フロントガラスが凍ったら?凍結防止方法と適切な解氷方法

フロントガラス凍結

フロントガラスが凍ったなら、視界の確保が必須ですし、解氷しないと出発も難しいでしょう。凍結してしまったガラスを解氷する必要があるだけでなく、凍らないように防止策を講じる必要もあるでしょう。

この記事では、凍結してしまったガラスの除雪・解氷方法や、凍結防止方法を詳しくご紹介します。

目次

フロントガラスが凍る条件

フロントガラスが凍ってしまう条件には、以下のものがあります。

  • フロントガラスが0度以下になる
  • 水分が付着して放置される
  • 風通しが悪いところに駐車する

冬場で気温が下がっていると、夜中に0度以下になる場合もあるでしょう。その際に、フロントガラスに水分が付着していると、凍結してしまいます。おおよその目安として、気温が5度を下回るなら、凍結の可能性があると思っておきましょう。

また、風通しが悪いところに駐車すると、霜が降りてきやすいので凍結してしまいます。

凍結したフロントガラスの解氷方法

デフロスターを使う

凍結したフロントガラスを解氷する方法として、デフロスターを使う方法があります。デフロスターとは、フロントウィンドウとフロントドアガラスの曇りを取る機能のことです。

まず車のエンジンを始動する前に、スクレイパー(氷削り)やブラシでガラス表面の氷や雪をできるだけ取り除きます。

エンジンをかけ、暖気をまわすために5分程度アイドリングさせます。このとき、エアコンを切らずに暖房を最大に設定し、風量も最大にします。

その後、デフロスターを起動しましょう。デフロスターは、風向きが上に向くようにできるボタンで調整可能です。この設定にすることで、暖かい風がフロントガラスに向かって吹きつけられます。

デフロスターが完全に作動するまで数分間待ちます。このとき、スクレイパーでガラスを強い力でこすったりしないように注意しましょう。

デフロスターが作動している間に、フロントガラスを外側からもチェックします。氷が残っている場合は、再度スクレイパーなどで氷を取り除けば視界を確保できるでしょう。

手作業による除雪方法と注意点

凍結したフロントガラスを手作業で解氷する方法も見ていきましょう。手作業とデフロスターを同時に使いますが、特に、手作業で行う部分のポイントをご紹介します。

氷削り(スクレイパー)を用意します。大きめのものがあれば、効率的に氷を削ることができます。

エンジンをかけて車内を暖めます。車の暖房を最大に設定し、風量も最大にします。暖房が完全に作動するまで数分待ちます。

氷削りを使って、フロントガラス表面の氷をできるだけ削り取ります。氷削りを傾けながら、力を入れすぎないように注意しましょう。プラスチックの素材が使われていますが、ガラスを傷つける可能性があるため、凍結ガラス用の物を用意しておくのがおすすめです。

手作業しても残った氷に対して、水をかけて解氷することもできます。ただし、水をかけると凍結してしまう場合がありますし、熱湯は危険なので温水を使うことをおすすめします。

スーパーの袋に温水を入れておき、それをフロントガラスにつけるようにして氷を溶かすとよいでしょう。

解氷スプレーを使う

瞬時に氷を溶かす方法として、解氷スプレーを利用できます。

まず解氷スプレーを用意します。自動車用品店やスーパーマーケットなどで購入できます。

使用する前に車のエンジンをかけます。エンジンをかけることで車内が暖まり、凍結したガラスを解凍する効果があるため、既述したデフロスターも作動させましょう。

凍結したフロントガラスに解氷スプレーを吹きかけます。スプレーの距離は、製品によって異なりますが、一般的には20cm程度の距離から吹きかけるとよいでしょう。

解氷スプレーを吹きかけたら、しばらく放置します。スプレーによってガラスが溶け、凍結が解けるまで数分待ちます。氷が溶けたら、キャップ部分の氷削りを使って、凍結した部分を削り落とします。氷削りを使う際には、ガラス表面を傷つけたり、力を入れすぎたりしないように注意しましょう。

注意点として、解氷スプレーには、ガラス以外の部分にかかると車体や塗装を傷つけることがあるため、スプレーを吹きかける際には、ガラスに直接吹きかけるようにます。また、スプレーを吹きかけるときには、周りの人や自分自身にもスプレーがかからないように注意しましょう。

