車を簡単にカスタマイズしたい方におすすめのアルミホイールの交換。それでも、アルミホイールをどのように選べばいいのか理解している方は少ないのではないでしょうか。
アルミホイールはたくさんの種類があり、デザインやサイズ選びも必要だからです。
そこでこの記事では、アルミホイールの選び方や種類、おすすめのメーカーなどについて紹介します。本記事を参考にすることで、希望に合ったアルミホイールを選べるようになります。
アルミホイールの特徴

アルミホイールにはどのような特徴があるのか紹介します。
- 軽量
- デザインの自由度が高い
- 価格は高め
3つのポイントを見ていきます。
アルミホイールは軽量
アルミホイールの大きな特徴は、軽量である点です。アルミホイールの原料となるアルミニウムは金属の中でも軽量な素材として知られています。アルミは鉄の約1/3の比重であり、強度や耐食性が強いため、ホイールの素材として最適です。
車のパーツにとって軽量であることはとても重要になります。車両重量は走行安定性や燃費に影響するからです。アルミホイールを取り入れることで、車の燃費が良くなり、走行も安定します。
アルミホイールはデザインの自由度が高い
アルミホイールは他の素材と比較してデザインの自由度が高いのが特徴です。アルミは加工性に優れています。アルミは塑性加工しやすく、さまざまなパターンの形状に成形することが可能です。
アルミホイールは他の素材よりも個性的なデザインが多く、豊富な選択肢があります。バラエティ豊かなデザインから自分の好みのものを選びやすいです。
スチール製よりもアルミ製の方が価格は高い
アルミホイールはスチールホイールと比較して価格が高い傾向にあります。アルミを精錬する過程で多くの電力が発生するため生産コストが高いです。一方、スチールの原料である鋼は生産コストが安いため、スチールホイールは安価になります。
ただし、最近は安価で購入できるアルミホイールも増えているため、価格の高さが気にならないケースが多いです。
アルミホイールのデザインは全部で4種類ある
アルミホイールのデザインは以下の4種類です。
- スポークデザイン
- フィンデザイン
- ディッシュデザイン
- メッシュデザイン
それぞれのデザインの特徴を紹介します。
スポークデザイン

スポークデザインとは、ホイールの中心から外側にスポークが向かうデザインのことです。スポークとは、ホイールの中心と外側を繋ぐ棒状の部分を指します。
スポークデザインはスポークの本数によりさまざまなデザインがあるのが特徴です。一般的にはスポークの数が6〜10本のものがよく見られます。スポークの本数が多いほど耐久性が高いです。ただし、スポークの本数が増えるほど車の重量が増えます。
スポークデザインは放熱性と冷却性に優れているのが利点です。アルミホイールのデザインとして定番であり、スポーティーな雰囲気に仕上がります。
フィンデザイン

画像引用元:フィットRS|Honda公式サイト
フィンデザインとは、スポークデザインの亜種であり、スポークを細くして数を増やしたものです。一般的なスポークデザインと比較するとフィンデザインの方が高級感があります。走行時にはホイールの回転が軽やかに見えるのが特徴です。
フィンデザインもスポークデザインと同様に放熱性と冷却性に優れています。スポークの本数が増えるため手入れに手間がかかる点はデメリットです。常にアルミホイールをキレイに保ちたい方は、フィンデザインでは洗浄が面倒になるため注意しましょう。
ディッシュデザイン

ディッシュデザインとは、ディッシュ(皿)のように平面の形状をしたホイールのことです。ただし、完全に皿のようになっているわけではなく、一部に穴や隙間が空いています。
ディッシュデザインは他のタイプと比較してより多くの材料を使っており、強度があるのがメリットです。ただし、多くの材料を使う分だけ重量が重くなる点はデメリットになります。
ディッシュデザインはディスク面全体を使ってデザインができるため、デザインの自由度が高いです。強度を出しやすいため、大きな車や高級車に向いています。
メッシュデザイン

