車を買うときに、納車までの流れや期間が気になるものです。新車でも中古車でも、納車までの期間が長いと、今乗っている車を売るタイミングを考えたり、レンタカーが必要になったりします。おおよその納車期間を知っておくと、次のステップがスムーズに進められるでしょう。
また納車までの流れを理解しておくなら、中古車の購入から納車までのステップがスムーズになります。この記事では、中古車の納車期間の目安を説明しつつ、納車を早めるポイントを解説します。


中古車の納車までの流れとは?

購入前の準備と確認事項
まずは、購入する車を決めて、それをどこで買うかを選びましょう。候補の車が複数あるなら、中古車情報サイトや車の雑誌、中古車販売店の店舗などを使って、どんな車がいいかを絞っていくとよいでしょう。
中古車ならではのポイントとして、実際の車をじっくりチェックすることが大切。できるなら試乗して、その車の運転感覚を掴んでおくと安心です。
車を購入した後に駐車する場所もちゃんと確保しておきましょう。ガレージに停めるなら、車の幅やサイズがちゃんと収まるかどうかも確認しておきます。また、ローンで買う予定があるなら、この段階で仮審査を済ませておくと、スムーズに進められるでしょう。
車両の選定と契約までのステップ
あらかじめ予算と車種がはっきりしていれば、自分や家族にぴったりの車を見つけやすくなります。車の検索サイトで、予算や車種を絞って探せる機能を活用すれば、スムーズに車選びが進められます。
中古車ならではのポイントとして、同じ状態の車が二つとないということがあります。予算も考慮しながら気になる車があったら、できるだけ早く試乗や見積もりの相談をしておくとよいでしょう。
特に希少な車を探している場合、見つかるまで時間がかかることもあるので、早めに行動するのがおすすめです。車両が決定したなら契約に進みます。
契約後の手続き
車の登録や名義変更をするときは、まず必要な書類を揃えましょう。印鑑証明書、譲渡証明書、車庫証明、そして車検証などが必要です。それらを用意したら、自分が住んでいるエリアを管轄している陸運局で手続きを行います。書類に不備がなければ、手続きは数時間で完了することがほとんどです。
もし、軽自動車の名義変更をするなら、陸運局ではなく、各都道府県にある「軽自動車検査登録事務所」で手続きをする必要があります。
一般的には販売店に代理で手続きしてもらいますが、車庫証明は書類を自分で準備する必要があります。記載を求められた段階で必要書類に記入しましょう。
代金の支払い
車を購入する契約書を交わしたら、次は購入者が販売店に代金を支払います。支払い方法はいくつかあり、現金で一括払いするか、銀行振り込み、残価設定型クレジット、カーローンなどが一般的です。
残価設定型クレジットやカーローンを利用するなら、事前に審査が必要になります。審査に時間がかかることもありますが、無事に審査が通ったら、次は名義変更や車庫証明の手続きを進めるための書類を揃えて、販売店に提出しましょう。
車の整備・点検
車を購入すると、納車前に販売店で整備や点検が行われるのが一般的です。ただ、この整備や点検の内容は、販売店ごとに異なることがあります。たとえば、「車検に必要な整備を行う」としているところもあれば、「独自の基準に基づいて納車前の点検を行う」というところもあります。契約時にどの範囲まで整備・点検されるのかを確認しておくことが大切です。
もし整備や点検の際に修理や交換が必要な部分が見つかった場合は、すべての作業が終わってから納車となります。ワイパーのような小さな部品の交換であれば、数日で終わることが多いです。
もしエンジンなどの重要なパーツに問題があれば、修理に時間がかかることもあります。また、ドライブレコーダーやカーナビの取り付けを依頼した場合は、それにも別途時間がかかることを頭に入れておきましょう。
整備や点検、名義変更など、すべての準備が完了したら、いよいよ納車の日を相談することになります。整備の内容によって納車までの期間が変わります。納車日の相談をする際に、目安を聞いておきましょう。
任意保険への加入
任意保険は、自賠責保険だけでは足りない部分をカバーするために入る保険です。たとえば、事故を起こしたときに相手に十分な補償をしたり、自分や同乗者のケガに対する補償、さらに相手の車や自分の車に対する補償も含まれています。
任意という名前がついていますが、加入している人は全体の約9割です。自賠責の補償内容を考えるなら、ほぼ必須と考えてもよいでしょう。
民間の損保会社や共済で加入できますが、保険料は会社ごとに異なっています。また、補償の内容や自分の年齢、等級で変わってきます。自分に合ったプランを選ぶのがポイントです。
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納車までの期間の目安

