功させるコツは、まず情報収集から始めます。競合する車検業者の料金やサービス内容を比較し、相場感を掴むことが重要です。交渉の際は、他社の見積もりを参考に提示することで、価格の妥当性をアピールし、値引き幅の交渉がしやすくなります。
また、車検業者が提供するキャンペーンや割引サービスについても事前に調べ、交渉材料として用意しておくと良いでしょう。もちろん事前に割引サービスがあるのが分かっているなら利用しましょう。
しかし、交渉はあくまで穏やかに、相手を尊重する態度で進めることが大切です。強引な交渉は避け、業者が納得する形での合意を目指しましょう。信頼関係の構築が、最終的な値引き交渉の成功につながります。
法定費用は値引きできないため、あくまで作業工賃の中で値引きできるように話してみるのをおすすめします。
値引き交渉でやらないほうがいいこと
整備が完了してから値引き交渉をする
整備後の値引き交渉は避けた方がよいでしょう。この段階で交渉すると、業者との信頼関係が損なわれます。値引きは事前または見積もり時に相談するのが鉄則です。
すぐに支払いをしない
支払いを遅らせる戦略はリスクが伴います。遅延が信頼失墜につながり、将来的に不利な条件でのサービスを受けることになる可能性があります。適切な支払いを心がけましょう。
無理難題を押し付ける
現実的でない要求は避けるべきです。無理難題は業者との関係を悪化させ、最終的には自分自身の不利益につながります。車検の費用は法定費用など一定の費用があることを理解しておき、現実的な値引き交渉にしましょう。
過去の話を持ち出す
過去の不満や問題を交渉の材料にするのは避けましょう。これは建設的な解決にはならず、かえって交渉を困難にします。現在の契約に焦点を当て、前向きな解決策を模索しましょう。
車検費用を安く抑えるコツをご紹介!
さまざまな業者の相見積もりをとる
車検を受ける際には、複数の業者の相見積もりをとるのがおすすめです。車検の法定費用はどの業者でも変わりませんが、整備やメンテナンスに関わる工賃は業者によって異なるため、同じ作業をする場合でも費用が異なるからです。
車検業者や整備工場によっては、複数の作業をまとめて行った場合には、ディーラー車検と比較して費用負担を抑えられる場合があります。
事前に見積もりを取ると、意外な結果になるケースもあるため、事前に見積もりしてみるのはおすすめです。時間と工具、さらに経験があるならユーザー車検を検討することもできるでしょう。
早めに車検を予約しておく
費用負担を抑えるために、早めに車検を予約しておくと、割引サービスを受けられることがあります。業者にとっては、数か月前から予約しておくなら割引がある場合があるからです。
車を使う予定との調整が必要ですが、事前に計画を進めておき、車検の日程を抑えておくだけで安くなる場合があります。費用を抑えるための事前の計画をおすすめします。
不必要なメンテナンス・部品交換は断る
不必要なメンテナンスや部品交換を断るなら、車検時の費用を抑えられます。しかし車検基準を満たすための整備や部品交換は必要なことは覚えておきましょう。
「予防整備」と呼ばれる念のために交換しておく部品は、故障するまでや摩耗するまで使用できる部品です。愛車の状態に気をつけているなら、さらに使用できることもあるでしょう。
費用負担を抑えるのも大切ですが、安心とのバランスを取りながら整備の計画をすることをおすすめします。
日頃からメンテナンスをしておく
車検費用を抑えるためには、日頃からの適切なメンテナンスが非常に重要です。車検とは、車が法的な安全基準を満たしているかどうかを定期的に検査することで、この検査に合格するためには車が良好な状態に保たれている必要があります。
日頃から車のメンテナンスを心掛けることで、車検時に高額な修理費用が発生するのを防ぐことができます。
まず、エンジンオイルやクーラントの定期的な交換、タイヤの空気圧のチェックや摩耗状態の確認など、基本的なメンテナンスは自分で行うことができます。
また、ブレーキパッドの摩耗状態のチェックや、照明器具の動作確認など、少し専門的な知識が必要な点検項目もあります。不具合が見つかった場合は、早期に修理することが大切です。
キャンペーンや割引を利用する
車検費用を抑えるために、キャンペーンや割引を積極的に利用することは非常に賢い戦略です。多くの車検業者は、新規顧客を獲得するためや、リピーターを確保するために、様々なキャンペーンや割引サービスを提供しています。
車検が近づいてきたら、インターネットや地元の新聞広告、チラシなどでキャンペーン情報を積極的にチェックしましょう。
長期間同じ車検業者を利用することで、リピーター割引を受けられる場合もあります。信頼できる業者を見つけたら、長く付き合うことでさらなる割引や特典が得られる可能性が高まります。
車検費用を抑えるポイントやお店別の費用の目安などが知りたい方はこちら

車検を受けられる場所
車検を受けられる場所は大きく分けて4つあり、それに加えてユーザー車検という方法もあります。
車検を受ける場所によって、料金設定や点検スピード、品質、車検以外のサービスなど、それぞれ違いがあります。
純正部品の交換や予防整備を希望するならディーラー車検、費用を安く抑えたいなら車検専門店、知識があり自身で十分な整備ができるならユーザー車検、といったように自分が重視するポイントにあわせて業者を選ぶことが大切です。
自動車ディーラー
ディーラー車検ならではの特徴として、純正部品の交換があります。
