フロントガラスの交換が必要な場合は?費用相場や保険適用の基準

フロントガラス 交換

車を持っていると、いつか直面するかもしれないフロントガラスに入る傷。傷の大きさによってはフロントガラスの交換も視野に入ります。

でも、実際に交換するとなると、「どんな理由で交換が必要なの?」「費用はどのくらいかかるの?」など、わからないことだらけです。

この記事では、フロントガラスに入る傷や交換の目安などを詳しくご紹介します。

ガラスリペア
目次

フロントガラス交換が必要な理由

フロントガラス

「ドライブでフロントガラスに小石がぶつかったけど、大丈夫かな?」と感じる経験は、車の運転をしていると、感じることがあるのではないでしょうか。

フロントガラスは、私たちの安全運転を守る大切な役割を担っています。しかし、飛び石や事故による損傷があると、見た目の問題だけでなく、安全性にも大きく関わってきます。

飛び石や事故による損傷

飛び石によるダメージは、小さな傷から始まりますが、放置しておくと徐々にひびが広がり、最悪の場合、突然の割れにつながることもあります。特に高速道路での走行中にフロントガラスが割れたら、大事故に繋がる危険性もあります。

フロントガラスの傷やひびは、運転中の視界を妨げ、夜間や雨天時の安全性を著しく低下させます。特に夜間は、対向車のライトがひび割れから乱反射し、見えにくい状態を作り出すことがあります。安全運転のためにも、視界をクリアに保つことは非常に重要です。

修理できない傷

フロントガラスに傷がついたとしても、すべての傷で交換が必要になる訳ではありません。ガラスリペアで対応できるヒビもありますが、大きさや傷の深さによっては修理できないか、修理したとしても耐久性に疑問が残ることがあります。このような場合には、フロントガラスの交換を検討できるでしょう。

修理ができそうな大きさでも、傷の位置がガラスエッジから10cm程度と近いなら、いずれ大きな傷に変化する可能性もあります。フロントガラスは安全に運転するのに大切なので、小さな傷でも修理できない傷と判断されることもあるでしょう。

車検に通らない可能性のある傷

車検では、フロントガラスに対して「視界を妨げるような傷やひびがないか」という点がチェックされます。運転席からの視界に直接影響する範囲にある傷やひび、特にワイパーの動く範囲内でのダメージは車検不合格の対象となりえます。さらに、フロントガラスのひび割れが一定の大きさを超えている場合も、安全性の観点から交換が必須となるでしょう。

また貫通していない傷であることも大切です。傷が小さくても、深くまでヒビが達しているならば、強度を維持していないと判断される可能性もあります。

傷の大きさや形状によって、検査官の判断が行われるので、不安であれば修理や交換を検討するとよいでしょう。

フロントガラス交換の費用

フロントガラス

フロントガラスの交換では、どのようなガラスに交換するかでも費用が異なります。一定の価格ではなく、純正品か社外品、さらには輸入品でも価格が異なるからです。

純正品と社外品の費用比較

フロントガラスを交換する際、最初に直面する選択肢は純正品を使用するか、コストを抑えるために社外品を選ぶかという点です。純正品ガラスは、車両のメーカーが認定する品質と安全性を備えていますが、その分、価格も高めに設定されていることが一般的です。一方、社外品ガラスは純正品と同等の機能を持つものも多く、価格は純正品に比べて手頃です。

純正品ガラスの平均的な交換費用は、車種やガラスの特徴にもよりますが、一般的に10万円の範囲内です。社外品ガラスでは、7万円ほどと安価に設定されていることが多く、大きな節約につながります。ただし、安全性や耐久性、フィット感において純正品に劣る可能性があるため、選択には注意が必要です。

フロントガラスの交換を検討する際、輸入品ガラスと国産優良品ガラスの選択肢も重要なポイントです。輸入品ガラスは、特定の車種に合わせた専用設計がなされていることがあり、デザインや機能性において優れている場合があります。また比較的安価で、機能が優れているものも選択できます。

