コンパクトSUVの人気が高まっていますが、ホンダがベーシックなSUVとして販売を開始したWR-Vは、ヤリスクロスの競合車種となっています。
ヤリスクロスは2020年に発売されてから人気の車種で、コンパクトSUVの代表的な存在です。さらに、2024年1月に一部改良されて、外観とか安全運転支援システムがさらに良くなって、もっと魅力的になりました。
一方、新しいWR-Vは少し選択肢が少なくなったヴェゼルのガソリンモデルの代わりになる車種。ヤリスクロスに対してどのような強みがあるのか、どのような人にぴったりなのか両車を比べてみて、そのポイントを解説します。
WR-Vの特徴と魅力
新しいWR-VはホンダのSUVですが、実はインドで製造している「エレベイト(ELEVATE)」という車をベースにしています。見た目はフロントグリルが大きく、ボディもスクエアでがっちりしていて、いかにもSUVという感じのタフなデザインです。荷室が広く、価格も200万円前半から250万円以下なので、お得感があるモデルです。
グレードは「X」、「Z」、「Z+」の3つがあり、すべて1.5Lガソリンエンジンの2WD(FF)仕様。それぞれの価格は、Xが209万8800円、Zが234万9600円、Z+が248万9300円で、どれも250万円以下の設定です。
先代のヴェゼルも同じくらいの価格帯で1.5Lガソリンエンジン車を3つのグレードで用意していましたが、今のヴェゼルはガソリンエンジン車が1つのグレードだけになり、ハイブリッドのe:HEVがメインになっています。ガソリンモデルが抜けた「穴」を上手に埋めている車種といえるでしょう。
ヤリスクロスの特徴と魅力
ヤリスクロスは、コンパクトハッチバックの「ヤリス」をベースにしたSUVです。外観はヤリスのコンパクトな感じを引き継ぎつつ、フロントビューや前後フェンダーに立体感を出して、よりSUVらしい精悍なイメージに仕上がっています。
2024年1月17日に発売された改良モデルでは、アッパーグリルのパターンを変更して、もっと力強い顔つきになりました。それに、運転席と助手席の間にフロントソフトアームレストを追加して、コンソールボックス付きで快適性と利便性が向上しています。
さらに、トヨタセーフティセンスという先進の安全運転支援システムも改良されていて、例えば「プリクラッシュセーフティ」の検出対象が広がって、交差点での出会い頭の事故にも対応できるようになりました。車両や歩行者、自転車に加えてバイク(自動二輪車)も検出対象になっています。
ヤリスクロスはガソリン車とハイブリッド車の両方があり、エントリーモデルの「X」、中級モデルの「G」、上位モデルの「Z」の3つのグレードがあります。さらに、アウトドア感を高めた「Zアドベンチャー(Z“Adventure”)」や、スポーティな内外装の「GRスポーツ」もあって、ラインナップがあり、WR-Vと比較しても選択肢が広いでしょう。
WR-Vとヤリスクロス:デザイン比較
WR-Vのデザインコンセプトは「MASCULINE(マスキュリン:逞しさ)&CONFIDENT(コンフィデント:自信)」です。これは、柔軟な発想で生活を豊かにして、新たな可能性を追求する人たちに寄り添うことを目指して作られました。SUVらしい力強さを、派手なラインや複雑なデザインに頼らず、シンプルで骨太なデザインで表現しています。
外観は安心と信頼を感じられるようにデザインされていて、ボディのラインを高く配置して厚みのある造形にすることで、力強さを出しています。ボディカラーはレッド、ホワイト、ブラック、ブラウン、グレーの5色が選択可能です。
WR-Vとヤリスクロスを比べると、WR-Vの方が全長で145mm、全幅で25mm、全高で60mm大きいです。でもホイールベース(前輪と後輪の間の距離)は同じです。それでいて、WR-Vの方が最小回転半径が小さいので、小回りがきいて運転しやすいです。室内空間も広く確保されています。
デザインについては、ヤリスクロスは都会的なSUVという感じですが、WR-Vはアウトドア向けのデザインで、大きなグリルが特徴的です。WR-Vのデザインはスタイリッシュで、実際のサイズよりも大きく見えますね。
ヤリスクロスのエクステリアデザインは「ENERGETIC SMART」がキーワードで、アクティブで洗練されたバランスの良いプロポーションを追求しています。SUVらしい高さと強さを表現したフロントビューは、フロントグリル、フェンダーの立体構成がポイントです。