車検時に部品交換が必要となる場合がありますが、ディーラーではその際に純正部品を使用します。もちろん純正部品ではなく社外品でも車の走行に問題は無いのですが、純正品ならではの安心感があります。
また、ディーラー車検では車検を通すための最低限の整備だけでなく、予防のための整備を行うのが一般的です。車検を通すには問題無いけれども次回の車検までに不具合が懸念されるような部品など、ディーラー車検以外では交換対象にならない部品も交換対象になります。
デメリットとして、その分車検費用は高額な傾向にあります。
整備工場があるガソリンスタンド
整備工場を備えているガソリンスタンドでは、ガソリンスタンド内で車検を受けることができます。
給油のついでに手軽に車検を受けられるのが一番のメリットです。
カー用品店
ガソリンスタンドと同様に気軽に寄れるのがカー用品店の魅力です。
価格も比較的安いことが多いようです。
車検専門のお店
車検専門店は名前の通り車検整備に特化しており、車検スピードの早さと価格の安さが特徴です。
車検専門店の多くは数時間~1日車検が一般的です。車検にかかる時間を大きく左右するのは指定工場であるかどうかで、指定工場の認定を受けている場合、国の検査場に車を持ち込む必要がないため、その場で車検のすべてを完了することができます
また、車検専門店の多くは価格を明確に提示しており、事前にだいたいの費用が把握できるので安心です。
ユーザー車検
ユーザー車検とは自ら車検を行なう方法です。
ユーザー車検に出す車が普通車の場合は運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会にて車検を行います。
時間や手間はかかりますが、費用を抑えることができるのが最大のメリットです。
ユーザー車検の費用
ユーザー車検にかかる主な費用
法定費用
車種 | 重量税(新規登録13年未満の場合) | 自賠責 | 印紙代 | 合計 |
軽自動車 | 6,600円 | 17,540円 | 2,200円 | 26,340円 |
小型乗用車クラス (車両重量0.5t超~1.0t以下) | 16,400円 | 17,650円 | 2,200円(5ナンバー) | 36,250円 |
中型乗用車クラス (車両重量1.0t超~1.5t以下) | 24,600円 | 17,650円 | 2,300円(3ナンバー) | 44,550円 |
整備費用
整備費用は車のコンディションによって異なります。オイル交換などを自分でする場合には、部品代のみですが、業者に依頼するならその分の費用が必要です。
車検を受ける場所・店舗ごとの費用
車検を受ける場所ごとの費用目安は以下の通りです。
- ディーラー:75,000円
- 整備工場:79,000円
- 車検専門店:約60,000円
- カー用品店:約70,000円
- ガソリンスタンド:約65,000円
ユーザー車検受ける前に知っておくこと
ユーザー車検を受けるのであれば、整備は自分で行うか、手配しなければいけないことを覚えておきましょう。法定点検も含め、工具が必要な作業もあるので、知識と工具がなければ、手間が増えてしまう可能性もあります。
作業に自信がないなら、専門の業者に依頼する方がよいケースもあるので、チェックしておきましょう。
ユーザー車検の注意点
ユーザー車検の注意点として、車検場に持ち込んだときに基準をクリアできない場合には、再検査する必要があります。
光軸など設備がないなら検査しにくいものもあるので、ユーザー車検を受ける方が手間が増えることもあります。
車検費用の支払い方
車検費用は高額になることが多いため、現金以外で支払いたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。そこで車検費用の支払い方法について簡単にまとめてみました。
現金
車検費用は「法定費用」と「車検基本料」の2つに分けられますが、クレジットカードやローンが使えるお店でも法定費用に関しては現金払いのみとしていることがほとんどです。クレジットカードやローンの利用を考えている場合でも、法定費用分は現金を用意しておくことをおすすめします。
クレジットカード
車検費用の車検基本料に関しては、クレジットカードで支払い可能なお店が多いようです。
マイカーローン
銀行や信販会社のマイカーローンは、車の購入だけでなく修理費用や車検費用に使えるものもあります。
まとめ
車検費用には法定費用(自動車重量税、自賠責保険料、印紙代)が含まれています。
法定費用はどこの業者に車検を依頼しても金額が変わることのない共通の費用ですので、車検費用を比較する際には車検基本料(+その他の追加費用)をしっかりチェックしてみてください。
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よくある質問
- 車検費用の相場は?
-
軽自動車なら4万円から、コンパクトカーで6万円~、さらに中型車になると高くなるなど、車種によって異なります。
- 車検を受けられる場所は?
-
ガソリンスタンドやディーラー、街の整備工場など複数の依頼先があります。整備の質や費用などが異なっているので、事前に見積もりをして比較検討するのをおすすめします。
- 車検のときに代車は利用できる?
-
車検時に代車があるか確認しておくなら利用できる場合があります。業者によっては代車がない分だけ、費用を抑えられるケースもあるので、確認しておきましょう。

