【実例で学ぶ】自動車保険トラブル5選！事故対応の正しい手順と補償内容を徹底解説

2025年12月21日

今回の記事では、自動車保険であったトラブルの例を元に、事故対応の正しい方法や自分の保険内容のチェックポイントを紹介します。

実際に事故に遭ったときに慌てないためにも、どのような例があるのかぜひチェックしてください。

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信号待ちで追突されたケース

最初は信号待ち中に追突されたスペーシア。相手が現場で“○○円までなら払える”と直接交渉してきたそうです。

こういうことを言ってくる人、時々いるようですが非常に厄介です。事故現場での直接交渉には絶対に応じてはいけません。

その場で「○○円払う」と言われても応じてはいけない理由

免許の取り消しや停止処分を受けたくないという理由や、保険の等級を下げたくないため、その場での示談を求められるかもしれません。しかし被害者として、その申し出に応じてはいけません。

というのも、交通事故が生じた場合には、加害者が警察に通報する法的な義務があります。その後の手続きとしては、警察は現場検証を行い、被害者と加害者に聞き取り調査をします。そして、実況見分調書というものが作成され、これが治療や示談交渉に必要となる書類です。

「車両無過失特約」があると精神的にも金銭的にも安心できる

車両無過失特約というのは、相手に過失があるもらい事故で車両保険を使ったとしても、次の契約の際の東急や事故有係数適用期間を下げずに車両保険を利用できる特約です。

通常であれば、車両保険を使ってしまうと次の契約の等級が下がってしまいますが、この特約があれば安心です。万が一自分の保険を使ったとしても、等級が下がらないという安心感があるでしょう。

事故現場で絶対にやってはいけないNG対応とは？

その場で示談を求められると、パニックになっているあまり示談で片付ける方が簡単と感じるかもしれません。しかし口約束だけで、示談に応じてはいけません。

さっさと片づけたい一心でつい“まぁそれでいいか”って言っちゃいたい気持ちもわからなくはないですけどね…

今回のケースでは、『車両無過失特約』がついておりまして、ご自身に過失がなかった場合に保険使用しても等級が下がらずに車両保険で修理が出来て、解決まで保険会社が担当してくれるんです。

だとしてもこれは助かりますね。精神的負担も金銭的負担も軽減されるので、このようなむちゃくちゃなことを言ってくる人が相手だとしても安心できます。

⚠️『車両無過失特約』がご自身の保険についているか点検してみましょう

左折時にバイクと接触

続いては建物に入るため左折した時、左からすり抜けてきたバイクと接触した事例です。

相手は飛ばされましたが幸い軽傷。このような、明らかにけが人がいる時はまず人命優先。救急車→警察→保険会社、この順で連絡が鉄則です。

事故の瞬間にパニックにならないための行動フロー

事故の後にパニックにならないために、行動フローを覚えておきましょう。

1：けが人の救護

まずはけが人がいないかを確認し、必要な救護をしましょう。救急車を呼んだり、移動できるなら安全な場所に移動して治療を受けるための手はずを整えましょう。

2：事故車を安全な場所に移動する

事故車を安全な場所に移動させます。交通渋滞や二重事故にならないようにします。

3：警察への連絡

相手が示談を持ちかけてきても、警察に連絡しましょう。事故届をして、交通事故証明書を取り付けます。警察が到着したなら、事実を正しく伝えましょう。

4：保険会社への連絡

保険会社に連絡していきます。相手との直接の交渉をしてトラブルを避けるためにも、保険会社に連絡して手続きしてもらいましょう。

「だろう運転」が大事故を招く危険性とは？

こちらが優先道路を走っていたとしても、相手は避けてくれるとか、相手は入ってこない、曲がらない『だろう』という運転は避けるようにしましょう。

事故の起きる対象は見えていても、その危険性を予測していないと交通事故が起きてしまう原因になります。だろう運転が原因の事故のことは、「動静不注視」による事故と呼びます。

不測の事態を予測する『かもしれない運転』をすることによって交通事故のリスクを減らしていきましょう。

幹線道路での左折時こそ慎重な安全確認を

左折時にバイクを巻き込むような事故は、左折車の巻き込み事故として、車側の過失が高くなることがあります。しかしバイクが左側から追い抜いて左折の車に巻き込まれたのであれば、バイクの過失が高くなることもあります。

いずれにしても、車がバイクの存在に気がつき、停止して安全な状態になってから左折すれば事故は起きません。適切なタイミングでウインカーを出して後続車にアピールし、左側に寄せてから左折するようにしましょう。

幹線道路では見えやすいと感じるかもしれませんが、しっかりと死角になっている部分にバイクや車がいないかをよく確認しておきます。

事故の瞬間はパニックになりますけど、順序を知っておくと落ち着いて対応できますね。

🚑「【人命優先】救急車 → 警察 → 保険会社」

こういうときに『かもしれない運転』が効いてきますね。

降車時のスライドドア接触

こんなケースも。降車時にスライドドアをブロック塀にぶつけてしまう事故です。

当たり方にもよるんですが、ドアの縁が折れると鈑金作業が困難なため、交換作業になるケースが多いです。アルファードクラスのサイズだと約25万円の修理になることも。

ちょっとした不注意でも大きな出費ですね…

軽い接触でも“板金不可”で交換になるケースがある

ヒンジ式や手動式スライドドアとは異なり、電動スライドドアが搭載されていると、修理費が高額になることがあります。そもそも板金をするよりも交換した方が金額的に安くなったり、構造が複雑になっているので修理費も高くなってしまうのです。