メッシュデザインは、網目状にスポークが配置されたデザインです。細いスポークをたくさん取り入れているため、複雑な構造となり重量が重くなります。大人の雰囲気があり、スポーティな仕上がりになるものが多いです。
メッシュデザインの中でもスポークの本数の違いによって大きく印象が変わります。スポークの本数が少ないものはスポーティーな仕上がりになり、躍動感を演出できるでしょう。
スポークの本数が多いメッシュデザインのホイールは、高級感と重量感があります。ラグジュアリーな仕上がりを好むならば、スポークの多いメッシュデザインのホイールを採用しましょう。
アルミホイールの構造は全部で3種類
アルミホイールの構造は以下の3種類があります。
- 1ピース
- 2ピース
- 3ピース
それぞれどのような特徴があるのか紹介します。
1ピース
アルミホイールの1ピースとは、ホイールを構成する部品がすべて一体成型されているものです。ディスクやリム、スポークがすべて一体になっています。
1ピースはホイールを1つの塊として成形するため、剛性が高いのが特徴です。鋳造した後で加工するため精度も高くなります。部品の数を最小限に抑えることができるため軽量です。
ただし、1ピースはデザインの自由度が低い点がデメリットになります。また、構造上リム幅を出すことができません。リム幅とはホイールの横幅のことです。太いホイールを好む人は、1ピースでは満足できない可能性があります。
2ピース
2ピースのホイールはリムとディスクを繋いで一体としているのが特徴です。一体成型ではないため、1ピースよりも加工しやすくなります。
2ピースでは、1mm単位で細かくインセットを設定可能です。インセットとは、リムの中心線からホイールの取付面までの距離で、インセットによって見栄えが大きく変わります。2ピースのホイールの方が見栄えにこだわることができるのがメリットです。
2ピースではリムの調整が可能であり、深リムを作ることもできます。深リムとはリムの高さよりも低い部分にホイールの面がある構造です。深リムであれば、ホイールの凹凸がはっきりして、横から見たときに奥行き感を出せます。
2ピースのホイールは価格が高くなる点がデメリットです。1ピースと比較すると2ピースでは剛性を確保するのが難しい点にも注意しましょう。剛性が低いと強度や耐久性に不安が生じます。
3ピース
3ピースはホイールのアウターリムとインナーリム、ディスクの3つで構成されたものです。3つの部品に分かれているため、デザインの自由度が高くなります。幅広いデザインが可能であり、ファッション性が高いのが3ピースのメリットです。
3ピースホイールは2ピースよりも価格が高く、最高級品とされています。日本国内では数社しか製造することができません。価格を度外視してデザイン性を追求したい方に3ピースはおすすめです。
アルミホイールの製造方法は2種類