保険適用するケース

車両保険を利用してフロントガラス交換費用を節約するためには、まず、保険契約の内容を正確に理解し、どのような条件で保険金が支払われるのかを把握することが重要です。多くの保険会社では、フロントガラスの損傷だけを対象とした特約を設けており、これに加入している場合、自己負担額(免責額)を除いた交換費用が保険から支払われます。

自己負担額は、保険契約を結ぶ際に設定しますが、この額が低ければ低いほど、実際に支払う金額は少なくなります。しかし、自己負担額を下げると保険料が高くなるため、自分の車の使用頻度やリスクを考慮して、最適なバランスを見つけることが大切です。また、一部の保険商品では、フロントガラス交換時の自己負担額をゼロに設定できる特約もありますので、自分にとって最も経済的な選択肢を選ぶことが重要です。

フロントガラス交換の際には、保険会社に事前に連絡し、対象となる損傷であること、適用される保険の種類と条件を確認することが必須です。

フロントガラスの交換で保険を適用させることはできますが、保険を適用させると1等級ダウンすることがあります。結果として翌年の保険料が上がってしまうこととなり、トータルで損をするケースもあるので注意しましょう。

フロントガラス交換の手順

フロントガラス交換風景

フロントガラスの交換は車の安全性に直結する重要な作業であり、専門的な知識と技術が必要ですが、適切な準備と注意を払えば、自分で行うことも可能です。

ただし、フロントガラスの交換は大きな部品を取り扱うことになるため、DIYは傷のリペアにとどめておき、交換はプロにお任せするのをおすすめします。

専門業者による交換プロセス

交換作業の時間と流れ

フロントガラスの交換は専門の技術と道具を要するため、多くの場合は専門業者に依頼されます。交換プロセスは以下の通りです。

準備作業:まず、車両の周囲を清掃し、作業スペースを確保します。ガラスと接触する部分の内装を保護するため、マスキングテープや保護シートを貼ります。

古いガラスの取り外し:専門の工具を使用してフロントガラスを慎重に取り外します。この過程で、フレームや車体へのダメージを避けるために細心の注意が必要です。

フレームの清掃と準備:取り外した後、フレームの清掃を行い、新しいガラスの取り付け準備をします。これには、古い接着剤の除去や錆の除去、新しいプライマーの塗布が含まれます。

新しいガラスの取り付け:新しいフロントガラスを正確な位置に設置し、専用の接着剤で固定します。この際、ガラスが正しくフレームに収まるように調整します。

硬化時間の確保:接着剤が完全に硬化するまで、車を動かさずに一定時間待機します。この時間は、使用する接着剤の種類によって異なりますが、一般的には数時間から一日程度です。

小さな傷であれば自分で修理する

小さな傷であれば、自分で修理することもできるでしょう。しかし自分で修理する場合には、フロントガラスの傷をリペアで対応してよいのか、それとも交換がよいのかを自分で判断します。

大きさや傷の形状によっては、傷を小さくできます。傷の状態を確認しておき、必要であれば自分でDIYできるでしょう。ただし心配であれば、失敗するリスクもあるため、業者への依頼がおすすめです。

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必要な道具と注意点

DIYでフロントガラスをリペアする場合、コスト削減のメリットがありますが、適切な知識、技術、道具が不可欠です。

必要な主な道具には、リペアキット、ぞうきんなどがあります。基本的にキットを購入すれば、必要なものが入っています。DIY交換の際の注意点としては、以下のポイントが挙げられます。

安全第一:ガラスの取り扱いには十分注意し、作業中は保護手袋や保護メガネを着用してください。

正確な作業:ツールの取り付け位置がずれると、失敗の原因となり得ます。レジン剤がしっかりと傷に入るように、位置を調整しましょう。

硬化時間の確保:レジン剤が完全に硬化するまでは、車を動かさないでください。硬化時間は製品の指示に従ってください。

フロントガラス交換後のケア

フロントガラス

適切なメンテナンスとアフターケアは、新しく交換されたフロントガラスが長期間にわたって最良の状態を保つために不可欠です。

交換後の注意点

フロントガラスの交換後は、接着剤が完全に硬化するまで注意が必要です。交換直後の接着剤が乾いていない状態なら、運転することはできませんし、硬化までドアの開閉に注意する必要があります。