上記のように損傷の状態によっては板金不可の部分であったり、結局修理することになっても、意外な金額となるケースもあります。車両保険でカバーできるのか、板金修理だけで対応するのかによっても修理費が異なります。

普段の取り回しで気をつけたいポイントとは

乗降車する際には、周囲の安全確認を怠らないようにします。十分なスペースがあるのか、また後方から車両などが接近していないかをよく確認しておきましょう。

また、安心降車アシストのように、後方からの車両の接近を知らせてくれる機能があれば、活用するのもおすすめです。

自分が後席に座っているときに、降車側に十分かスペースがないなら、無理をせずにドライバーにスペースを確保するようにお願いしましょう。ちょっとした接触が大きな出費に繋がることもあります。

小さな接触が思わぬ高額修理に・・車両保険をつけておきましょう

停車中の追突・相手の逃亡

こちらは停車中、よそ見をしていたバイクに追突され、相手が話し合いに応じていたのに警察へ通報している間に逃走してしまったケースです。

これなんですけど、結局加害者が見つからず泣き寝入りになりました。こういう時も車両保険や人身傷害補償で備えておけば助かります。

加害者が逃げた場合の対応手順と保険の補償範囲

加害者が逃げた場合には、加害車両の特徴をメモしておきましょう。

加害者の特徴
車種
車の色
ナンバープレート
車の特徴
逃走方向

すぐに警察に通報するのはもちろんのこと、人身事故のひき逃げか当て逃げの事故処理をするために、必要な情報を記録しておきます。事故現場の状況や車の損傷箇所をスマホで記録しておくのもよいでしょう。

もし事故を目撃した人がいるなら、連絡先を聞いておきます。その後の加害者の特定に役立つ可能性があります。

相手が特定できない場合は、損害賠償請求が難しくなるので、自身が加入している保険から治療費や修理費を受けるように手続きします。保険商品によって、加害者が不明の場合でも補償を受けられる可能性があるからです。

「人身傷害補償」「車両保険」で救われるケースとは

加害者が不明の場合には、加入している自動車保険の人身傷害補償や車両保険で損害をカバーできます。人身傷害保険に加入しているなら、被保険自動車に搭乗しているときに、事故により損害を被った場合に約款で規定された基準に従って算定された損害額が支払われます。

この損害とは、休業損害や看護料なども含まれています。事故後の示談交渉を待たずに保険金を受け取れるというメリットもあります。

車の損害については、車両保険に加入しているなら補償されますが、「一般車両」タイプに加入している必要があるのがポイントです。相手の車が確認できる場合に限定される特約の場合には、当て逃げは補償されません。

また車両保険を使うと翌年の等級が3等級ダウンしてしまう点も注意が必要です。

その場で確保すべき“3つの証拠”【ドラレコ・写真・目撃者】

加害車両の特徴を覚えるようにしましょう。車両のナンバーや車種を覚えておき、色や特徴があれば忘れないようにメモしておきます。ドラレコの情報を確認します。スマートフォンで写真を撮る時間があるなら、すぐに撮っておきましょう。

今回のケースでは、話をしているときに逃亡しているので、事故が起きてすぐ写真を撮る大切さも分かりますね。タイピングしたり入力するのが遅くなってしまうなら、音声メモ機能を使ってすぐにメモしておきましょう。

近隣に目撃証人がいないかも確認しておき、加害者を特定するのに役立つ情報を集めます。また、コンビニエンスストアや駐車場等近隣施設の監視カメラから情報を得ることができないか、交渉してみるのもよいでしょう。

自分で交渉が難しいのであれば、警察にカメラの位置を伝えて、映像を取得するようにお願いしてみましょう。

最近ではドライブレコーダーを標準装着している車も増えてきているので、ついている車両であればデータを取り出せるようにしておきましょう。ドライブレコーダーに加害者を特定するのに役立つ映像が残っているかもしれません。

ドライブレコーダーの機能によって、映像として残せるものが異なることがあります。この機会に自身の装着しているドライブレコーダーのスペックを確認してみるのもよいかもしれません。

逃げられたらどうしようもない…と思っていました！

だからこそドラレコやその場での証拠確保が命綱なんです。

自分に過失がなかったり、万が一相手に逃げられても保険で助かることがある

動物との衝突

最後は山道で急に飛び出してきた動物と衝突、修理費は約98万円。たっか・・・！

この方は“今まで事故したことがないから大丈夫”と思って車両保険を外していたんです。その結果、全額実費になりました。

なるほど…こういう声、商談現場ではよく聞く話ですよね。“経験がないからこの先も発生しないだろう”は大きな落とし穴ですね。ぞっとしました。

「今まで事故がなかったから大丈夫」が一番危険な理由

道路上で起こる野生動物の死亡事故のことを「ロードキル」と呼びます。被害を受けるのは、ウサギやタヌキ、キツネといった哺乳類だけでなく、トビやハト、カラス、キジなどの鳥類も少なくありません。

道路が建設されることで、そこにあった森や草地が分断され、動物たちの“生活道路”が遮られてしまいます。その結果、動物たちは餌場や仲間のいる場所へ行くために、やむを得ず車道を横切るようになり、事故が発生してしまうのです。高速道路などではロードキルを防ぐための対策が少しずつ整えられています。

たとえば、動物が簡単に侵入できないように設置される「動物侵入防止柵」や、動物が安全に道路を横断できるように作られた“けもの道”（アンダーパスやオーバーパス）といったハード面の工夫があります。そのような工夫がされていて、なおかつ交通事故を起こしたことがなくても、動物がどこから飛び出してくるかは予測できないため、危険性があります。