ジュニアシートはいつまで必要?チャイルドシートとの違いや条件

ジュニアシート いつまで

子どもが乗車するなら、ジュニアシートが必要です。しかしジュニアシートがいつまで必要なのか、幼児のときに使用するチャイルドシートと何が違うのか分かりにくいものです。

この記事では、ジュニアシートがいつまで必要になるのか、チャイルドシートの違いや使用が求められる条件などを詳しくご紹介します。

目次

ジュニアシートとは何?

チャイルドシート

ジュニアシートは、子どもの安全を守るための自動車用安全装置です。これは、チャイルドシートの次の段階として、子どもの体格に合わせて設計されており、大人用のシートベルトだけでは不十分な小さな子どもを保護するのに役立ちます。

シートによって適用年齢が異なっており、チャイルドシートより大きくなった子どものために使用するのがジュニアシートです。

子どもの安全を守るための重要性

チャイルドシートの重要性は、子どもの安全を車内で確保する上で不可欠です。交通事故時、大人用のシートベルトだけでは小さな子どもを十分に守ることができません。

チャイルドシートは、子どもの体格に合わせて設計されており、衝撃からの保護と正しい姿勢の維持を提供します。事故発生時、チャイルドシートは子どもをしっかり固定し、頭部や首、脊髄など重要な部分へのダメージを最小限に抑えます。

また、チャイルドシートは日常の使用においても、子どもが快適かつ安全に車内で過ごせるように支援します。そのため、法律でチャイルドシートの使用が義務付けられている国も多く、子どもの安全を保証するための基本となっています。

ジュニアシートの使用開始時期

チャイルドシート

ジュニアシートの使用は、チャイルドシートがきつくなってから6歳未満の子どもに推奨されます。この年齢までにはチャイルドシートからジュニアシートへ移行することが一般的ですが、子どもの体格や成長に応じて移行時期は異なります。

6歳未満は必要

ジュニアシートは、特に6歳未満の子どもにとって必要な安全装置です。この年齢の子どもたちは、大人用のシートベルトだけでは十分な保護を受けられないため、ジュニアシートが重要となります。

道路交通法第71条3項では、6歳未満の幼児を乗車させるときに、チャイルドシートかジュニアシートを使用するように義務付けています。

道路交通法

ジュニアシートは、子どもの体を適切にサポートし、事故の際の衝撃を軽減します。また、シートベルトを子どもの体に合わせて正しく位置付けることができ、さらなる安全性を提供します。

法律で定められているのは、6歳未満という条件です。年齢や身長などに合わせて、ベビーシートやチャイルドシートを使い分けます。

そしてチャイルドシートで狭くなったなら、ジュニアシートを使うようにしましょう。

チャイルドシートからジュニアシートへの移行

チャイルドシートからジュニアシートへの移行は、子どもの成長に応じた対策が必要です。チャイルドシートは通常、新生児から体重18kgまたは身長100cm程度までの子どもに使用されます。

子どもがこの基準を超えると、ジュニアシートへの移行が推奨されます。ジュニアシートは、体重15kg以上、身長100cmから145cmの子ども向けに設計されており、大人用のシートベルトを安全かつ効果的に使用するための調整を提供します。

この移行は、子どもがシートベルトを正しく、快適に着用できるようにするために重要です。ただし、子どもの体格や成長速度には個人差があるため、シートの移行は一概に年齢だけで判断せず、子どもの身長や体重を基に適切なタイミングを見極めることが必要です。

シートベルトの位置をよく確認して、適切なものを使用するようにしましょう。

ジュニアシート使用の法的基準

チャイルドシート

多くの国では、ジュニアシートの使用は法律によって義務付けられています。特定の年齢や身長に達するまでの子どもには、ジュニアシートを使用することが求められます。ただし、特定の条件で免除されるケースもあります。

法律に基づくジュニアシートの使用義務

法律に基づいてジュニアシートは、子どもの自動車内での安全を確保するために義務付けられています。この規定は、通常6歳未満の子どもに適用され、子どもが適切な身体的成長を達成するまでジュニアシートを使用することが求められます。

これにより、事故発生時の怪我のリスクを最小限に抑え、子どもの安全を保護することが目的です。違反した場合には罰則が科されることもあります。

免除されるケース

ジュニアシートやチャイルドシートは、6歳未満であれば法律で義務付けられています。しかしジュニアシートの免除に該当するケースは、主に子どもの身長や年齢によって定められています。

一般的に、ジュニアシートは子どもの身長が135cm未満の場合に装着が推奨されています。しかし、子どもが身長135cm以上または12歳以上になると、ジュニアシートの使用が免除されます。

