トヨタのハイラックスの特徴|内外装の特徴やパワーユニット

トヨタ ハイラックス

日本だけでなく海外でも人気のあるピックアップトラックです。国内ではトヨタがハイラックスを発売しています。

ハイラックスはどのような車なのでしょうか?内外装の特徴やパワーユニットまで詳しくご紹介します。

目次

ハイラックスの概要

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

トヨタの「ハイラックス」は、1968年に登場した長い歴史を持つピックアップトラックで、2023年現在、日本国内で新車として正規販売されている唯一のピックアップトラックです。当初はトヨペット・ライトスタウトや日野・ブリスカの後継として生まれ、日本国内では6代目まで販売されていました。また、6代目はハイラックスサーフのベース車としても知られています。

7代目からは、トヨタの世界戦略に基づく「IMVシリーズ」の一部として、ハイラックスの名前が引き継がれました。このシリーズの製造はタイ、アルゼンチン、南アフリカなどの国々で行われ、新興国市場を中心に販売されています。過去には、フォルクスワーゲンへのOEM供給も行われていました。2017年には、日本国内のファンからの要望に応えて、約13年ぶりに復活しました。

ハイラックスは、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、世界的にはその高い信頼性から非常に人気があり、トヨタの車種の中でカローラに次ぐ売れ行きを誇っています。

ハイラックスの遍歴

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

ハイラックスの比較的近代に発売されたモデルの遍歴をご紹介しましょう。

5代目

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Tennen-Gas投稿者自身による著作物 CC 表示-継承 3.0, リンクによる

1988年に登場したトヨタのハイラックス5代目は、「強力」「強靭」「快適」の3つのキーワードを中心に設計されました。RV機能の強化に注力し、特に4WDモデルは迫力のあるオーバーフェンダーを備え、全体の幅は1,690mmに広がりました。

デザイン面では、シンプルで統一感のあるプレスドアを採用。これらの独自の特徴により、5代目ハイラックスは当時のトレンドを捉え、新しい魅力を持つピックアップトラックとして人気を博しました。そして、この世代のハイラックスが、今日知られる「頑丈で信頼性が高い」というハイラックスのブランドイメージを築き上げる基盤を作りました。

6代目 

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Tennen-Gas投稿者自身による著作物  CC 表示-継承 3.0, リンクによる

1997年9月3日に新しいハイラックスが登場し、「スポーツピックアップ」と名付けられたパーソナルユース仕様が注目されました。この世代から、ハイラックスサーフはタコマをベースとしてデザインされるようになりました。

エンジンの選択肢は多彩で、直列4気筒のガソリンエンジンやディーゼルエンジン、V型6気筒のガソリンエンジンなど、多くのバリエーションが提供されており、いくつかは海外仕様車としてのみ提供されました。モデルとしては、2WDダブルキャブや4WDダブルキャブ(ワイドボディオプションあり)、2WDエクストラキャブ、4WDエクストラキャブなどが用意されていました。

その時期、ピックアップトラックのカスタマイズが若者の間でブームとなっており、ハイラックスもその流れを受けてテレビCMでの宣伝が行われました。さらに、TRDが手がけるカスタマイズバージョンも提供され、人気を集めました。

2004年に国内での販売が終了して、海外市場で販売されることになります。

7代目

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Se5020投稿者自身による著作物 CC 表示-継承 3.0, リンクによる

トヨタが新興国市場をターゲットにした「IMVシリーズ」を開始し、その一部としてハイラックスの7代目モデルが登場しました。このシリーズはピックアップトラック、SUV、ミニバンの3種類を展開しており、特にハイラックスは多くの新興国での使用に適した車として設計されています。従来のトラックよりも乗用車風の高級感を持たせており、トヨタの品質を保持しながら、価格を抑えるという戦略が取られました。

7代目のハイラックスは、タイ市場では「ヴィーゴ」(Vigo)というサブネームがつけられました。また、南太平洋地域での販売名は「ハイラックスIMV」となっています。

生産に関しては、最初はタイでスタートしました。2004年からは、日野自動車の羽村工場でのラインが一部タイに移管され、2005年6月末まで日本でも生産が続けられていましたが、その後はタイに完全に集約されました。

さらに、マレーシアやパキスタン、ベネズエラなどでは、現地生産の形でIMVシリーズが供給されています。

エンジンとしては、2.7Lのガソリンエンジン「2TR-FE」や4.0Lの「1GR-FE」を始め、ディーゼルの3.0L「1KD-FTV」や2.5L「2KD-FTV」など、さまざまなバリエーションが提供されています。

一方、日本では、キャンピングカービルダーのバンテック社が、この「ヴィーゴ」をベースとした「テラ」を2006年から提供しています。トヨタのタイ工場で生産されたハイラックス「ヴィーゴ」を、バンテックのタイ工場でカスタマイズして販売しています。