業者で交換したなら、どれほどの時間注意すべきか説明してもらえるので、その時間を守るようにしましょう。

施工後のメンテナンスとチェックポイント

フロントガラスの交換などの施工後は、きれいな状態を保てるようにメンテナンスしておきましょう。

コーティングをしておいたり、汚れがあるなら拭き取ることで、異常に早く気がつくことが可能です。ガラスには保証が含まれていることがあるため、よく条件をチェックしておき、交換後に異常がないか確認します。

場合によっては、フロントガラスに保護フィルムの施工を検討できるでしょう。飛び石による被害を防ぐために、できることをあらかじめしておくのもおすすめです。

フロントガラス交換業者の選び方

フロントガラス

フロントガラス交換業者を選ぶ際には、以下の3つの主要な基準を考慮することが重要です。

技術力:業者の技術力は、交換作業の品質を保証する上で最も重要な要素の一つです。業者が提供する技術者の資格や経験、実績を確認しましょう。

対応速度緊急性が高いケースでは、対応速度がサービス満足度に大きく影響します。業者がどれだけ迅速に対応できるか、事前に確認しておくと良いでしょう。

価格満足度:コストパフォーマンスも重要な選択基準です。見積もりの透明性や、提供されるサービスの内容を価格と比較し、納得できるかどうかを検討しましょう。

フロントガラスを交換する際は、提供される保証とアフターサービスに注目しましょう。多くの専門業者は、交換したガラスに対して一定期間の保証を提供しています。

この保証内容を事前に確認し、どのようなダメージや問題がカバーされるのかを理解しておくことが重要です。また、保証を最大限に活用するために、定期的なチェックや必要に応じたメンテナンスを業者に依頼することも検討します。

業者びの基準

ディーラー

フロントガラスの修理や交換が必要な場合、多くの人が車を購入したディーラーやそのブランドの正規ディーラーに依頼します。これはディーラーが車種に適した純正のフロントガラスを提供し、品質が保証されているためです。また、純正品を使用することで、新車時と同じ外見を保つことができます。

しかし、ディーラーは通常、専門のガラス工場にこの作業を外注しているため、価格が高くなる傾向にあります。一方で、時間がない場合はディーラーが自宅から車を引き取ってくれるサービスも魅力です。

ガラス専門店

お得にフロントガラスを修理・交換したい場合は、直接ガラス専門工場に依頼するのがおすすめです。これはディーラーと同じ業者に直接依頼することで、中間マージンを省き価格を抑えられるからです。

ガラス専門工場では、純正品以外の選択肢も提供しており、部品のコストをさらに削減できます。さらに、一部の店舗ではフロントガラスが割れた場合の無料交換サービスなど、特典が付くこともあります。修理や交換を検討している場合は、事前にコストパフォーマンスの良い選択肢を調べておくとよいでしょう。

フロントガラスに機能を求める場合には、複数の選択肢がある専門店を選択するのはおすすめです。

フロントガラスの交換費用を抑えるポイント

フロントガラスの交換費用を抑えるために、複数の業者に見積もりするのはおすすめです。純正ガラスだけでなく、社外品や輸入ガラスなどを比較すると、費用負担を抑えられることがあるからです。

ただしガラスの価格は、車種や機能によっても異なります。純正品よりも高性能な社外品の方が高価な場合もあるため、事前の見積もりは大切です。

必要な機能や予算とのバランスを取るようにしましょう。

フロントガラス交換に関する質問

フロントガラス交換が必要なケースは?

傷の大きさや深さによってガラス交換が必要です。強度の判断は車検の際に検査官が判断します。そのため、心配であれば専門の業者に相談しておくのをおすすめします。

フロントガラス交換の費用目安は?

純正品であれば約10万円から、社外品などであれば7万円ほどから交換できます。もちろん業者によって異なりますので、事前に見積もりしておきましょう。

ガラスリペア

※このページは、各保険の概要についてご紹介しており、特定の保険会社や商品名のない記載は一般的な保険商品に関する説明です。取扱商品、各保険の名称や補償内容は引受保険会社によって異なりますので、ご契約にあたっては、必ず重要事項説明書や各保険のパンフレット等をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、カミタケモータースまでお問い合わせください。

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