これは、子どもが一定の身長や年齢に達すると、大人用シートベルトだけで十分な安全が確保できると見なされるためです。

免除されるケースの例

  • 座席構造の制約: 一部の車両は、座席の構造上、チャイルドシートをしっかりと固定できない場合があります。
  • 全員の乗車が不可能な場合: 一定の定員内で、幼児全員がチャイルドシートを使用すると、全員が同時に乗車できなくなることがあります。
  • 幼児の健康上の理由: 幼児に負傷や障害がある場合、チャイルドシートの使用が療養や健康に悪影響を及ぼす可能性がある場合が考えられます。
  • 身体的な制約: 幼児が著しく肥満している場合や、身体の特殊な状態により、チャイルドシートの装着が難しい場合があります。
  • 日常生活の世話が必要な場合: 乗車中に授乳などの日常生活の世話をする必要がある場合、チャイルドシートの使用が制約となることがあります。
  • 公共交通機関を利用する場合: タクシーやバスなどの公共交通機関を利用する場合、チャイルドシートの使用が難しいことがあります。
  • 特別な自家用運送車: 道路運送法に基づき特別な自家用運送車を使用する場合、幼児を載せることがあります。
  • 緊急の医療搬送: 緊急の医療搬送が必要な場合、速やかな搬送が優先されることがあります。

道路交通法

ジュニアシートを取り付ける方法

ジュニアシートの取り付け方法は、シートタイプによって異なりますが、一般的な手順を紹介します。

まず、ジュニアシートを車の後部座席に置きます。多くのジュニアシートは車のシートベルトを使用して固定されるため、シートベルトをジュニアシートの指定された部分に通し、しっかりと固定します。ISOFIX対応のジュニアシートの場合は、車側のISOFIX固定ポイントにジュニアシートを取り付けましょう。

ジュニアシートが正しく位置していることを確認し、動かないように固定します。取り付け後は、シートベルトがジュニアシートをしっかりと押さえつけていること、そしてジュニアシートが車の座席にしっかりと固定されていることを再確認します。

正しい取り付けが子どもの安全には非常に重要ですので、取扱説明書を熟読し、正しく取り付けしましょう。

ジュニアシートの使用終了時期

ジュニアシート

ジュニアシートの終了時期の目安

ジュニアシートの使用には子どもの身長と体格が関係しています。一般的に、6歳以上でも身長が140cm未満の子どもにはジュニアシートを使うことが求められています。これは、通常の車のシートベルトが身長140cm以上の大人を想定して設計されているためです。

身長140cm未満の子どもが車のシートベルトを使用すると、適切に体を保持できず、事故時に危険が生じる可能性があります。子どもの安全を守るために、身長が140cmに達するまでジュニアシートを使用することが推奨されています。

安全面を考えても、法律で求められていない6歳以上でも、適切にシートベルトを着用するためにもジュニアシートを活用しましょう。

子どもの成長と安全基準のバランス

ジュニアシートは、子どもの成長と安全基準を調和させるために非常に重要です。通常、子どもはチャイルドシートから成長し、体重が約15kgから36kg、身長が約100cmから145cmに達すると、ジュニアシートへの切り替えが推奨されます。

ジュニアシートは、大人用シートベルトを子どもの体格に合わせて調整し、適切な位置で固定することで安全性を向上させます。これにより、事故時のリスクを軽減し、首や頭部にかかる負担を減らします。さらに、ジュニアシートは子どもが快適な姿勢を保ちつつ、車内で正しい位置に留まるのを支援します。

ただし、子どもの成長速度は個人差があるため、年齢だけでなく、身長や体重を考慮してジュニアシートへの移行時期を決定することが重要です。子どもが安全にドライブできるように、成長に合わせたジュニアシートの適切な使用時期を見極めることが大切です。

ジュニアシートの種類

チャイルドシート

ジュニアシートには大まかに以下の3つのタイプがあります。

ブースターシート:背もたれのない座面だけのタイプで、子どもが成長して窮屈に感じない場合や、車内での収納が必要な場合に適しています。

ハイバックタイプ:背もたれがついており、子どもの体を包み込むようにサポートします。座った際に体をしっかり固定でき、安定感があります。

フルサイズハイバックタイプ:大きなヘッドレストやサイドサポートを備え、成長した子どもが座りやすい設計です。側面からの衝撃にも強く、頭部の保護に優れています。

 ジュニアシートの選び方

チャイルドシート

年齢

子どもの成長に合わせて、適切なチャイルドシートを使い分けることは重要です。

乳児用チャイルドシート(新生児~1歳くらい)

新生児から1歳くらいまでの幼児に適しています。主にリアフェーシング(逆向き)で取り付けます。乳児の首がしっかりと支えられるようになるまで使用します。

幼児用チャイルドシート(1歳~4歳くらい)

1歳から4歳くらいまでの幼児向けです。通常、前向きで取り付けます。幼児の体格に合わせた安全性を提供します。

学童用チャイルドシート(4~10歳くらい)