特にフロントグリルは、大きなダブルグリルでブランドメッセージを強調。バンパースポイラーの立体的なフェンダーと、それを強調するC字断面のグラフィックが、精悍さと力強さ、親しみやすさを表現していますね。
さらに、バンパーコーナーでは2段整流を行うなど、デザインだけでなく機能性も追求しているのが特徴です。リアビューは、スクエア形状の中央部と大きな開口のバックドアで機能性の高さを表現しており、大きく張り出したリアフェンダーとC字断面のアウトレットダクトでSUVらしい力強さを強調しています。
リアウィンドウと一体的に見せる一直線のリアコンビネーションランプで、都会的なイメージなのもポイントです。
WR-Vとヤリスクロス:インテリア比較
デザイン面では、WR-Vは水平基調のデザインで、ヤリスクロスはドライバーズファーストな空間です。機能的で質感があるデザインですが、乗車したときの雰囲気の違いがあります。実車に試乗してみて、どちらが好みなのかチェックするのをおすすめします。
どちらの車もコンパクトSUVとして平均的なサイズなので、運転しにくいと感じることはありません。ヤリスクロスの後席は少し狭いとはいえ、座席のスペースも十分に確保されています。
特に広い車内を持っているのがWR-Vです。ヤリスクロスは大人が座ると膝周りのスペースにゆとりはありません。WR-Vの後席は広くて、ホンダのヴェゼルよりも広い空間を持っています。
荷室の容量もWR-Vが広いです。WR-Vは荷室容量は458Lですが、ヤリスクロスは390L。日常使いにも差が出るほどですね。
荷室の使い勝手に関しては、ヤリスクロスが工夫されています。WR-Vのリアシートは6:4分割可倒式ですが、ヤリスクロスは4:2:4分割式で長いものも積みやすくなっています。荷室の床の高さを左右独立で2段階に調整できる機能もあり、荷物や用途に応じて使いやすいです。
パワーバックドアや荷室にAC電源がグレード別設定になっているヤリスクロスは、使い勝手に優れているといえるでしょう。
WR-Vとヤリスクロス:パワーユニット
WR-Vは純粋にガソリンエンジンのFWD(前輪駆動)のみですが、ヤリスクロスはパラレルハイブリッドとガソリンエンジンの2種類があります。それぞれの車種は、必要十分なパワーを持っていますが、パワートレインの違いで乗り心地が変わります。特に、走行時の静粛性や振動が異なっています。
ヤリスクロスはエンジンとモーターが効率よく動くので燃費がよく、どんな走行状況でもスムーズに走れます。しかし3気筒のエンジンの音や振動が車内に伝わりやすく、特にハイブリッドモデルだとモーターで走ってるときは静かですが、エンジンが動き出すと音が気になることがあるでしょう。
走行性能については、WR-Vのエンジンは最高出力87kW(118PS)/6600rpm、最大トルク142N・m(14.5kgf-m)/4300rpm。一方、ヤリスクロスのガソリン車は最高出力88kW(120PS)/6600rpm、最大トルク145N・m(14.8kgf-m)/4800~5200rpm。WR-Vは4気筒で、ヤリスクロスは3気筒ですが、出力やトルクはほぼ同じか、少しヤリスクロスの方が上です。
スムーズな走りであれば、ヤリスクロスのハイブリッド一択となるでしょう。
WR-Vとヤリスクロス:燃費比較
WR-Vと比べて、ヤリスクロスの大きな強みは、選べるグレードやパワートレインが豊富なことです。特にハイブリッド車があるのは大きなポイントです。ヤリスクロスのハイブリッド車は、1.5Lの直列3気筒エンジンと走行用モーターを組み合わせたシリーズ・パラレルハイブリッド方式を採用しています。
発進時や低速走行時は電気モーターだけで走り、通常走行時はエンジンがメインです。急加速や高速走行時には、エンジンがモーターをアシストしてくれるので力強いです。
このハイブリッドシステムのおかげで、ヤリスクロスのハイブリッド車は燃費がとても良くて、WLTCモードで2WD(FF)は25.0~30.8km/L、E-Fourという電気式4WDでも26.0~28.7km/Lという高い燃費性能を誇っています。
一方、WR-Vは1.5Lの直列4気筒エンジンで、2WD(FF)のみ。燃費性能はWLTCモードで16.2~16.4km/Lです。ヤリスクロスのガソリン車でも、2WD(FF)が17.6~19.8km/L、4WDが17.1~18.4km/Lという数値なので、ハイブリッドでなくてもWR-Vより燃費がよくなっていますね。
WR-Vとヤリスクロス:安全性能