中古車は、新車と比べて納車までの期間が短いといわれています。購入が決まってからどれくらいで車が手元に届くのかの目安は、一般的には1〜2週間です。ただ、これは車の状態やその時期が繁忙期かどうかによって少し変わることがあります。もし書類の不備や、もしローンで購入する場合に審査が長引いたりすると、納車までの期間が延びてしまうこともあるから注意が必要です。
半導体不足などの影響もあって物流が混乱したため、新車の納車期間が1年以上になったこともありました。新車を注文すると、通常でも1〜3か月はかかってしまうことがあります。人気車種なら6か月以上待つこともあるほどです。
その点、中古車なら納車までの期間が短いので、車の乗り換えタイミングが決まっている方にもおすすめです。
中古車購入後に気をつけるべきこと

点検とメンテナンス
中古車は新車とは違って、前のオーナーが一定期間乗っていた車というのが特徴です。そのため、どうしてもいくつかの部品には劣化が見られることがあります。
ただ、前のオーナーがしっかりと定期的なメンテナンスを行っていた車であれば、大きなトラブルに遭う可能性は低くなるでしょう。でも、車を買った後に何もメンテナンスをせずに乗り続けると、車全体が早く劣化してしまいます。
新車の場合は、購入したディーラーにメンテナンスを一任できることが多いですが、中古車だと少し事情が違います。もちろん、購入した販売店にメンテナンスをお願いすることもできますが、基本的には自分でどこに依頼するかを決めなければいけません。
整備工場によっても得意分野や設備が異なるので、受けたいメンテナンスの内容に合わせて選ぶとよいでしょう。
自分の車に合った、そして自分が納得できるメンテナンスを提供してくれる業者を選ぶことが、長く快適に車に乗るためのポイントです。
自動車保険の準備
納車を待っている間に、任意保険の手続きを忘れずにしておきましょう。もし、今乗っている車から買い替える場合は「車両入替」の手続きが必要ですし、初めて車を買う場合は「保険加入」の手続きが必要です。
大切なのは、納車日に合わせて保険の契約変更日を指定しておくことです。手続きしておけば、納車されたその日から新しい車に保険が適用されます。余裕をもって事前に準備しておくと安心です。
納車までの準備
車庫証明というのは、車を購入するときに必要な書類の1つです。「この車は駐車場を確保している」ということを証明できる書類です。多くの場所ではこの書類が必要ですが、人口が少ない村などでは例外的に必要ないこともあります。
もし駐車場を借りている場合は、「保管場所使用承諾証明書」という書類に駐車場の大家さんからサインやハンコをもらう必要があります。これは車庫証明を申請するときに必要になるので、事前にサインやハンコをもらっておくとスムーズに手続きが進みます。
軽自動車の場合は、住所によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
車庫証明は管轄の警察署で発行してもらいます。必要な書類は警察署の窓口でもらえますし、今では警察署のホームページからダウンロードもできます。ただ、書類に不備があるとやり直しになってしまうので、提出する前に記入例を参考にして確認しておくのがおすすめです。

納車日にやるべきこと

納車当日のチェックポイント
納車前には、購入者立会いのもとで車の最終チェックをします。具体的には、車に傷や凹みがないか、また、事前に知らされていなかった不具合がないかどうかを確認しましょう。すべての確認が終わり、問題がなければサインをして納車完了となります。
遠くにある販売店から中古車を購入した場合、取り寄せに少し時間がかかることがあります。3日から5日くらい、通常より遅れることが一般的です。
また、販売店が自分の住んでいる場所から離れていると、車を運んでもらうために輸送費がかかることがあります。輸送費は車種や距離、販売店によっても違いますが、目安としては3万円から10万円くらいになることが多いです。
書類の確認と受け取り
車が納車されたら、まずは次の4つの書類が揃っているかを確認します。
- 車検証
- 自賠責保険証書
- 自動車税の納税書
- リサイクル券
特に、車検証に書かれている「名義所有者」や「使用者」の名前、そしてナンバープレートの番号が合っているかはしっかり確認しておくことが大切です。
これらの書類は車検の際に必要ですので、受け取った書類を紛失しないようにしましょう。
初めての運転時の注意点
初めて乗る車は、操作や感覚にまだ慣れていないことが多いから、慎重に運転するのが大切です。まずは、ひとつずつ操作を確認しながら、少しずつ慣れていきましょう。
特に、次のポイントに注意するとよいでしょう。
- ボンネットの長さや車幅を意識
- アクセルやブレーキの踏み具合と効き具合を確認
後方の視界も車によって異なります。確認する際に焦ってしまわないように、事前に視界を確認しておきます。
たとえ運転経験が豊富でも、新しい車に乗るときは最初のうちは油断せずに、慎重に運転しましょう。
自宅の近所を走る時でも、リラックスしすぎずに、ゆっくり丁寧な運転を心がけるのがポイントです。