フロントガラス凍結防止グッズの活用方法

カバーを活用する

カバーをかけて凍結防止するのはおすすめの方法です。事前に凍結しそうな天候になりそうなら、カバーをかけておくと雪が積もることもなく、ガラスを保護できます。

雪や霜だけでなく、雨からも保護できるのが特徴です。フルサイズであれば車全体と、ハーフサイズでもボンネットやフロントガラスを保護できるでしょう。

凍結する季節だけでなく、カバーをかけることで、太陽光の紫外線による内装の劣化を防げます。特に、日中の気温が高い日に、紫外線が内装に入ってしまうと、プラスチック素材の部品の劣化を促進してしまいます。

カバーをかけるのに時間は必要ですが、ガラス全体を保護するだけでなく、他の飛来物からも保護できるので安心できるでしょう。

凍結防止シートをかける

凍結防止シートをかけておくのもおすすめです。車のカバーとは異なり、凍結防止シートはフロントガラスを覆うだけの大きさになっています。

雪や霜が直接ガラスに触れることがなくなりますし、厚手の物を選択すれば寒さも伝わりにくくなります。

大きさもそれほど大きくないため、簡単にフロントガラスに貼り付けることができます。また、取り外す際はガラス面に雪などを残さないため、取り外しも簡単です。

ただし、凍結防止シートを使用する前には、ガラス面をきれいに拭いておく必要があります。

毛布や布をかける

他の方法と比較して簡易的な対処法ですが、毛布や布をかけておくこともできます。毛布は布の厚さがあるため、ガラス面に付着した雨や霜、雪が直接触れなくなり、ガラス面の温度低下を抑えることができます。そのため、一時的にガラス面の凍結を防止することができます。

しかし、毛布を使用する場合には、毛布が濡れてしまって後の処理が難しいというデメリットがあるのが注意点です。どうしてもフロントガラスが凍結してしまうと困るという場合を除き、専用のシートや解氷スプレーの利用がおすすめです。

屋根がある駐車場に入れる

屋根がある駐車場を利用することで、フロントガラスの凍結を防止することができます。すぐに対処できる方法というよりも、事前に駐車スペースを確保する必要がある方法です。

しかし雨や雪が降ってもガラス面が濡れないという大きなメリットがあります。屋根がある駐車場を利用することで、ガラス面やボディに付着する水分を抑えることができます。そのため、凍結を防止することができます。

屋根がある駐車場であれば、車内の気温も抑えられるでしょう。雪や霜が積もってしまうのを避けられるからです。フロントガラスの凍結防止のためにも、屋根がある駐車場を確保しておくのもおすすめです。

冬場にチェックしたい車両の点検とメンテナンス

フロントガラスが凍ってしまうほどの気温では、車の他の部品に影響が出る可能性があります。冬場の運転でチェックしたいポイントをご紹介しましょう。

ワイパーブレードの交換と清掃

フロントガラスが凍結している場合には、ワイパーが氷で固着し、水滴を拭き取りにくくなることがあります。新しいワイパーブレードに交換することで、水滴を拭き取る力が強くなり、より安全に運転することができます。

凍結するほど気温が低くなっている状況では、ゴムが劣化している可能性もあるでしょう。ワイパーブレードやワイパーゴムが劣化していると、水滴を拭き取りにくくなり、視界が悪くなることがあります。

冬場にワイパーゴムを交換するなら、雪用ワイパーやスノーワイパーと呼ばれる種類を選択しましょう。通常のワイパーでは拭いにくい雪や氷を拭えるタイプのワイパーです。

ワイパーは定期的に交換が必要な部品ですが、凍ってしまうほどの気温であれば、これらのワイパーへの交換を検討しましょう。

ウォッシャータンクの水の入れ方と注意点

ウォッシャータンク内に凍結防止剤が含まれているか確認しておきましょう。ウォッシャー液には凍結防止剤が含まれていますが、その濃度が低いと凍結してしまいます。冬場は特に寒冷地であればあるほど凍結のリスクが高まるため、ウォッシャー液の凍結防止剤の濃度を確認して、必要に応じて濃度を上げる必要があるでしょう。

氷がフロントガラスに付着してしまったり、雪道で他の車が巻き上げた泥がフロントガラスに付着すると、視界が悪くなることもあります。そのため、凍結防止剤が適切に入ったウォッシャー液を欠かさないようにしましょう。

突然フロントガラスに付着する汚れがあるなら、すぐにウォッシャー液とワイパーで拭えるからです。思っているよりもウォッシャー液を消費していることもあるため、定期的に確認しておきましょう。

フロントガラスコーティングの効果と方法

フロントガラスをコーティングしておくなら、表面に撥水性を持たせることができるため、雨や雪の滴が水玉状に弾いて落ちるようになります。そのため、雪や霜の付着が少なくなり、フロントガラスの凍結を防ぐことができます。ただし、完全に凍結を防ぐことはできず、強い寒波などでは効果が限定的となることも覚えておきましょう。