ヤリスクロスにはToyota Safety Senseが搭載され、その中に「レーダークルーズコントロール」という機能があります。これは、高速道路で前の車に適度な距離を保ちながら追いかけてくれる機能で、トヨタの名前では「レーダークルーズコントロール」と呼ばれていますが、ホンダの「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」と同じようなものです。どちらの車も、長距離運転での疲れを減らすのに役立ちます。
搭載されている安全装備ではヤリスクロスの方がちょっと進んでいて、「全車速追従機能付」です。つまり、渋滞で前の車が止まったなら、自分の車も止まって、そのまま停止状態をキープします。そして、前の車が動き出したら、ドライバーが操作することでまた自動で追従します。
これに対して、WR-Vは車速が25km/h以下になると自動で機能が解除されてしまうので、前の車が再発進しても自動では追従しません。渋滞が多い日本の高速道路では、ヤリスクロスの方が便利です。
さらに、ヤリスクロスのハイブリッド車には「アドバンストパーク」という機能がオプションでつけられます。これは駐車を助ける機能で、スイッチを押すだけで車が自動でステアリングやアクセル、ブレーキを操作してくれて、ほぼ自動で駐車スペースに入ってくれます。
特に、狭いスペースや並列駐車が苦手な人にはありがたい機能です。このような機能はWR-Vにはないので、ヤリスクロスの方が先進的で便利だといえます。
一方、WR-Vには「Honda SENSING」が全車に標準装備されています。これには、例えば「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」という、車や歩行者、自転車との衝突を避けるための機能や、急な発進を防ぐ「誤発進抑制機能」、急な後退を防ぐ「後方誤発進抑制機能」などがあります。
さらに、壁などの障害物との衝突を防ぐ「近距離衝突軽減ブレーキ」や、アクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐ「急アクセル抑制機能」も搭載されています。
WR-Vの購入がおすすめな人
WR-Vがおすすめな人
- 費用を抑えて購入したい方
- コスパよく迫力のあるSUVに乗りたい方
- 維持費も抑えたい方
やはり車両本体価格の安さは魅力となるでしょう。それでいて迫力があるボディ形状なので、上のクラスに劣らない雰囲気を備えています。
さらに車内空間も広くなっているので、4名乗車が多い方にもおすすめですね。排気量も1.5Lなので維持費も抑えられるのも嬉しいポイントです。
ヤリスクロスの購入がおすすめの人
ヤリスクロスがおすすめな人
- スムーズな走りを求める方
- 1名・2名乗車が多い方
- 燃費を重視したい方
ヤリスクロスはハイブリッドを選択したい方におすすめです。トヨタのハイブリッドならスムーズに走行できるだけでなく、燃費性能も優れています。
後席は少し狭いので、1名乗車や多くても2名乗車がメインという方にぴったりです。さらに燃費を期待するならハイブリッドが選択できるヤリスクロスになるでしょう。
競合車種と比較するポイント
競合車種と比較すると、ハイブリッドの有無、車内空間の広さ、さらに使い勝手は比較するポイントになるでしょう。
さまざまな選択肢が増えてきているコンパクトSUVですが、モデルによってキャラクターが異なっています。
何を妥協するのかによっても車体価格が変わりますし、重視するポイントでグレード選びも左右します。
WR-Vであればハイブリッドを選択したいなら、同じホンダのヴェゼルという選択肢になるので、まずは愛車として何を選択したいかを決めておくのもおすすめです。
カミタケチャンネル
WR-Vの魅力を動画でご紹介します。内外装や荷室の広さをチェックできるので、ぜひ動画でご覧ください。
お得に車を購入するならカミタケモータース
お得に車を購入するならカミタケモータースへご相談ください。新車購入ではローンを利用する方が一般的ですが、ローンはどうしても金利手数料の負担が発生します。
その金利手数料の負担を抑えられるのが、低金利プランで弊社カミタケモータースでは、新車1.99%の超低金利プランを提供しておりお得に購入できます。
さらに今お乗りの車の残債を新しいローンにプラスして乗り換える方法もご提案可能です。今乗りたい車に乗るために、どのような支払い方法があるのか、経験豊富なスタッフがぴったりの方法をご提案します。
ぜひLINEからお気軽にお問い合わせください。