納車を早めるためにできること

ローンなら事前に審査を受ける
もし現金で一括購入しないなら、事前にローンの審査を済ませておくのがよいでしょう。ローンは、審査がありますが必ずしも審査に通るわけではありません。
契約時にローンが通らないと、別のローン会社を探さないといけなくなるため、その分時間もかかってしまいます。余裕を持ってローン審査をしておくとスムーズにいくでしょう。
必要書類を準備しておく
車を購入するときは、その車が「資産」として扱われるので、登録や名義変更の際に「実印」と「印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内のもの)」が必要になります。ただ、これは普通車の場合で、軽自動車だとこの手続きは必要ありません。
もし印鑑登録をしていないと、まずは登録を済ませる必要があります。早く納車したいなら、スムーズに進めるために、あらかじめ実印を用意しておき登録も済ませておきましょう
店舗で納車する
中古車の納車には、自宅まで届けてもらう方法もありますが、販売店とのスケジュールが合わないと、どうしても納車が遅れてしまうことがあります。早く車に乗りたい場合は、販売店まで自分で車を引き取りに行くとよいでしょう。
特に、販売店が忙しい時期は、他の車の納車待ちの順番になることもあるので、自分で取りに行くとスムーズに進むことが多いです。早く納車したい方にはおすすめの方法です。
車検が残っている車を選ぶ
車検が残っている車を選ぶのも大切です。車検が残っている車であれば、納車準備をすればすぐに納車できます。
しかし車検がない車、もしくは2年の車検付と表示されているモデルは、契約後に車検に通す必要があります。そのため、どうしても車検に必要な日数が追加されてしまうのです。
できる限り早く納車して欲しいなら、車検が残っている車にしておきましょう。
納車後の注意点とアフターケア

納車後に行うべき初期点検
車の基本的な性能に問題がでないようにチェックしておきましょう。もし販売業者が、修復歴や重大なトラブルについて事前に説明してくれず、その結果として問題があるなら保証を請求できます。
購入者は販売業者に対して返品や修理、値引き、損害賠償を求めることができます。しかし保証がない現状販売の車であれば、保証はありません。事前に契約内容を確認しておき、納車時に問題がないかチェックします。
メンテナンスプランの確認
中古車でも新車でも、車を買った後はしっかりメンテナンスを続けることが大切です。特に、普段から自分でできるメンテナンスをしっかりやっておくと、車のコンディションを維持しやすくなります。
メンテナンスの例
- 洗車
- タイヤの空気圧チェックや、タイヤのすり減り具合の確認
- ウィンドウォッシャー液の補充
- ワイパーゴムの交換
- 冷却水の確認
自分で定期的にチェックするだけでも車の健康状態が分かります。1年に1回はプロの業者に点検やメンテナンスを頼むと、より安心して乗り続けられます。
12か月点検をしっかり依頼したり、メンテナンスプランに加入するなどしておきましょう。
トラブルが発生した場合の対処法
中古車の納車後にトラブルが発生したのであれば、まずは販売店に連絡して、発生している症状と解決方法の相談をしましょう。
保証がある車であれば、保証内容に含まれているのか、また修理にかかる費用について相談できます。保証がない車なら、修理費用は実費となるので、どこで整備を受けるのか決定する必要があるでしょう。
場合によっては故障の原因を調査するのに、分解作業が伴うこともあります。その場合は、修理を依頼した業者で部品交換まで行う流れとなるでしょう。
納車期間を把握して車選びする
中古車の納車期間は、新車に比べると短いものの、車検があるかによって異なります。車検を受ける必要があり、さらに部品交換も必要となるなら、思っているよりも時間が必要なこともあるでしょう。
乗り換えのタイミングが決まっているなら、早目に希望する中古車を探しておくか、車検が残っている車を選びましょう。

よくある質問
- 中古車の納車の流れは?
-
車を選び、その後契約や手続きをして、納車整備をしてから納車されます。ローンを組むことを考えているなら、事前に審査を受けておくとよいでしょう。
- 中古車の納車までの期間は?
-
一般的には2週間ほどで納車されますが、車検を受ける必要があるならさらに日数が必要になることもあります。車を選ぶ際に、納車までの目安を聞いておきましょう。