フロントガラスが凍ってしまうことを直接防ぐ方法ではありませんが、霜の付着を防ぐことで、凍結の度合いを軽減できるでしょう。

駐車時にフロントガラスが凍ってしまうことを防ぐだけでなく、悪天候の際の視界確保にも役立ちます。簡易的なコーティング剤であれば費用も手間もそれほどかからないため、洗車の後にコーティングしておくとよいでしょう。

フロントガラスが凍ったときにやってはいけないこと

フロントガラスが凍ったときに、やってはいけないことをご紹介します。自然と行ってしまいそうなことでも、実はリスクがある可能性があるため、避けるようにしましょう。

熱湯をかける

フロントガラスが凍っている場合、熱湯をかけることは避けるべきです。熱湯をかけることによって、急激な温度変化が発生し、ガラスに亀裂や破損が生じることがあるからです。

また、熱湯をかけることによって、車体の塗装やワイパーブレード、ヘッドライトなどにも悪影響を与えることがあります。塗装がはがれたり、ワイパーブレードが変形したり、ヘッドライトが曇ったりする可能性があります。

代わりに、専用の解氷スプレーやスクレーパーを使用することをお勧めします。スクレーパーを使う場合は、傷をつけないようにガラスに対して垂直に動かすようにしてください。また、凍結防止シートやカバーを使用することも効果的です。

ワイパーを無理に動かす

フロントガラスが凍った状態でワイパーを無理に動かすことは避けるべきです。なぜなら、凍結しているガラス面にワイパーが強く擦り付けることによって、ワイパーブレードやガラス面に傷をつける恐れがあるからです。

また、ワイパーブレードが凍結して硬くなっている場合、無理に動かすことでブレード自体が変形したり、割れたりすることもあります。無理な動作を続けると、雨天時などでのワイパーの効きが悪くなったり、音がうるさくなったりする可能性があります。

そのため、凍結しているフロントガラスを解氷した後、ワイパーブレードを軽く手で動かして柔らかくしてから使用することが重要です。また、凍結防止スプレーやシート、カバーなどを使用することで、ワイパーの効きを良くすることができます。

強い力で氷を割る

凍結したフロントガラスを強い力で氷を割ることは、ガラス面に傷をつけたり、割れたりする恐れがあるため、避けるべきです。

フロントガラスは、強化ガラスと呼ばれる複数の層から構成されています。一般的には、外側に2枚の薄いガラス、そして内側に透明な樹脂膜が貼り付けられているという構造です。これによって、ガラスが割れた場合でも破片が飛び散りにくく、安全性が高まっています。

ガラスは一定の硬度がありますが、プラスチックなどのスクレーパーで力を入れて氷を削ってしまうと、傷をつけることもあるでしょう。

そのため、凍結したフロントガラスを割ろうとせず、適切な解氷方法を用いて凍結を解消することが重要です。解氷スプレー、デフロスター、凍結防止シートなどを使用することで、効率的かつ安全に凍結を解消することができます。

凍結対策と安全運転のポイント

フロントガラスの凍結対策は、安全運転の助けになります。視界がクリアの状態で運転すれば、死角を少なくできるので、より安全運転ができるでしょう。

カバーをかけたり、解氷スプレーを活用すれば、出発前にそれほど時間をかけずにクリアな視界を確保できます。

フロントガラスが凍ったときでも、視界を確保してから発車するように、横着をしないことは安全運転になります。死角があるのに車を走らせてしまうと、思わぬ事故につながる危険性があるからです。

複数の対策方法を組み合わせることは、安全運転といえるでしょう。

適切に対策して冬場も安全運転をしよう

フロントガラスが凍ってしまうと、視界が悪くなってしまうため対策が必要です。霜が降りてきたり、気温が低くなる前であればカバーをするなどの対策ができるでしょう。

また、出発前にフロントガラスが凍ったことに気がついたのであれば、解氷スプレーなどを利用して氷を取り除きましょう。いずれにしても、出発前には視界が確保できるようにして、安全運転できる環境を作り出すことをおすすめします。

フロントガラスに傷をつけてしまったら・・・  

フロントガラスが凍ってしまったなら、可能な限り丁寧な作業をして取り除きたいものです。しかしフロントガラスを傷つけてしまうこともあるでしょう。思ったように氷が取り除けなく、力強くこすってしまったなどの場合です。

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