アルミホイールの製造方法は以下の2種類です。
- 鋳造ホイール
- 鍛造ホイール
それぞれの製造方法の違いについて紹介します。
大多数に採用されている鋳造ホイール
鋳造ホイールとは金型に素材を流し込み成形したものです。大部分のホイールは鋳造ホイールに分類できます。
鋳造ホイールは製造コストが安く大量生産が可能です。比較的低価格の商品が揃っています。デザイン性が高いのも特徴であり、さまざまなデザインを実現できるのもメリットです。
鋳造ホイールは鍛造ホイールより強度が低い点がデメリットになります。強度を出すためには厚くする必要があり、重量が重いものが多いです。
強度が高い鍛造ホイール
鍛造ホイールは金型に素材を流し込んだ上で大きな圧力をかけて高密度圧縮して成形されるのが特徴です。圧縮してから削り出すことで成形していくため、デザインの自由度は低くなります。
鍛造ホイールは鋳造ホイールよりも強度があり、軽くて精度が高いのがメリットです。ただし、鋳造ホイールよりも鍛造ホイールはコストがかかり、価格が高くなります。大型のホイールに向いている製法です。
アルミホイールの選び方
アルミホイールの選び方を紹介します。
愛車に装着できるホイールのサイズを確認しておく
アルミホイールを選ぶ前に愛車に装着できるホイールのサイズを確認しておきましょう。ホイールのサイズとして以下の数値を確認しておくことが重要です。
タイヤをクルマに取り付ける際には、ボルトの数と配置(P.C.D.)を合わせる必要があります。一見すると同じに思えますが、車種ごとにボルトの数と位置が違うためです。
また、「道路運送車両法」では、タイヤやホイールが車のフェンダーからはみ出すことは禁じられています。
ホイールを交換する場合には、フェンダー内に収まるサイズになっているか確認しておきましょう。
例として、N-BOXカスタムのホイールサイズを紹介します。
N-BOXカスタムのホイールサイズ
15×4.5J 4 100 ET45
ホイールのサイズ
- リム経:15 何インチといわれることが多いです
- リム幅:4.5 リム幅です。
- フランジ形状:J フランジ形状でJJもあります
- ボルト穴数:4 普通車は5穴が多いです
- P.C.D:100 ボルト穴ピッチ円直径です
- インセット:45 リム幅中心から取り付け面までの距離です
わからない場合は、ホイールの販売店のスタッフに確認してもらうことをおすすめします。
機能性とデザイン、価格を軸にして総合的に判断する
アルミホイールを選ぶ際には主に以下の3つのポイントを軸にして考えると良いでしょう。
- 機能性
- デザイン
- 価格
機能性とは燃費やブレーキ性能、静粛性などです。ホイールは車の乗り心地にまで影響します。
デザイン性にもこだわりましょう。自分の好みの見栄えを追求することが大切です。自分の理想とするイメージを思い描き、愛車との相性も考慮しましょう。
予算によっては価格が重要になります。あまりお金をかけられない場合は、価格に注目しましょう。
車検に通るアルミホイールを選ぶ
アルミホイールを選ぶ際には、車検に通ることを重視しましょう。車検ではホイールに関して保安基準が定められています。車検基準を満たさなければ車検が不合格になり、再度検査を受けるまで公道を走れなくなるため面倒です。
ホイールがフェンダーよりはみ出したら不合格になります。ホイールに「JWL」の刻印があることも重要です。「JWL」の刻印があるホイールは、国内の保安基準を満たしていることを示します。
アルミホイールを選ぶ際の注意点

アルミホイールを選ぶ際に注意したいポイントを紹介します。
ボルト穴数・P.C.Dは車種により異なる
車種によってボルト穴数とP.C.Dは異なっている点に注意しましょう。
一般的な乗用車はボルト穴数が4穴や5穴のものが多いです。車両重量が増えるほど耐荷重を確保する必要があり、ボルト穴数を増やす必要があります。
P.C.Dはハブボルトを結んだ円の直径のことです。P.C.Dが高ければ、ハブボルトがある部分の直径が大きくなります。車両重量が増えるほどP.C.Dが大きくなるのが特徴です。
事前に愛車のボルト穴数とP.C.Dを確認した上で、適合するホイールを選びましょう。

