意外と知らない半クラッチとは?クラッチの仕組みやメリット・デメリット、上手な使い方を解説

半クラ

半クラッチはマニュアル車特有の操作方法です。自動車教習所でマニュアル免許を取得した方であれば、半クラッチについて知っている方も多いかもしれません。

しかし1991年から開始されたAT車限定免許制度の影響もあり、マニュアル車に対する意識が減少傾向になってきました。

実際に「半クラッチ」という言葉を聞いても意外と操作方法を理解していない方も多いです。そこでこの記事では、半クラッチの仕組みやメリット・デメリット、上手な使い方について記事を解説します。

目次

半クラッチとは?

ヒールアンドトゥ

半クラッチとは、クラッチと呼ばれるディスク型の動力伝達装置を完全に連結していない状態のことを意味します。クラッチは、エンジンの動力をタイヤに伝達させる役割や動力を遮断する役割を担います。

半クラッチは運転手が自らペダル操作する方法であり、半分クラッチが接続されている状態、略語として「半クラ」と呼ばれるのです。

クラッチの構造が関係している

クラッチ部分は「クラッチディスク」、「フライホイール」、「クラッチカバー」の3つの円盤状パーツで構成されています。

パーツごとの具体的な役割は「クラッチディスク」がエンジンと直結している部品であり、フライホイールはエンジンの動力を伝達します。

クラッチカバーは、フライホイールとクラッチディスクを覆うように取付されているパーツです。

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なぜMT車には「半クラッチ動作」が必要なの?

アクセル

半クラッチ動作がなぜ必要になるのかは「エンジンからの動力伝達」が大きく関係しています。

マニュアル車の場合、クラッチペダルを踏み込んだ状態ではタイヤ側の円板が停止されているため、結果的にエンジンが空転している状態になります。

そこで半クラッチ動作を行い、徐々にクラッチペダルの踏み込み具合を調整することで、エンジンの動力を最大限引き出せます。

半クラッチを上手に使いこなすコツ

アクセル

半クラッチを上手に使いこなすコツが3つあります。

  • 半クラッチの位置を理解する
  • 半クラッチ時はアクセルを緩めない
  • 加減速時はクラッチペダルで調整する

それぞれ詳しく解説します。

半クラッチの位置を理解する

半クラッチを上手に使いこなすコツの1つ目は、半クラッチの位置を覚えることです。

マニュアル車に慣れていない方のほとんどが「半クラッチの感覚が分からない」ことに悩みを抱えます。

そのため、半クラッチの位置やクラッチの切り替え感覚を掴めさえすれば、どんな方でもマニュアル車を上手に使いこなせるでしょう。

半クラッチの状態時には「エンジン音」に変化が起こります。半クラッチ時のエンジン音をよく聞き、切り替えるタイミングを体で覚えてください。

半クラッチ時はアクセルを緩めない

マニュアル初心者に多いケースが「半クラッチ時にアクセルを緩めてしまうこと」です。

初心者の方は「半クラッチ時にエンストさせないよう、慎重にクラッチ動作を行う傾向」があります。そのため、あまりにもクラッチに意識が傾き過ぎると、アクセル操作を緩めがちになってしまいます。

半クラッチ時にアクセルを緩めると、エンジンの回転数が下がりタイヤ側の抵抗がなくなり、結果的にエンスト現象に繋がります。

大切なポイントは半クラッチのアクセルの踏み具合を一定以上保つことです。

半クラッチ時にアクセルをキープする感覚を掴めば、今以上にマニュアル車が運転しやすくなるでしょう。

加減速時はクラッチペダルで調整する

半クラッチを上手にコントロールするには、加減速時にクラッチペダルで調整することが重要です。

クラッチペダルで調整する感覚を掴めば、加減速時にさらに滑らかなシフトの切り替えが操作可能になります。

【もうエンストしない】半クラッチでスムーズに発進する手順

アクセル

エンストしない半クラッチのスムーズな発進手順を解説します。

具体的な手順は以下4つです。

  • 手順1:アクセルペダルを踏んで回転数を上げる
  • 手順2:半クラッチ状態にする
  • 手順3:回転数を上げゆっくりクラッチを上げる
  • 手順4:必要に応じてアクセルペダルを踏む

それぞれの手順を詳しく解説します。

手順1:アクセルペダルを踏んで回転数を上げる

まずは、アクセルペダルを踏んで回転数を上げます。

回転数は発進時であれば1,500回転付近がベストであり、坂道発進時には、2,000回転〜2,500回転に回転数を上げることをおすすめします。

タコメーターが装備されていない場合には、アクセル操作に伴うエンジン音で覚えるしか方法がありません。

手順2:半クラッチ状態にする

アクセルペダルを踏み込んだ後は、ペダルを位置を一定に保ち半クラッチ状態にします。

半クラッチを使用せず一気にクラッチを連結させた場合、回転数が一気に低下し、エンストが発生します。

半クラッチは「アクセルペダルとクラッチペダルを踏み込む感覚」を掴めば、スムーズな切り替え動作が可能です。

手順3:回転数を上げゆっくりクラッチを上げる

半クラッチにした後は、必要に応じてアクセルペダルを踏み込みます。

エンストが起きてしまうほとんどの原因は、アクセルペダルが緩んでしまうことです。

回転数を上げながら、ゆっくりクラッチを上げることをおすすめします。

手順4:必要に応じてアクセルペダルを踏む

クラッチ動作を行いつつ、必要に応じてアクセルペダルも踏み込みましょう。

アクセルペダルとクラッチペダルを一定に保つ車両感覚が重要です。

半クラとクラッチの故障について

クラッチ

クラッチは、フライホイールとクラッチディスクの摩耗や破損で故障するリスクが考えられます。クラッチの故障については、半クラッチの踏み込む頻度が高過ぎると、故障が発生する可能性もあります。

万が一、クラッチペダルが故障すると、シフトの切り替え動作が行えず、結果的に車が走行不能になりかねません。

もし、クラッチに異常がある、もしくは不具合がある場合には、レッカーやJAFなどで搬送手続きを進めることをおすすめします。

クラッチペダルの摩耗や故障を防ぐためには、クラッチ動作を行う際にスムーズな操作が求められます。

クラッチ動作をスムーズに行うことで、故障や摩耗に対してのクラッチの寿命が大きく異なります。

また、クラッチパーツは必ず経年劣化する部品です。ディーラーや修理工場で定期点検を行い、安全面や走行面に支障が発生しないのかをプロの整備士目線で確認してもらいましょう。

万が一の大きな車両事故を防ぐためにも、大切なポイントです。

半クラッチについてよくある質問

半クラッチとは?

半クラッチとは、クラッチと呼ばれるディスク型の動力伝達装置を完全に連結していない状態のことを意味します。

クラッチは、エンジンの動力をタイヤに伝達させる役割や逆に動力を遮断する役割を担います。

半クラッチを上手に使いこなすコツは?

半クラッチを上手に使いこなすコツは「なるべく早いタイミングで半クラッチの車両感覚を掴むことです。

半クラッチの車両感覚を掴む方法としては「停車時から車を発進させるまでのクラッチ動作」です。

半クラッチの動作感覚は、数をこなせばやがてコツがわかってきます。

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