2011年7月には、ハイラックスのデザインが大幅にリフレッシュされ、メルボルンモーターショーで初公開されました。その後、タイでの発売が開始され、欧州向けには同年10月からイギリスでの販売がスタートしました。

IMVシリーズはトヨタの新興国戦略の一環として開発された世界戦略車であり、その中でもハイラックスは重要な位置を占めていることが分かります。

8代目

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Turbo-myu-z投稿者自身による著作物 CC 表示-継承 4.0, リンクによる

2015年5月21日、トヨタの「ハイラックス」の8代目モデルがタイとオーストラリアで公表され、タイでは同日から販売が開始されました。この8代目モデルはタイでは「レボ」(Revo) というサブネームが添えられており、先代の「ヴィーゴ」とは異なる路線で展開されていることが伺えます。

この新モデルの開発の背景には、「道が人を鍛える。人がクルマをつくる」という哲学があった。開発チームは世界中を実際に走行し、様々な道の条件や環境を体験して、その上で新型ハイラックスを開発した。

その結果、新たなフレームの導入やサスペンションの大幅な見直し、更にはエンジンやトランスミッションのアップグレードが行われました。特にエンジンは新しいGDエンジンファミリーのディーゼル(2.4L、2.8L)が注目され、ガソリンエンジンも改良された。

最新の技術や装備が導入され、LEDヘッドランプや本革のシート、オートドアロックなどの防犯機能が搭載されており、機能性を重視したピックアップトラックですが、SUVのような快適性も持っています。

そして、2018年11月には、モータースポーツの世界で名高い「ダカール・ラリー」での総合優勝を経て、特別な「GR SPORT」モデルが南米で発売。翌2019年7月には、南アフリカでもこのモデルの販売が開始されました。

エクステリアの特徴

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

力強くタフな存在感のあるデザインを採用しています。ハイラックスの「Z」のサイズは全長5,340mm、全幅1,855mm、全高1,800mmと大きめのボディサイズで、大容量のデッキスペースを備えた特徴的なデザインが魅力です。

フロントグリルは、SUVらしく力強さを感じさせるデザインになっています。またワイドな印象を与えるグリルからヘッドライトの流れも特徴的。

防錆鋼板とサビや腐食に強い素材を採用しています。ボディには防錆鋼板、デッキ部分にはサビや腐食に強い素材を採用しており、雨や強風といった悪天候の日でも力強くタフな存在感を放つエクステリアデザインです。

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

仕事やアウトドアといった濡れたものを運ぶシーンが多くても、サビに強い素材を採用しているので安心です。

GRスポーツは専用デザインを採用しています。スポーティな「GR SPORT」のエクステリアは、GRスポーツ専用デザインのフロントグリルや18インチ・アルミホイールを採用しています。

GRスポーツ専用の加飾があり、スモークシルバーに変更されていたり、光沢感のあるグロスブラックに塗装されていたりとデザイン性を高めています。

インテリアの特徴

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

ハイラックスのインテリアは、機能性を重視したシンプルなデザインにも、十分な質感の高さを感じさせるものです。

シートはグレードにより異なり、上級ファブリックシート、合成皮革シートなどが用意されています。「Z」グレードで上級ファブリック、GRスポーツにはバーフォレーション付ブランノーブ+合成皮革」が採用されています。

後席には6:4分割可倒式のシートになり、必要に応じてチップアップさせて荷物を積載できるでしょう。

リアシートの真ん中にはリアセンターアームレストがあり、カップホルダーも使えます。その他にも収納スペースがあり、アッパーボックスにはエアコン送風機能が付属しています。

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

運転席と助手席にはカップホルダーがあるので、ボトルや小物を収納しておけるでしょう。

運転席周りは、見た目だけでなく操作性も重要です。ステアリングホイールやステアリングスイッチ、シフト、パーキングブレーキなどが運転席周りの使いやすい位置に配置されています。

空調の操作もしやすいデザインになっているので、悪路を走行しているときでも調整しやすいでしょう。

パワートレイン

搭載されているパワートレインは、2.4L直列4気筒のディーゼルターボエンジンです。トルクがあるディーゼルエンジンで、悪路も力強く走行できます。

エンジン直上には、水冷インタークーラーが設置されており、吸気冷却を行っています。排気ガスが気になるディーゼルエンジンですが、DPRや尿素SCRシステムを搭載しているので、排出ガスはクリーンです。