セッティングした後をきちんとイメージしておく
アルミホイールを単体で見たときと、実際にセッティングした後ではイメージが異なるものです。必ず愛車にセッティングした後にどのような見た目になるのかイメージしましょう。
ネット上にはアルミホイールの装着シミュレーションを提供するサービスが多いです。愛車にアルミホイールを装着したときの見栄えを確認しやすくなります。
中古品は慎重に選ばないと失敗する
予算を節約するためにアルミホイールの中古品を安易に選ぶことはおすすめしません。中古品のアルミホイールは慎重に選ばなければ失敗します。
中古品には傷や歪みがあるものが多いです。中古ホイールを使ったことで車に不具合が生じることもあります。中古品には保証規定がないため、自己責任で使うことになり、リスクが高いです。
よほどの理由がなければ、新品のアルミホイールの購入をおすすめします。
アルミホイールの交換の費用に注意する
アルミホイールの購入では、交換にかかる費用も念頭に置きましょう。ホイールの交換にかかる費用の相場は5,000円〜10,000円程度です。ただし、タイヤ・ホイールの本数により費用は異なります。
アルミホイールの交換に対応してくれる主な依頼先を以下にまとめました。
- ディーラー
- タイヤ専門店
- カー用品店
- ガソリンスタンド
ホイールを購入したお店が交換にまで対応してくれるケースは多いです。オンラインショップで購入した場合は、業者にホイールを持ち込み、交換を依頼する必要があります。
自分でホイールの交換をするのは手間がかかり、傷をつける可能性もあるためあまりおすすめしません。
アルミホイールの人気メーカー
アルミホイールを扱う人気メーカーを以下にまとめました。
- Weds(ウェッズ)
- BBS
- WORK(ワーク)
- ENKEI(エンケイ)
- RAYS
それぞれのメーカーの特徴を紹介します。
Weds(ウェッズ)
Wedsは日本を代表するアルミホイールの国産ブランドです。高い技術力とマーケティング力により、人気の商品を多数展開しています。
Wedsが展開するアルミホイールの主なブランドは以下の通りです。
- kranze
- MAVERICK
- LEONIS
- NOVARIS
- RIZLEY
- WEDS ADVENTURE
- Delmore
- STYLISH WHEELS
- WedsSport
たとえば、kranzeは幅広い車種向けのアルミホイールを多数展開しています。ラグジュアリーなラインナップが揃っており、個性的なデザインが多いです。
BBS
BBSは鍛造アルミホイールの老舗です。ドイツ発祥であり、1983年に日本BBSが設立され、世界中で支持されています。普遍性のあるデザインと質感の高さが評価されているメーカーです。
豊富なバリエーションを展開していて、その中でも「RI-A」は人気を集めています。モータースポーツ寄りのモデルで、シャープなデザインが特徴のアルミ鍛造1ピースホイールです。レース仕様のホイールで機能性が高くスポーティーなデザインとなっています。
WORK(ワーク)
WORKは大阪のアルミホイールメーカーです。多くのレースカーでWORKのホイールが使われてきました。現在は25種類近くのアルミホイールブランドを展開しており、多くのファンがいます。
WORKのブランドの中でも人気が高いのが「ZEAST」です。スポーティーでエレガントなホイールが揃っています。「ZEAST ST1」は、6本のスポークを採用したシンプルなデザインのホイールです。どんな車種とも相性が良く、若年層から支持されています。
ENKEI(エンケイ)
ENKEIは1950年に創業したホイールメーカーで、世界中に支社があります。年間に約2,500万本のアルミホイールを生産しており、世界トップクラスのシェアを誇るメーカーです。
ENKEIの中でも人気の高いブランドは「Racing」でレースに参戦して得た技術を生かしたホイールを展開しています。「RPF1RS」と「RPF1」の2種類のモデルがあり、どちらも人気です。高性能なホイールとして高く評価されています。
RAYS
RAYSはスポーティーなデザインのホイールを揃えているアルミホイールメーカーです。世界でも屈指のアルミホイールメーカーであり、多くの支持を集めています。アルミホイール一筋で開発を続けてきて、独自の技術とノウハウを持っているメーカーです。
RAYSの展開するブランドの中でも「GRAM LIGHTS」は人気ブランドとなっています。鋳造アルミホイールのブランドで、軽量でデザイン性に優れたラインナップが特徴です。
「HOMURA」も鋳造アルミホイールのブランドで人気を集めています。鋭角なエッジと細身のスポークが特徴です。デザイン性が高く、車を上品に演出してくれるため、ドレスアップしたい方におすすめします。
スタッフがジムニーのホイールを選んだときに最終的に決めたのがRAYSのホイール。そのときの様子を動画でご覧ください。
カミタケチャンネル!
N-BOXに似合うホイールを選んでみました。装着したときのイメージを参考にしながら選んでいる様子を動画でご覧ください。
ホイール選びのご相談もカミタケモータースへ
アルミホイールを選ぶ際には、ホイールの基本を理解しておくことが大切です。アルミホイールの種類の違いを理解した上で、いろいろなメーカーの商品をチェックしてみましょう。
数あるアルミホイールからどのような商品を選択したらよいか迷われているなら、カミタケモータースへご相談ください。
枚方近郊で新車や未使用車を販売しているカミタケモータースでは、カーライフの相談も承っています。
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