幼児期から小学生にかけての子ども向けです。ブースターシートとして、シートベルトの位置を調整して使用します。子どもがシートベルトを正しく使えるようになるまで使用します。

これらのチャイルドシートは子どもの年齢と体格に合わせて選ぶ必要があります。また、購入だけでなく、レンタルや自治体の補助金、割引レンタル、リサイクルなどの選択肢も考える価値があります。特に地域によっては自治体が支援する制度があることがあります。

また、ロングスパンモデルも検討する価値があり、日常的に子どもを乗せる場合に便利です。安全な移動のために適切なチャイルドシートを選ぶことが大切です。

素材

ジュニアシートの素材選びは、快適性と耐久性に大きく影響します。長時間の使用に耐えうる丈夫な素材を選ぶことが重要で、通気性や洗濯可能かどうかも考慮する必要があります。

また、子どもの肌に優しい素材を選ぶことで、アレルギーや皮膚トラブルを避けることができます。耐汚染性や簡単に掃除できる素材も、日常の使用において便利です。

安全性

チャイルドシートやジュニアシートには、国土交通省から安全基準を満たした証として「Eマーク」が掲示されています。このEマークは、2006年10月1日以降に製造された製品に適用されるマークです。

2012年6月30日以前の製品には、自己認証の「自マーク」が付いていることもあります。Eマークには、製品の安全性を認定する国の識別番号だけでなく、チャイルドシートやジュニアシートの対象となる体重制限などの情報が含まれています。

さらにEマークには2つの規則番号があり、それはR44とR129です。R44は従来の安全基準で、R129は新しい基準で、最大の違いは、R129がISOFIXシステムを採用している点です。

ISOFIXは、専用のコネクターを使用してチャイルドシートを固定する方法で、シートベルトに比べて取り付けが簡単で、より安定性が高いため、より安全とされています。

ジュニアシートを購入する際には、Eマークの付いた製品を選び、その他の評価項目にも注意することが重要です。

ジュニアシートの固定方法の違い

チャイルドシート

ジュニアシートの固定方法には主に2種類あります。シートベルト固定とISOFIX固定です。

シートベルト固定は、車の既存のシートベルトを使用してジュニアシートを固定する方法です。この方法はほとんどの車種に適用可能で、取り付けも簡単ですが、正確な取り付けが不可欠です。シートベルトが適切に配置されていないと、事故時の安全性が損なわれる可能性があります。

一方、ISOFIX固定は、車のシートに備えられたISOFIXアンカーポイントにジュニアシートを直接固定する方法です。この方式は、ジュニアシートをより安定かつ確実に固定でき、シートベルトの誤った取り付けリスクを減らします。しかし、ISOFIXに対応した車両とシートが必要です。

どちらの方法も、正しく取り付けられれば、子どもの安全を高いレベルで保護します。重要なのは、使用する車両とシートに合わせて最適な固定方法を選び、正確に取り付けることです。

ジュニアシートの使用中の注意点

チャイルドシート

正しい取り付け方法と使用のヒント

ジュニアシートの使用時には以下のポイントに気を付けましょう。

後部座席に取り付ける:ジュニアシートは後部座席に設置するのが安全です。助手席に設置すると、エアバッグが作動した際に子どもに危険が及ぶ可能性があるためです。

リクライニング角度の調整:ジュニアシートがリクライニングできる場合、座席の奥に設置し、リクライニング角度をメーカーの指示に従って調整しましょう。一般的には5度から20度程度が適しています。

シートをしっかり固定:ジュニアシートはしっかりと車のシートに固定することが重要です。取扱説明書をよく読み、緩みやズレがないよう確認しましょう。

身長140cm未満の子どもに使用:子どもが6歳以上でも、身長が140cm未満の場合はジュニアシートを使用しましょう。これにより、事故時に十分な安全性を確保できます。

上記のポイントを抑えているなら、ジュニアシートを適切に活用し、子どもの安全を守ることができます。

よくある間違いと対処法

適切な時期のジュニアシートの使用終了は重要です。法律では6歳以上でも、身長が140cm未満の子どもはジュニアシートを使うことが勧められています。

しかし、統計によると一部の親が子どもが6歳になるとジュニアシートを使わなくなることがあります。これは誤った判断であり、子どもが身長140cmに達するまでジュニアシートを継続して使用するべきです。

また、ジュニアシートを使う際にはシートベルトの位置も重要です。肩ベルトは鎖骨の中心から胸骨(みそおちの上にある固い骨)にかけて、腰ベルトは骨盤(腰骨)に通すのが正しい方法です。首やお腹にベルトがかかると、事故の際に大きな危険があります。子どもの安全のために、シートベルトの適切な位置に気を付けましょう。

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