WLTCモードの燃料消費率は11.7km/Lなので、見た目の割に低燃費に走行できるでしょう。

走行性能

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

走行性能では、オフロードの走破性が高くなっていたり、本格的な高剛性のラダーフレームが採用されています。

オフロード能力

悪路を走行しているときに、走破性や脱出性能を高める機能が搭載されています。たとえば、リアデフロックは後輪が脱輪したり、スリップしたりしたときに、後輪を直結するもの。駆動力をしっかり路面に伝えて脱出します。

またオートLSDは、コーナリングや悪路走行時に左右の駆動輪にトルクを配分してくれる装備です。

パートタイム4WDシステムは、路面の状況に応じて駆動方式を切り替えできるものです。郊外路や舗装路ではH2で2輪駆動、悪路や砂地ではH4で4輪駆動ハイモード、さらに急な坂道で活躍するL4で4輪駆動ローモードがあります。

駆動力の大きさや方法を適切に選択すると、悪路でもしっかり走破できるでしょう。切り替えはダイヤル式になっているのも、機能性が高いので安心です。

高剛性フレーム

悪路での走行性能を支えているのは、高剛性のラダーフレームです。本格的な4WDに採用されることが多いラダーフレームですが、路面からの衝撃を受け止めてくれ、優れた耐久性も期待できる構造です。

サスペンションも凹凸路からの衝撃を受け止めてくれるので、オンロードはもちろんですが、オフロードでも安心して走行できます。

安全装備

ハイラックス

画像引用元:トヨタ ハイラックス

安全装備は他のモデルと同様に基本的な装備が充実しているので、万が一の事故を防いだり、被害を軽減したりできます。

プリクラッシュセーフティは、夜間の歩行者も検知してくれるので、見えにくくなったシーンでも安心して運転できます。

さらに長距離移動に便利なレーダークルーズコントロールは、ミリ波レーダーと単眼カメラで情報を集めてくれるので、適切な車間距離を保ちながら追従走行可能です。

大きなボディの車ですが、クリアランスソナー&バックソナーがあるので車両の前後の障害物を検知してドライバーに知らせてくれます。

グレード別の価格と違い

Z“GR SPORT”

ハイラックス Z“GR SPORT”

画像引用元:トヨタ ハイラックス

4,312,000円

GRスポーツには専用の加飾があるので、スポーティな印象を与えます。さらにフロントシートは、スポーツシートになっています。

運転席8ウェイパワーシートになっているので、自分の好みの位置に調整しやすくなります。

またシャークフィンアンテナを搭載しているので、外から見たときの印象がスタイリッシュです。

Z

ハイラックス Z

画像引用元:トヨタ ハイラックス

4,072,000円

基本的にGRスポーツのベースとなっているグレードのため、大きな違いはありません。シートが上級ファブリックシートを採用したこと、フロントシートにパワーシートがつかないことが比較ポイントとなるでしょう。

以前とは異なり、Zグレードのみが展開されているので、大きな装備の差は感じにくくなっています。

競合他車との比較

三菱 トライトン

トライトン

画像引用元:ALL-NEW TRITON | Mitsubishi Motors (Thailand)

ハイラックスとトライトンを比較すると、どちらもラダフレームを採用したり、4WDシステムを搭載しているなど、悪路走破性の高さは期待できます。

ハイラックスに比べて、トライトンは走行モードの多さがポイントとなるでしょう。もちろんハイラックスもリアデフロックができるので、脱輪したときの脱出もしやすくなります。

トライトンには車両安定化システムであるアクティブヨーコントロール(AYC)が搭載されるので、走行時の安定性は高くなる可能性があります。

ハイラックスはT-コネクトナビが装着され、オペレーター対応してもらうこともできるので安心。トライトンは三菱コネクトを採用しており、エアバッグが展開するとコールセンターに自動通報してくれます。

どちらもSUVらしい質感の高さと便利な装備が装着される予定ですが、トライトンの詳細は2023年12月現在、ティザーサイトのみとなっております。

https://www.mitsubishi-motors.com/jp/products/triton/

ハイラックスをお得に購入する方法

ハイラックスをお得に購入するには、低金利プランの利用がおすすめです。車両が高くなるとローンを利用して車を購入するのが一般的になります。

ローンを利用すれば、無理なく希望するグレードの車を購入しやすくなるからです。しかし毎月の支払額を一定にするための手数料が発生します。そのためローンは金利手数料の負担が必要です。

その金利手数料を抑えられるのが、低金利プランです。名前の通り金利が低いローン商品で、完済までのトータルコストを抑えられる購入方法なので、お得に購入できるでしょう。

弊社カミタケモータースでは、新車1.99%の超低金利プランを用意しており、お得に購入したい方におすすめのプランとなっています。

車種やグレードによって異なりますが、他社同等プランと比較して100万円近くも差額が発生することもあるほどです。

ハイラックスの毎月の支払額がいくらになるのか、ぜひチェックしてください。

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